じゃがりこ
じゃがりこは、1995年(平成7年)からカルビー株式会社が製造・販売しているジャガイモを主原料としたスナック菓子で、同社の登録商標(第4387394号ほか)である。一度ふかしたジャガイモを細い棒状に整形して油で揚げたもので、カップ状の容器に入れられている[注 1]。
概要
編集カリカリ・サクサクとした独特の食感や、さまざまなフレーバーが限定商品として販売されることで子供や若者に人気がある。年商が350億円を超えるカルビーの看板商品である(2018年(平成30年)時点)[1]。キャッチフレーズは「食べだしたらキリンがない」。
カルビー初期のヒット商品であるかっぱえびせん・1970年代のカルビーポテトチップス・1980年代のシリアル(現在のコーンフレーク・フルグラなど)に次いで、1990年代を代表する主力商品となるよう開発された[2]。当時ルーズソックスで世を席巻していた女子高生を意識し、彼女たちが「カバンに入れて持ち歩けるお菓子」をイメージして開発された[3]。1994年に「じゃがスティック」を試験販売、そのカップ型で初めて「じゃがりこ」が使われた[4]。商品名の候補には「カリットポテト」「ポテッキー」「スリムポテト」などがあったが、若手社員中心の開発チームで議論するうち、男性社員の「友人の利加子さんに試食させたら美味しそうだった」という話で盛り上がり、「じゃがいもりかこ⇒じゃがりかこ⇒じゃがりこ」となった[3][5]。1995年に新潟を始めに日本全国で発売され、テレビCMは、角田マキが、じゃがりこを連呼したものだった[4]。本格的に売れ始めたのは1997年秋ごろからだった[6]。
2001年、遺伝子組み換え作物を用いていた[7]として回収命令が下されている。なお現在はカルビーの商品全体で遺伝子組換え作物は使用していない[8]。
味の種類
編集過去に発売した商品はじゃがりこ公式WEBサイト「じゃがりこライブラリ」を参照。
- サラダ味
- チーズ味
- じゃがバター味
- 明太チーズもんじゃ味
- たらこバター味
- 九州しょうゆ味
- ピリ辛ラー油チキン味 [9]
- 味噌バターコーン味(期間限定)
- ハニーバターチキン味(期間限定)
- のり塩バター味(期間限定)
じゃがりこファミリー
編集「食べだしたらキリンがない」から生まれた公式キャラクター
- じゃがお - 趣味が日曜大工の父
- りかこ - 料理が得意の母
- 楽天的な酪農家の祖父・じゃが作、 息子じゃがおに厳しい反面、孫に甘い祖母・りん
- 孫には、お調子者の兄・ミツル、まじめな姉・ニコ、おじいちゃん子の妹・みるくがいる。
他に、じゃがリーマン、じゃがたく、グララ、りん、アイがいる[4]
派生商品
編集その他
編集- じゃがりこに熱湯や温めた牛乳をかけると水分を吸い込み、マッシュポテトのようになる[14]。
- かつて三菱自動車でドライバーとして4度のWRC(世界ラリー選手権)チャンピオンに輝き、現在トヨタ自動車のWRCチーム監督としてもチャンピオンを獲得しているトミ・マキネンは、好きな日本食にじゃがりこを挙げている[18]。
- 2017年頃、出されたシチュエーションや感情をすべて「じゃがりこ」という単語の言い方で表現する「演技力じゃがりこ面接」という遊びが流行した[19]。
- 世界的人気YoutuberのPewDiePieは、日本のスナック菓子を食べ比べる内容の投稿動画「I try EVERY Japanese Snack..」の中で、じゃがりこの明太チーズもんじゃ味を最高のスナックとして選出している[20]。
コラボレーション
編集クリエイターコラボレーション
編集- SNSを始めとしたネット上で人気のクリエイター8人とのコラボデザインのじゃがりこが発売された。
- コラボレーション第1弾は2022年9月下旬~12月下旬、第2弾は12月下旬~2023年下旬頃を予定している[22]。
第1弾のクリエイター
- サラダ:にしむらゆうじ
- チーズ:いしいともこ
- じゃがバター:mame&co(まめあんどこー)
- たらこバター:BUSOM
第2弾のクリエイター
- サラダ:カナヘイ
- チーズ:たかだべあ
- じゃがバター:オオゴシヤステル
- たらこバター・明太チーズもんじゃ味:わかる
脚注
編集注釈
編集- ^ ただし駅の売店など一部の小売店には、紙箱に入った物が発売されている。 サラダ、チーズ、ご当地味など様々な味がある。
出典
編集- ^ 「じゃがりこ」が350億円の“お化け”商品に成長したワケ “いじられ”力と独自製法がカギ ITmedia 2019年10月30日
- ^ “<11> 社長就任 10年単位の開発を意識”. 中国新聞 (2010年4月22日). 2013年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月8日閲覧。
- ^ a b 2011年10月1日付朝日新聞土曜版「be」b3頁
- ^ a b c 「オトナファミ2011年7月号」 p28-p35 じゃがりこ大収穫祭
- ^ “『じゃがりこ』の名前の由来は何ですか? | よくいただくご質問 | お客様相談室 | カルビー株式会社”. faq.calbee.co.jp. 2021年5月23日閲覧。
- ^ “<12> 父の死 肩の荷の重さを知った”. 中国新聞 (2010年4月23日). 2011年12月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月8日閲覧。
- ^ “<13> ペプシコとの提携 違いを認め合う道選ぶ”. 中国新聞 (2010年4月24日). 2011年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月8日閲覧。
- ^ “よく頂くご質問 遺伝子組換え”. カルビー. 2015年6月8日閲覧。
- ^ “カルビー、練り込み製法だからできる風味豊かな中華味「じゃがりこ ピリ辛ラー油チキン味」”. グルメWatch(株式会社インプレス). 2023年4月4日閲覧。
- ^ a b c d 「とうもりこ/カルビー 魅力を強調するサブタイトルとコピー」『日経デザイン』2018年8月号、38-39頁。
- ^ 「さつまりこ」ブランド初のコラボレーション!「らぽっぽファーム」監修『さつまりこ ポテトアップルパイ味』さつまいもの日に合わせて2018年10月1日(月)から“期間限定”発売、カルビー、2018年9月27日。
- ^ カルビー「とうもりこ」 全国で順次展開、“個食スナック”の中心商品に、食品産業新聞社ニュースWEB、2018年4月27日。(食品産業新聞 2018年4月26日付より)
- ^ 「じゃがりこ」ブランドから新素材スナック登場『えだまりこ うましお味』 2018年7月16日(月)より順次発売開始!、カルビー、2018年7月11日。
- ^ ご存知でしたか? じゃがりこにホットミルクを入れるとポテトサラダやグラタンが簡単にできますよッ! - ロケットニュース24、2012年3月19日
- ^ a b “話題の「じゃがアリゴ」を作ってみた。じゃがりこ&さけるチーズを混ぜ混ぜ”. ハフィントン・ポスト. (2019年1月29日) 2022年6月18日閲覧。
- ^ a b “「タイムマシンで殴りに行きたい」バズレシピ・リュウジさんが若いころ“勘違い”していた理由とは”. 週刊文春. (2022年6月1日) 2022年6月18日閲覧。
- ^ a b ノジーマ (2019年1月31日). “ネットで話題沸騰の“じゃがアリゴ”を『焼そばU.F.O.』に入れると激ウマ! 食べ応え抜群&満足度最強でカロリーも大爆発!!”. ガジェット通信 2022年6月18日閲覧。
- ^ 【プレゼントあり】世界チャンピオン「トミ・マキネン」がイチバン好きな“じゃがりこ”の味は? cliccar 2013年3月29日
- ^ “元東大王・伊沢拓司、「QuizKnock」で過去最難関クイズに挑戦 問題文「みちのせ」の答えは?”. Real Sound. 2022年5月28日閲覧。
- ^ (日本語) I try EVERY Japanese Snack..(Collab with @PewDiePie ) 2022年9月2日閲覧。
- ^ “シン・仮面ライダー×じゃがりこコラボ、「シン・ジャガリコ ライダーダブル肉キック味」コンビニ先行発売/カルビー”. 食品産業新聞社. 2023年5月3日閲覧。
- ^ [1]