はてなによる概念図 |
はてなが運営するソーシャルブックマーク「はてなブックマーク」は、ユーザーが注目した記事をお気に入り(ブックマーク)に登録し、タグやコメントを付けて共有していくことで、自然と人気の話題が分かるようになっている。一方でその仕組みを悪用したスパムも多く、同社は「機械学習エンジン」などを使って、問題のある記事を見つけ出す対策を進めてきた。
今回はその技術をもとに、Web サイトの内容が広告の掲載にふさわしいかどうかを判別するアドベリフィケーションシステムを開発。広告配信管理サービスの一種、デマンドサイドプラットフォーム(DSP)である FreakOut に搭載した。特徴はサイト内の情報だけでなく、はてなブックマークで付いたタグやコメント、キーワードも分析できる点だ。
これにより、「違法ダウンロード」「アダルト」などのサイトに加え、「2ch まとめ」などの基準で、ブランドに合わないサイトを指定し、広告が掲載されるのを防げるという。
今後の運用によって、どの程度の精度があるかは明らかになっていくと思われる。将来もしこのようなアドベリフィケーションが高度化し、かつ広告主となる企業が一定の自主規制基準を共有するようになると、特定の主義主張や言論、表現の傾向を持つサイトを「兵糧攻め」するのはいっそう容易になると考えられる。またそのような施策に対し、はてなブックマークなどソーシャルメディアのユーザーは意図せずとも間接的に協力する可能性がある。