2013.03.14
AmazonやAppleが準備する「電子コンテンツの中古市場」とその対策
〔PHOTO〕gettyimages
アップルのiBookstoreなど日本でも電子書籍の環境が整備される一方、この分野で先行する米国では、早くも電子コンテンツの中古市場が物議を醸している。
●"Imagining a Swap Meet for E-Books and Music"
The New York Times, March 7, 2013
上記記事によれば、米Amazonは今年1月、ユーザーが既に購入済みの音楽や書籍など、電子コンテンツを自由に取引(交換)できるデジタル市場の特許を取得した。これに刺激されたのか、米Appleも基本的に同様の特許申請を、米特許商標庁に今月初旬に申請したという。
いずれのケースでも、ユーザー間で取引される電子コンテンツは一種の中古品として扱われ、その売買価格は(当然だが)新品よりも安くなる。またAmazonやAppleなどの業者は、ユーザー間における中古コンテンツ取引(売買)の手数料から利益を上げる。
司法判断は間もなく下される
これらの背景には、全く別の業者が既にそうしたサービスを開始しているという事実がある。それは米マサチューセッツ州にあるReDigiというベンチャー企業で、ここはiTunesから発売されたデジタル・ミュージックの中古取引市場をユーザーに提供している。また、これに対して、米Capitol Recordsが著作権侵害を理由に、ニューヨークの連邦地裁に提訴しており、近いうちに、その判決が下される見込みという。