ここ何年か、幹事という立場にならせてもらい、いろんなイベントに参加する事がけっこうありました。
だいぶノウハウがたまってきたので、幹事の時に気をつけていた事や楽しい事を書き溜めていたのをまとめておこうと思う。
今回は自分の経験を元に
・100人規模の懇親会(イベントの後に行われる飲み会の仕切り)
・20−50人規模の飲み会(新年会や忘年会)
・4-10人の飲み会(仲間で集まる飲み会)
それぞれについて書いておきます。
ちなみに基本的に経験則なので、他のやり方はたくさんあると思います。
(何を大事にするかも人によって違うと思う)
初めて幹事をやる人、幹事って面倒だなと思っている人のヒントになれば嬉しいです。
<日程調整>
これを決めない事にはなにもできません。
【100人規模】
イベントそのものの日程が早くに決まっているはずなのでそれに合わせればOK。
開始時刻はメインのイベント終了予定時刻の1時間後くらいが目安。
【20−50人】
ある程度の候補日から参加者に選んでもらっても良いけれど、1.5〜1ヶ月前くらいに「この日にやります!」と確定して告知する方がスムーズです。(都合悪かったらごめんなさいで)
イベントの懇親会であれば100人規模と同様。
【4-10人】
なるべく多くの人が来れる日にするため、みんなに候補日をメールし、OK(またはNG)の日を返信してもらうことが多いです。メールの返信のタイムラグも考えて、1ヶ月前くらいから調整をはじめておくと安心。
みんながパソコンを使い慣れているのであれば、ちょー助などのサービスを使うのもよいです。
みんながみんなすぐには返事をできない事を念頭においておきましょう。
人数が増えるほど調整に時間がかかります。4人だと2週間、10人だと3週間くらいは候補日が揃うまでにかかると見ておいた方がよいかも。
<お店選び>
かなり重要。明暗を分けるところなのでクーポン見てホイって選ぶのは結構な賭け。
【100人規模】
基本は貸切。人数が多いだけに場所は限られてきます。
半年〜3ヶ月前には場所を仮予約→本予約しておきたいところ。
人数の関係で候補のお店がしぼられてくるので、その他の部分で諦めなくてはいけない事も多いです。
その時々によって、優先度を決めてお店を絞り込むのがよいでしょう。
欲張りすぎず、上位2個くらいの希望が叶えられたら大成功と思った方が良いです。(特に札幌は)
・予算
・場所
・設備
・料理の内容
・立食
Web検索にも限界があるので、いろんな幹事をやって手持ちの店リストを増やしたり、慣れている人に聞いたりすると良いです。
【20−50人】
30人を確実に超えそうであれば、以下の点から貸切を検討した方が良いです。
・他のお客さんの迷惑を気にしなくて良い
・当日のレイアウトや設計をしやすい
・ぎゅうぎゅう詰めで席がないという事態になりにくい
可能なお店は多くはありませんが、
「大皿料理にするなどの対応で人数確定が当日ぎりぎりでも良い」
「人数に関わらず総額xxxxxx円で貸し切って良い」
というお店だと、ドタ参加・ドタキャンに対応できとても良いです。(だめもとで確認してみましょう)
候補のお店としては結婚式の2次会で使用するようなところと重複します。
6月や9月の北海道のウェディングシーズンは予約がいっぱいになるので早めにお店を確保した方が良いです。
【4-10人】
お店が見つからないということはまずないので気持ちは楽です。
主賓がいるような場合は(送別会とかお祝いとか)、主賓に「何食べたい?行ってみたい所ある?」と最初に聞いてみるとお店をしぼりやすくなります。
あとは、幹事が行ってみたかったお店を中心にセレクトするとよいよー。
<下見>
お店の人とは顔見知りになっておいた方がスムーズです。
【100人規模】
必須。何度かお店との打ち合わせをしておくと良いです。
最初の打ち合わせとしてお店の営業時間外にアポをとって挨拶をしに行く(名刺交換)とよいでしょう。
この規模だと「幹事チーム」が組まれている事が多いので、チームでそのお店に食事に行くのも良いですね。
お店の人とは、
・レイアウト
・人数確定はいつまでか
・キャンセルが出た場合の扱い
・受付
・料理の内容(メニュー、大皿か個人かなど)
・設備
・喫煙場所
・トイレの場所
・ドリンクシステム
・幹事がどこまでやるか
(飲み物の注文は全て店側でやるので幹事の人は何もしなくていいです/取りまとめてください などお店によって色々)
・万が一イベントが流れてしまった時の対応がどうなるか
などを話し合っておくとお互い安心です。
【20−50人】
仮予約後、お店に実際に行ってみて本予約にするというのがベストです。
最低1回は下見にいけると安心です。
トイレの場所とファーストドリンク提供時間、料理提供時間はチェックした方が良いです。
可能であれば、直接会って店員さんと打ち合わせができるともっと良いです(確認する内容は上と同じ)。
顔を一度も会わさずに電話だけでやりとりするよりも、顔を合わせておいてから電話でやり取りする方がスムーズに物事が進む事が多かったです(経験上)。
【4-10人】
行った事のあるお店であれば下見は不要。
はじめてのお店のワクワク感や、お店選びの成功や失敗を含めてみんなで楽しむのもこの人数ならアリだとおもうので、その時に合わせて肩肘張らずにやっていけばいいと思います。
初めてのお店であれば下見と称して飲みに行くのであればそれはそれで良い(いきたいだけ)。
<リマインダ>
念のため、みんなが安心するため。
【100人規模】
大きなイベントとセットな事が多いので懇親会を忘れる事はまずないでしょう。
イベント終了後、会場までの移動と合わせてアナウンスできれば良いと思います。
【20−50人】
イベントとセットであれば気にしなくて良いですが、新年会や忘年会など(その場所で、その日初めてみんなが集まる場合)、手段があれば前日にリマインダを送った方が良いです。
参加者は意外と忘れていたりします。人間だもの。
【4-10人】
前日か前々日にリマインダを送った方が良いです。
意外と忘れていたり、実は行けなくなった・・・なんてこともあります。
キャンセルを考えると前々日にリマインダをしておくとよいですね。
文面は「忘れてない?」というものではなく「楽しみにしてます!」というものに。
<当日>
そんなに飲めない事は覚悟しておく。
【100人規模】
幹事は先に会場へ行き最終打ち合わせをしましょう。
でも、人数が人数なので、よほど大きな混乱がないかを確認するくらいで幹事として当日できる事はそんなにないです。(後述の企画ものに注力する事になる)
終了後には100人規模の飲酒をした大人がいるわけです。
撤収はかなり時間がかかるので、そこの誘導だけはしっかりやりましょう。
一番お店の方に迷惑をかけてしまいがちなところです。
【20−50人】
幹事はみんなより早めに会場へ行きましょう。
お店で集金する場合は受付台を準備したりします。
おつりの札や小銭、おつり一覧(1万円もらったらおつりはいくら)を用意しておくと安心です。
サクッと全員が集まる事はまれかもしれません。開始から1時間くらいは受付をやっていることになるかもしれません。でも、大金を預かる事になるのでお店の人に支払いをするまではお酒を控えておいた方が良いです。
もし、事前にお金を集金済であれば参加者が来る前にお店の人に支払いをしてしまいましょう。
お酒がみんなに行き渡っているか、料理は来ているか、それとなくチェックする余裕があればしたほうがよいです。でも、幹事は店員ではないので、店員として動くのではなく、店員が動きやすい注文なりをするよう心がける方が良いです。
100人規模と同じく撤収は綺麗に。ラストオーダーと〆の挨拶の時間の逆算は忘れないようにする。
【4-10人】
行って、座席が確保できて、乾杯したら後は幹事も自由に。
"幹事はお店について何でも知っている”という立場は少人数の飲み会であれば不要不要。
注文とかも各個人が好きにやればよいです。
ある程度人数が多くかつコース料理じゃない場合は、幹事が注文を取りまとめた方が安心な場合もあるのでそこはその場に応じた対応を。
お会計だけしっかりやりましょう。
コース料理ならばお金は酔う前に集めておくとお互い安心ですね。
<企画もの>
これはその時々のイベントのカラーに合わせるのがいちばん。
【100人規模】
乾杯&〆の挨拶をお願いする人には早めにネゴをとっておきましょう。
お酒が入る前に決めておいた方が安心です。
マイクがあるようなところであれば、全員にむけて誰かが何かを発信したりする機会があると良いですね。
乾杯や〆の挨拶+αで全員が同じ空気を共有できるような何かがあると楽しくなりそう。
1人になってしまっている人がいないようにするのは企画だけでは限界があるので幹事チーム(イベントスタッフ)全員でいろいろな人と話す事を大切にするのが良いと思います。
【20−50人】
はじめての人が多い場所では内輪で楽しまないよう、みんなで楽しめるような仕組みを考えるのが大事になってきます。"内輪感の排除"は100人規模の懇親会よりも気にした方が良いです。この人数で1人っきりになってしまうと参加者としてはかなり辛い&楽しくないです。
企画ではなく座席をランダムにするなどでも対応できるかも。
【4-10人】
主賓がいるのであればサプライズプレゼントは楽しいですね。
お店によっては誕生日などサプライズに協力してくれるところもあるので相談するとよいですよ。
ただ、主賓も何となく予測しているのでサプライズにならないかもしれませんのでそこは覚悟の上。
<二次会>
まぁ、あるよね。
【100人規模】
1次会で終わる事はないだろうと予想できる時は、2次会まで場所を押さえてしまった方が良いです。
貸切(個室貸切も含む)で人数確定が不要のところを選ぶと良いです。
楽しい1次会ができていれば、当日の勢いで2次会に参加する人は確実に増えますので人数設定の際には注意。
だいたい4〜6割くらいは参加すると思っておくのが良いのかな(その時によります)
人数が多いので2次会でも気を張ってしまうかもしれませんがそんな時には幹事チームで3次会へ行きましょう。
【20−50人】
人数が読めない事、微妙に貸切が難しい人数であることから、1次会終了後に希望者の人数を確認してお店を探すしかありません。慌てないようにお店の候補を準備しておくのが良いでしょう。
お店の手配さえできれば後は、もう飲みましょう。
2次会は楽しみましょう。お疲れさまでした。
【4-10人】
好きにやりましょう。もう幹事だからとか気にしなくていいと思う。飲めばいいと思う。
<三次会以降>
これ以降をセッティング必要はないです。行きたい人達で決めてもらいましょう。
幹事疲れにつながります。
<大事なこと>
立場上、スムーズな進行を心がける事はもちろんなのですが、スムーズな進行を一番の目的にしてはいけないと思っています。
一番大事なことは、その場にいた多くの人が楽しいと思える時間になることです。
幹事は場所や時間を設計して提供する人であって、参加者の行動を決める人・指示できる人ではないです。
人は自分の思い通りに動かせるものではないですから。
・なんではやく返信くれないの?とイライラしない。
・参加者の遅刻、やむを得ない事情の欠席でわたわたしない。
・サプライズで驚かれなくてもがっかりしない(笑)
人を思い通りに動かして飲み会を作ろうとするのではなく、場所と時間を提供してセットした上で
「今日の飲み会はどんなふうになるのかな、楽しみだな。」
という感じで臨むと、気持ちも楽になるし幹事も楽しく過ごせます。
また、幹事はみんなを招待して完璧にもてなさなければいけないホストではありません。
なのでもしお金が足りないなどの事態が発生した場合、幹事が黙って負担するという事はせず、その辺りはみんなの問題としてオープンにした方が良いです。
不完全な部分があっても必要以上に自分を責める必要はないです。
なによりも、がちがちに何をどうするか決めておくよりも、臨機応変に対応できる心の余裕を持っておく方が大事だと思います。
幹事って大変な事も多いけど、楽しいよ!