はえぬき
品種特性
編集ササニシキの後継品種を目指し、山形農業試験場庄内支場で「秋田31号(あきたこまち)」と「庄内29号」を掛け合わせ、1990年「山形45号」として誕生した。1991年、公募した名称を基に「はえぬき」と命名された(公募では「えりぬき」と「だんとつ」が選ばれ、最終的に「はえぬき」と「どまんなか」の2品種の名称に決まった[1])。良食味を持ち、冷害と倒伏に対し強い品種である。いもち耐病性は「やや弱」。
日本穀物検定協会が認定する食味ランキングにおいて山形内陸産はえぬきが14年連続、山形庄内産はえぬきが12年連続で特Aを認定されたこと[2]からもわかるように、味ではブランド米の魚沼産コシヒカリに全くひけをとらないが、山形県外での作付けがほとんどないため、味のわりに知名度が低く比較的安価で取引されている。冷めても味が落ちにくいことから、おにぎりや弁当用の炊飯米として向いているため弁当業者やコンビニエンスストアからの業務用米としての需要が高く、特にセブン-イレブンのおにぎりの多くに使われているのが山形県産はえぬきであると言われている[3]。
生育特性
編集山形県産はえぬきの場合の一例。
- 播種日・・・ 4月21日
- 田植日(移植日)・・・ 5月15日
- 出穂期・・・ 8月3日
- 登熟期・・・ 8月13日[4]〜9月17日
脚注
編集- ^ 米づくりQ&A 「はえぬき」「どまんなか」の名前の意味を教えてください。 山形県農業総合研究センター水田農業試験場(2020年2月15日閲覧)
- ^ 山形県米の図書館(山形県農林水産部生産流通課) - <その他>(1)米の食味ランキング「特A」銘柄の推移
14年以上の連続認定は魚沼産コシヒカリと山形内陸産はえぬきのみ(平成19年生産分) - ^ 毎日新聞 2007年12月31日付朝刊 東京本社版 1面 『ふるさとはどこですか(その1)庄内平野の専業農家』
読売新聞 2006年09月23日付朝刊 東京本社版 31面 『「はえぬき」米価上がれ 斎藤知事、ブランド戦略練り直しへ』
山形新聞 2004年10月21日付朝刊 2面 『売れるコメへ~改革元年・県内の取り組み(3)山形はえぬき・外食に積極攻勢』
読売新聞 2002年12月13日付朝刊 東京本社版 32面 『おにぎりの米は「はえぬき」100% セブン-イレブン、県産6万トン強』 - ^ 登熟期の開始日は、出穂期+10日目の日としている。
関連項目
編集外部リンク
編集- 農業・食品産業技術総合研究機構 イネ品種・特性データベース はえぬき
- 同 - 2005年(平成17年)「はえぬき(山形45号)」の都道府県別 作付面積
- 同 - はえぬき(山形45号)の作付面積(全国)
- 水稲奨励品種「はえぬき」の特性秋田県農林水産技術センター農業試験場