パソコンの買い方は知っていても、処分の仕方は知らない──そんなパソコンユーザーが大半だろう。パソコンを買い替えるのは数年に1度。しかも、新品を買った後も、子供用やサブマシンとして古いパソコンを使い続けることはある。パソコンを捨てる機会は案外少ないものだ。
それでもいずれ捨てる時は来る。その時に備えて、この特集ではパソコンの捨て方を総ざらいしよう。前半ではパソコンを捨てる際の手順や注意点を紹介。後半では実際に廃棄パソコンが処理される現場の様子をルポとしてまとめた。
幸いパソコンの捨て方はめったに変わらない。今は捨てる予定がない人にも役立つ情報になるはずだ。
捨てるか売るかで違う道
パソコンの処分方法は捨てるか売るかで大きく分かれる(図1)。
古い機種や故障しているパソコンは捨てるのが一般的だ。捨てるといっても燃えないゴミや粗大ゴミに出すのではない。「PCリサイクル」で回収してもらう。PCリサイクルとはパソコン3R推進センターが中心になって運用しているもので、ユーザーが廃棄するパソコンをメーカーが回収、リサイクルする仕組みだ。
比較的新しいパソコンなら、売ることもできる。主な方法は2つある。
一つはパソコンメーカーに買い取ってもらう方法。中古ショップやメーカー自らの手で再生され、中古パソコンとして販売される。もう一つは、直接中古ショップに買い取ってもらう方法。この場合も、中古パソコンとして販売される。このほか、知人に譲ったり、自分でネットオークションに出すのも手だ。
なお、周辺機器は燃えないゴミに出す、中古ショップに売るといった処分方法しかない。捨てる場合、充電池は電気店などで回収している。