初出では「画面右上のパーセンテージは特殊ショットの残弾」と記述しておりましたが、これは古い仕様でした。現在では「特殊ショットのオーバーヒートゲージ」に変更されています。大変失礼いたしました。
BitSummitで発表された開発室Pixel天谷大輔氏による新作『Gero Blaster』の発売日が、今春から未定へと延期されました。
プレスリリースを一部抜粋すると、
3月に京都で行われましたBitSummitでは、Gero Blaster のリリースは2013年春とお伝えしておりましたが、リリースを延期することにいたしました。
BitSummitで受けた刺激を思い返しながら、より充実したゲーム内容にできるよう、完成に向け頑張っております。リリースの目処がつき次第、改めて連絡いたします。
BitSummitで受けた刺激を思い返しながら、より充実したゲーム内容にできるよう、完成に向け頑張っております。リリースの目処がつき次第、改めて連絡いたします。
『Gero Blaster』は、2Dスクロールタイプのジャンプアクションゲームで、類似したタイトルといえば探索&ショットの味わいから『メトロイド』シリーズが挙げられるでしょう。しかし、ゲーム内通貨を集めて装備を買うなどの成長要素や、しばしば発生する縦方向への画面移動などからは『悪魔城ドラキュラ』シリーズあたりの香りもあります。
しかし、典型的Metroidvaniaというわけではありません。まず、天谷氏による独特のレトロなグラフィックデザイン。京都インディーズゲームセミナーでも語られていたとおり、意図的に派手さを抑えつつ、かつ華やかなドット絵風の絵が特徴です。
さらに、アクション部分も『洞窟物語』(『Cave Story』)のDNAを受け継いでおり、「ふんわり移動」「きびきびショット」は変わっていません。『洞窟物語』ファンならば、少し動きを見るだけで創っている人が同一だと気づくでしょう。
画面右上のパーセンテージは特殊ショットのオーバーヒートゲージ。
ただし、このシーンはいわゆる「ギリジャン」はありませんでした。(2013年4月時点)
また、入力周りが柔軟なPCではなくiOS向けに出すにあたり必然的にバーチャルコントローラーを採用しているのですが、ショットの方向トグルや、ジャンプアクシションに集中できるような配置など、細部へのこだわりが見受けられます。なお、こうした快適さの実現において厄介なiPadの存在について、4月16日にお会いした時点では「iPadでのプレイは想定していない」とのことでした。
1ヶ月少々前に1時間ほど触らせてみていただいた感触として、真っ先に明言したいのが骨組はすでに完成しているという事実です。「今回は作り直しではなくブラッシュアップ(改良)です。 より面白いゲームにできるよう、完成に向け頑張っております。」という天谷氏の言葉通り、レベルデザインやゲームバランスをはじめとするエクスペリエンスの向上が今回の延期のおもな理由と推測されます。
ただし、前のステージに戻ることもできます。
期待で首を長くしていたファンには残念なお知らせではありますが、組織的ゲーム開発にしばしばあるとされる「完成度とか四の五の言わずにさっさと出せ」とならない、インディーならではのしがらみの無さ・フットワークの軽さが活かされたとも考えられます。Pixel天谷氏のこだわりは、きっと本作を凡百の2Dゲーとは呼ばせない完成度へと導くでしょう。
(thanks. @amaya_pixel)