おおい町
福井県大飯郡の町
おおい町(おおいちょう)は、福井県の南西部に位置する町。大飯郡に属する。
おおいちょう おおい町 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 中部地方(北陸地方) | ||||
都道府県 | 福井県 | ||||
郡 | 大飯郡 | ||||
市町村コード | 18483-7 | ||||
法人番号 | 2000020184837 | ||||
面積 |
212.19km2 | ||||
総人口 |
7,414人 [編集] (推計人口、2024年12月1日) | ||||
人口密度 | 34.9人/km2 | ||||
隣接自治体 |
小浜市、大飯郡高浜町 京都府:南丹市、綾部市 滋賀県高島市 | ||||
町の木 | やまもも | ||||
町の花 | さくら | ||||
他のシンボル | - | ||||
おおい町役場 | |||||
町長 | 中塚寛 | ||||
所在地 |
〒919-2111 福井県大飯郡おおい町本郷第136号1番地1 北緯35度28分52秒 東経135度37分02秒 / 北緯35.48117度 東経135.61717度座標: 北緯35度28分52秒 東経135度37分02秒 / 北緯35.48117度 東経135.61717度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
特記事項 |
おおい町の境界 (2006年3月3日合併前) 1. 旧:名田庄村 2. 旧:大飯町 | ||||
ウィキプロジェクト |
地理
編集- 北陸地方の最西端にある若狭(若狭地方)大飯郡に町の主要な建物があることから、若西(じゃくせい)とよばれる地域である。
- 行政区域は、リアス式海岸の続く若狭湾の支湾小浜湾の南部と南川上流部および丹波高地に連なっている。
- 日本海側気候であり、豪雪地帯となっている。
- 大飯地区には陸繋島である大島半島の先側が含まれるが青戸の大橋で町中心部と直接接続しており、半島の付け根部分を有する高浜町を通らず往来できるようになっている。
- 名田庄地区と大飯地区の間は峠道で、大型車の通行ができない。両地区間の連絡は一旦小浜市を経由した方が便利である。
- 山:頭巾山、八ヶ峰、三国岳(福井県・滋賀県・京都府)776m - 福井県おおい町・滋賀県高島市・京都府南丹市に跨る。
- 河川:佐分利川、南川
- 半島:大島半島
- 湾:小浜湾
- 入江:青戸入江
- 島:冠者島
隣接している自治体
編集歴史
編集- 名田庄地区には若狭と京都を結ぶルートの一つ周山街道が通り、かつては魚介類や塩がこの道を通り運ばれていた。室町中期から戦国期にかけて、将軍家の縁戚だった武田家の領国若狭には、飛鳥井家など、都から多くの公家が下向したことが知られるが、中でも、陰陽師の安倍晴明の直系子孫である土御門家は、応仁の乱を避け、京都からこの地に移り、乱が収まるまで数代にわたり居住した。京都と同名の社寺が残り、かつての屋敷跡一帯には、小京都の風情がある。このような正統な意味での小京都は、一条家の土佐中村や、高倉家の秋田角館など、全国でも例が非常にかぎられ、貴重な存在である。本家は秀吉や家康によって京都に呼び戻されたが、現代も若狭に残った庶子の子孫が陰陽道の流れを受け継いでいることで知られている。
- おおい町石山の石山武田氏遺跡は若狭武田氏終焉の地として有名である。元遠敷郡後瀬山城主で、最後の若狭武田氏当主となった武田元明は越前朝倉氏の滅亡後、織田信長より大飯郡石山に於いて3000石を与えられた。正室である竜子(のちの松丸殿)とともに石山において平穏に長らく暮らしたとされる。もともと石山は武田家の重臣武藤友益の居城があった場所であり武田家に縁の深い土地であった。しかし信長没後、明智光秀に同調した元明は武田家遺臣を糾合し、丹羽長秀の本城・近江佐和山城を攻めたため羽柴秀吉、丹羽長秀により自刃させられた。元明が没することにより若狭武田家は滅亡した。
- おおい町名田庄地区にある三重城(城跡)は足利将軍家の奉公衆として著名な曽我氏の居城として有名である。曽我氏は足利将軍家の近習として京都において代々が活躍したが、曽我氏の本領は三重村(久坂)であり、むろん在地の武士としても活躍した。三重村を見下ろせる三重山に三重城を築き、南川の水運をも支配したと思われる。
沿革
編集人口
編集おおい町と全国の年齢別人口分布(2005年) | おおい町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― おおい町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
おおい町(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
健康
編集- 平均年齢 49.3歳(2020年国勢調査)
行政
編集町長
編集- 町長職務執行者:下中昭治(名田庄村廃止時の村長、2006年3月3日 - 2006年4月1日)
- 初代:時岡忍(大飯町廃止時の町長、2006年4月2日 - 2007年3月31日 1期(辞職))
- 2代:時岡忍(2007年4月22日 - 2014年4月1日)
- 3代:中塚寛(2014年4月2日 - 現職)
住民生活窓口
編集旧大飯町役場を本庁舎としている。名田庄地区においては町新設時、旧名田庄村役場庁舎に名田庄総合事務所を設置していたが、現在は町が同所(現・おおい町あきない館)の向かい側へ新築した文化交流施設へ移り、規模を縮小し業務を行っている。
- おおい町住民サービス室(名田庄久坂第3号21番地1 おおい町里山文化交流センター ぶらっと内)
財政
編集- 旧大飯町は地方交付税(普通交付税)の不交付団体であったが、合併後はおおい町が旧名田庄村の交付額に相当する額の交付を受けている。
町議会
編集- 議員数 14人(任期満了2023年4月29日)
- 町新設から2007年4月29日まで合併時在任特例適用(26名)
経済
編集産業
編集- 名田庄地区はかつて林業が主幹産業であったが衰退し、現在の特産品にはジネンジョ、名田庄漬のブランドで生産・販売されている漬物がある。
- 大飯地区には原子力発電所があり、これにより財政は豊かである。
- 産業人口(2005年国勢調査、旧町村分の合計)
- 第一次産業:447人
- 第二次産業:1,195人
- 第三次産業:3,039人
漁港
編集原子力発電所
編集地域
編集健康
編集- 平均年齢 46.0歳(2005年国勢調査、2006年合併前の旧町村分を再計算した値)
教育
編集交通
編集鉄道路線
編集バス路線
編集- 福井鉄道(福鉄バス) - 大飯地区(旧大飯町域)内でのみ運行する。大飯地区中心部と同南西部を結ぶ「本郷線」、大飯地区中心部と大島半島を結ぶ「大島線」の2路線を運行。
- ホテルうみんぴあ前 - おおい町役場前 - 本郷駅前 - なごみ - 大飯中学校 - 川上 - 子生谷
- 大飯中学校 - なごみ - 本郷駅前 - おおい町役場前 - 塩浜海水浴場前
- 大和交通 - 福井鉄道グループ。名田庄地区(旧名田庄村域)の南川に沿った集落と小浜市内を結ぶ一般路線バス「流星号」を運行。途中小浜駅を経由する。あきない館(同館は旧名田庄総合支所庁舎を転用)から小浜駅までは約30分。1月1日 - 3日のみ全便運休。
- 小浜二中前 - 小浜駅 - 口田縄 - 三重 - あきない館 - 名田庄中学校 - 佐野 - ホテル流星館
- うみりんスマイル号 - 登録制デマンドバス。大飯地区と名田庄地区の双方で運行しており地区内の任意の場所で乗降可能であるが、いずれもそれぞれの地区内の利用のみ可。大飯地区のみおおい町観光協会に申し込むことで町外から予約なしでの利用が可能。
道路
編集通信
編集- おおいテレビ(公営のケーブルテレビ局)
- おおい町は山と海で囲まれているため、一部地区を除き県外波はケーブルテレビ局加入による視聴となる。
観光・祭事
編集名勝・史跡
編集寺社
編集- 宝楽寺 - 町指定天然記念物のとびうめが有名。若狭観音霊場の第29番札所。おおい町大島
- 清雲寺 - 鎌倉時代に作られた毘沙門天立像が国の重要文化財。
- 意足寺 - 木造の十一面千手観音立像が重要文化財。
- 長楽寺 - 定朝風の阿弥陀如来坐像などが重要文化財。
- 常禅寺 - 平安時代の不動明王坐像が重要文化財
- 潮音院 - 若狭観音霊場 第28番札所 おおい町本郷
- 海元寺 - 若狭観音霊場 第27番札所 おおい町本郷父子
- 檀渓寺 - 若狭観音霊場 第26番札所 おおい町本郷納田終
- 妙善寺 - 冬至の日に行われるかぼちゃしるこの接待で知られる。
自然・景観
編集施設・公園
編集- 若州一滴文庫 - 水上勉をテーマとする総合文学館
- おおい町暦会館 - 土御門家遺跡関連の陳列
- うみんぴあ大飯 - 海の駅・みなとオアシス・道の駅登録の総合レジャー施設
- プレーパーク大飯(おおい町総合運動公園) - 各種運動競技場、宿泊施設(スポーツロッジ栄光)、ホール(イベントワークステーション「悠久館」、博物館・図書館・松木庄吉美術館)がある。プレーパーク大飯
- きのこの森
- さぶり川公園
- 久田の里森林公園 - 南川の支流の久田川にテント場やフィールドアスレチック施設、遊歩道、魚釣りや水遊び、吊橋などが整備された森林公園。
- 大島半島 - 赤礁崎参照
- 赤礁崎ベイサイドパーク
- 赤礁崎オートキャンプ場
- 赤礁崎灯台
- あかぐり海釣公園
- 塩浜海水浴場
- 袖ヶ浜海水浴場
- 長井浜海水浴場
温泉
編集祭事・催事
編集姉妹都市・提携都市
編集その他
編集出身著名人
編集- 武田元明(若狭武田氏最後の当主・おおい町石山の領主)
- 松丸殿(武田元明の正室)
- 薩摩雄次(政治家、新聞記者、衆議院議員)
- 時岡収次(実業家)
- 新谷欣也(政治家、おおい町議長)
- 松木庄吉(彫刻家。第6回文展に「逆風」を出品して特選。第二次世界大戦で戦死)- 旧遠敷郡熊川村新道(現在の若狭町新道)生まれ
- 水上勉(小説家)
- 時岡忍(政治家、初代おおい町長)
- 中川謙三(実業家、TOKYO MX元代表取締役社長)
- 廣岡義隆(国文学者、三重大学名誉教授)
- 中塚寛(政治家、第3代大飯郡おおい町長)- 旧名田庄村出身
- 飯めしあがれこにお(お笑い芸人)- 旧名田庄村出身
- 堂前透(ロングコートダディ)- 旧名田庄村出身
- 早川翼(陸上競技選手)- 旧名田庄村出身
- 村本大輔(ウーマンラッシュアワー)
脚注
編集- ^ 古関俊樹; 柳楽未来; 遠藤浩二 (2011年12月25日). “原発交付金:「虚偽」福井県も了承 町と事前に協議”. 毎日新聞. オリジナルの2012年1月8日時点におけるアーカイブ。
参考文献
編集- 『大飯原子力発電所はこうしてできた』公人社、調書;永井學、編書:金井利之、五百旗頭薫、2015年。ISBN 978-4-86162-100-0