米Sun Microsystemsは25日、BSD系UNIXの「Solaris 10」のソースコードと関連特許1,600件以上をオープンソースコミュニティに公開すると発表した。
ソースコードは、Sunが起案し、Open Source Initiativeによって2004年6月に承認された「Common Development and Distribution License(CDDL)」に基づいて配布される。CDDLは、Mozilla Public License(MPL)に基づいて作成されており、よりシンプルな記述と特許訴訟からの防御を強化しているとされる。
SunではCDDLに基づき、コミュニティサイト「OpenSolaris.org」を立ち上げた。Solarisをビルドできる完全なソースコードは、2005年第2四半期までに同サイトを通して提供される予定だ。
Solaris 10の目玉機能の1つとして、カーネルやアプリケーションの問題をシステムとして追跡する強力なデバッガと言える「DTrace Technology」がある。今回、この最新技術に関するソースコードとそれに関連する特許も公開された。
Sunの共同創業者で、大手ベンチャーキャピタルKPCBのパートナーであるBill Joy氏は「SunはBSD UNIXディストリビューションにその起源を持ち、それは私が先駆的なオープンソースライセンスでリリースしたものだった。私は、Solarisのソースコードと数多くの革新的技術が最終的により広く提供されることになったのをうれしく思っている」との感想を寄せている。
最近では、IBMが500件以上の特許をオープンソースコミュニティに対して公開した実績がある。今回、Sunが提供したのはSolarisに関連するカーネル技術、ファイルシステム、ネットワーク管理などの分野の特許だが、1,600件という数について「オープンソースコミュニティのために一度に公開される特許として、これまでのどのような組織をも上回る最大の規模」だとしている。
関連情報
■URL
ソースコード公開についてのニュースリリース(英文)
http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2005-01/sunflash.20050125.1.html
特許公開についてのニュースリリース(英文)
http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2005-01/sunflash.20050125.2.html
OpenSolaris.org(英文)
http://www.opensolaris.org/
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( 青木大我 [email protected] )
2005/01/26 13:33
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