「まるで脅しのようなやり方だ!」…確認作業では隣のマンションと取り間違え「世田谷・違法高級マンション」でこだまする住民らの「悲鳴」

「何が起こっているのか分からない」

欠陥が発覚して以降、組合側の調査から違法建築物との烙印が押されてしまった「東急ドエル・アルス世田谷フロレスタ」(以下、フロレスタ)。その建て替え計画はスタート当初から混乱に次ぐ混乱を巻き起こしていた。

中編記事につづき『「耐震、全然ダメです」そして誰もいなくなった…世田谷・違法高級マンションで住民らを襲った「悲劇の数々」』では違法建築を巡って巻き起こった住民らと東急との間に勃発した新たなトラブル、そして過去の調査で「構造に問題はない」と説明した東急不動産の発言について詳しく報じる。

無人となった「東急ドエル・アルス世田谷フロレスタ」
 

マンションの管理組合の関係者が語る。

「建て直しに関する東急不動産の敷地測量で、建物の真北が西に14度ズレていることが発覚しました。これによりフロレスタは建築基準法の高さ制限に引っかかり、違法建築物に。判明後の検証で、同様のマンションを正しく建てるとなれば現在の49戸から30戸程度しか確保できない構造になる試算結果も出ていました。

さらに東急不動産はスリット不足などの施工不良に関しても『社内チームの検討で、同じ構造物を作ることが可能という結果が出た』と説明。住民側は『以前の設計図では耐震性や設備に問題があったわけですから、難しいのではないか』と投げかけましたが、東急側は同じ建物という路線を変更せず、計画を推進しました。しかし、建て替え計画が始まってすぐに設計会社の方から『やはり同じものを建てるのは難しい』との判断が出ています。もはや何が起こっているのか分からない状態です」

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