つぼ汁(つぼじる、つぼの味噌汁)は、山梨県甲府盆地から長野県にかけての範囲で食されているタニシ味噌汁である。長野県ではつぶ汁とも呼ぶ地域もある。1960年代までは岐阜県恵那地方恵那市中津川市)でも盛んに食されていたが田圃に農薬を使用するようになってから食べなくなった。

調理法

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稲刈り後のたんぼの泥の中からタニシを収穫し、一週間程度真水に入れておき泥を吐かせる。タニシの表面の汚れを落としたら鍋に入れて味噌汁とする。タニシの出汁が出て良い味となる。シジミの味噌汁を濃厚にした味と言われる。タニシの殻から竹串などで身を取り出して食する。

行事との関連

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山梨県ではお見合いの席には欠かせない料理とされていた。

参考文献

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  • 長野県史』民俗編第一巻(一)東信地方 日々の生活
  • 『長野県史』民俗編第二巻(一)南信地方 日々の生活
  • 『長野県史』民俗編第三巻(一)中信地方 日々の生活
  • 『長野県史』民俗編第四巻(一)北信地方 日々の生活