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歴史的農業環境閲覧システム(Webブラウザでの表示例)
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独立行政法人農業環境技術研究所(農環研)は16日、120年前の関東地方の「迅速測図」を利用できる「歴史的農業環境閲覧システム」を構築したと発表した。21日よりインターネットで公開する予定。
迅速測図というのは、明治初期~中期に簡便な測量で作成された地図のことで、関東地方のものは彩色されているため、当時の土地利用が容易に判別できるという。農環研では、関東地方の約900枚に上る迅速測図を1枚の画像に統合し、位置情報を付与してGISで扱えるようにした。
歴史的農業環境閲覧システムでは、オープンソースソフトの「GeoServer」「GeoWebCache」「Open Layers」を利用して、迅速測図をインターネットで閲覧・利用できるようにしている。Webブラウザのほか、「Google Earth」でも利用可能で、現在の地図と重ね合わせて表示することで、当時との土地利用の変化を確認できる。
農環研では、明治初期の土地利用は「農業活動により管理されていた里地里山の原景観の1つであるといえる」と説明。現在の土地利用と比較することで、「関東地方における生物多様性の変化や生息適地の変動に関する研究の基礎的資料としての活用が期待される」としている。
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Google Earthでの表示例
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迅速測図の透明度を50%にして、Google Earth上に重ねて表示した状態
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.niaes.affrc.go.jp/techdoc/press/080416/press080416.html
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( 永沢 茂 )
2008/04/17 16:44
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