2010.11.17

グーグルとCIAが出資する「未来予測」企業の実力

IT マクリーンズ カナダ

世界中のあらゆる情報に精通しているグーグルとCIAが、
今度は未来までも手中に収めようと目論んでいる。

 ネット検索最大手グーグルと米中央情報局(CIA)が手を携え、未来を予測することに注力している。グーグルの投資ファンド、グーグル・ベンチャーズと、CIA傘下のハイテク系投資NPOのIn-Q-Telは、マサチューセッツ州ケンブリッジに拠点を置く新興企業レコーディド・フューチャーに共同出資しているという。

 同社は無数のウェブサイトやブログ、ツイッターを監視し、個人やグループ間のつながりを分析。過去のデータから人々の生活パターンなどを探知する人工知能やアルゴリズムの最先端技術を用い、いつ、どこで、何が起きるかなど、未来を予測するサービスを提供している。

 CIAが彼らのサービスに期待するのも無理はない。同社は実際、未知の脅威を察知する技術を持っている。今年3月にはイスラエルが、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが長距離型のスカッドミサイルの類を所有していると警告したが、同社はその1ヵ月前に、すでに証拠までつかんでいた。

 個人データを掘り起こして未来を予測するこうした技術は、もはや警察やスパイの専売特許ではない。最近は同様の技術を従業員の査定に活用する企業も急増している。私たちの個人情報も、いまや皮膚細胞のように気が付かぬ間に剥がれ落ちている。恐ろしい話だ。
 

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