No Second Lifeというライフハック系のブログがあり、一部のネットウォッチャーから生暖かい視線が向けられている。
そんな、No Second Lifeの人が、以下のエントリーを書いて注目されていた。
・情報発信者必読! プロ・ブロガーが実践する パソコンの日本語入力スピードを2倍にする方法
このエントリーが途中から凄いことになっていて、飲んでいる茶を吹いた…そして机を拭いた。どんなことを主張しているのか見てみよう。
2種類のキーボード配列を憶える手間が多少かかったとして、延々とローマ字変換で1/2の生産性でタイプをし続けるのは、あまりにもナンセンスだと言えないだろうか。
ローマ字入力に比べて、かな入力の方がタイプ数が少ないので効率的だ! と主張する筆者。かな入力はF10を多用し、ホームポジションからの移動が多いので一概にタイプ数と比較できないと私は思うのだが、まあ理解はできる。
親指シフトの特徴は、かな打ちなのに、ほとんどのキーをホームポジションで打ててしまうことだ。
「かな入力」の問題は、ひらがなが50文字もあるので、キーボードの端っこの遠いところにまで文字がアサインされていることだ。
つまり、「かな入力」だと、ホームポジションから遠いところに指を伸ばさないと打てないという問題がある。
それに対して親指シフトは、スペースキーの両側に配置されている「シフトキー」を押した場合と押さない場合でタイプされる文字が変わる。
かな入力の弱点を補える「親指シフト」を勧める筆者。これもまだわかる。
そしてここから、とんでもモードに突入だ!
タイプ速度が2倍になるなら、今の2倍のブログが書ける!
え、書くネタはどうするの???
仕事で使うとさすがに上達が早くなった。そこからは見る見るローマ字打ちの速度を超え、あっという間に約2倍のスピードが出るようになった。
サラリーマンとして多忙な日々を送りながら、朝・昼・夜と3エントリーの更新を続けられるようになったのは、親指シフトの習得なしには考えられない。
そして親指シフトの習得とほぼ同じタイミングで僕のブログエントリーがつぎつぎとヒットするようになり、アクセス数もうなぎ昇りになった。
2009年5月は月間12,000PVだったブログが、2010年5月は月間120,000PVを超えていた。まさに10倍になったのだ。
そしてその後僕のブログは30万、50万、100万とPVを伸ばしていき、ついには月間165万にまで到達することになり、書籍をデビュー作から立て続けに4冊出版することになったのは、皆さんご存知のとおりだ。あの時親指シフトを習得することを決心していなかったら、いまの僕の人生はない。ハッキリそう言い切れる。
え、え、え??
オフィスでたくさんの書類を作る人にも親指シフトはオススメなのだが、「クリエイティブなタイプ」が必要な人には、親指シフトはもっとオススメだ。
タイプ速度が2倍になり、中身が面白くなる。表現が豊かになり、文章が柔らかくなる。
悪いことは何もない。
な、なんだって〜(AA略)
親指シフトに変更したら、ブログがたくさん書けるようになり、PVもアップし、書籍も出せるようになり、ブログの中身も面白くなり、表現が豊かになり、文章が柔らかくなる……
な、なんだって〜(AA略)
すいません、びっくりして2度使ってしまいました。「効率的な入力方法」からいきなり「生産性のアップ」&「クオリティのアップ」へと鳥人ブブカもビックリの飛躍している。
私が中学生か高校生時に書いた作文に、よく「Hagexくんの文章は、いきなり内容が飛んでおり、論理的に繋がっていません」と先生から添削されていた事を思い出す。
このエントリーからは、親指シフトを使っても「飛躍した文章は防げなかった」ことがよくわかりました。。
あと、このエントリーは冗長すぎる。いくら2倍のスピードでタイプできても、単に長いだけの文章はね……
そうなんですよ。文章は書く時間よりも、書き上げた後の見直しが大事! 私も誤字脱字は多いですが、主張系のエントリーは、書いている時間より見直している時間の方が長いです。まあ、それでも誤字・脱字は多いんだけどね。
また、根本的に「文章を書くテーマ」も入力方法には関係ないし、PVもエントリーを増やしただけでは増えないのでは…… と、いろいろと考えてしまうエントリーでした。