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NTTレゾナントの国枝氏
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約4割のユーザーが検索で問題解決できないという
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東京・有明のTFTホールで開催中の「Search Engine Strategies 2006」で21日、NTTレゾナントの国枝学氏(ポータル事業本部メディア事業部検索事業部長)が、「gooが目指す次世代検索サービスへのアプローチ」と題して講演した。
国枝氏は、Web検索を利用するユーザーのうち38.55%が、検索で問題が解決しなかった経験があるという。gooでアンケートを行なったところ、「適当なキーワードを思いつかない」「検索結果をもっと多く表示してほしい」「検索結果が多すぎる」などの根本的な不満から、「検索結果をソートしたい」「絞り込み条件が足りない」といった利用方法に関する不満まで、さまざまな不満を持っていることがわかった。
こうした不満に対して、1)検索されているキーワードを理解すること、2)適切な検索結果を抽出すること、3)検索結果などをわかりやすく提示すること――などを取り組んできた。特に最近では、検索結果の質を向上させることに注力しているという。
「Web検索のインデックスサイズは日々増強しているが、それでもインターネット上のコンテンツすべてを網羅しているわけではない」。例えば、汎用的なWeb検索は、更新が頻繁なブログなどをリアルタイムにインデックス化するのには向かない。そこでgooではブログ検索をはじめとした専門的に特化した検索エンジンを複数用意し、それぞれをWeb検索と連携させた。20日に実施したリニューアルでは、Web検索の検索結果に複数の専門的な検索エンジンの結果も表示するようになった。
また、「ブロードバンド化が進むとテキストで処理できないケースが増える」と指摘。従来の画像検索は、ファイル名や画像が掲載されているページのテキスト情報などを検索対象としていたが、gooでは2005年12月に画像の特徴を解析する「類似画像検索機能」を実装。動画や画像などブロードバンド化の進展に応じて増加傾向にあるリッチコンテンツそのものを検索対象にする方向性を示した。
なお、gooの画像検索では、スクロール操作によって最大1,000件の検索結果をページを切り替えることなく連続表示できる機能も実装している。国枝氏によれば「通常、画像検索の検索結果は3~3.5ページ程度閲覧されていたが、スクロール機能を実装したことによって、3.5ページ以上の検索結果が閲覧されるようになった」という。
このほか、インターネット広告に占める有料リスティングサービスの割合について、「2010年には4割程度に増加してほしい」とコメント。現状では20~25%程度にとどまっており、増加のためには「モバイルサーチ」「ローカルサーチ」「CGM」の3要素を強化することが重要だと示唆した。
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専門的に特化した検索エンジンを複数用意し、それぞれをWeb検索と連携させた
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リッチコンテンツそのものを検索対象に
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関連情報
■URL
Search Engine Strategies 2006
http://www.idg.co.jp/expo/ses/
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( 鷹木 創 )
2006/04/21 17:24
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