サンライズのアニメーションはこうして作られている売れるのには理由がある(1/3 ページ)

サンライズというとアニメ制作の会社というイメージがある。しかし、数々のヒット作を生み出す秘訣は、サンライズがただのアニメ制作会社でないところにあるという。

» 2013年03月29日 10時37分 公開
[種子島健吉,ITmedia]
Share'); html.push('XPostPost見る'); html.push('
LINE
LINE
'); html.push('
Hatena
Hatena
'); html.push('HomeHome'); box.className = 'my_social'; box.innerHTML = html.join(''); wrap.appendChild(box); window.addEventListener('load',function(){ var rel = '',rel_id = ['endlinkConnection','logly-lift-4272841']; for(var i = 0; i < rel_id.length; i++){ if(d.getElementById(rel_id[i])){ rel = '
関連記事
関連記事
'; } } box.innerHTML += rel; }); })(document,'my_social_top');
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

ただのアニメ制作会社にあらず

 ロボットアニメのみならず、最近では「アイカツ!」「ラブライブ!」などアイドルを題材にした作品も制作するなど、多岐にわたって数々のヒット作を生み出しているサンライズ。今回は、アニメーション作品の企画の起ち上げ方と、制作の秘訣をプロデューサーの河口氏にうかがった。

―― 最近はアニメ監督、声優さんのインタビューなどは、アニメ専門媒体でなくとも目にする機会が増えていると思います。しかし、アニメ制作にあたっている企画者の姿は、ベールに包まれているような気がします。まず、プロデューサーの仕事とはどういうものなのでしょうか? 某アイドルゲームの影響で世間一般のプロデューサー業務のイメージが、本来のものと違っているような気がしないでもないのですが。

河口氏 企業によっても、プロジェクトによっても変わってきますが、サンライズの一般的なアニメーション作品では、どういったお客様に向けた、どういった内容の作品にするのかを考え、その企画を実現するための制作スタッフを集めて作品を制作するのがプロデューサーの主な仕事です。

 監督や脚本家は作品の内容をどうするか考えますが、プロデューサーは、内容はもちろんのこと、その作品がプロジェクトとして、商売として成り立つためにはどうすればよいのかというところも考えます。メディアミックスやキャラクター商品など、二次利用関連の展開を考えるのも仕事ですね。出版社や玩具メーカーの担当者と交渉するのも、一般的にはプロデューサーです。

画像 お話をうかがったサンライズ ハイエンドワークス事業部 ゼネラルマネージャー/プロデューサーの河口佳高(かわぐち よしたか)氏。氏は、今夏に劇場公開予定の「コードギアス 亡国のアキト 第2章」をはじめとした作品でプロデューサーを務める。入社後、最初に携わった作品は「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」

―― 河口さんは、テレビ版「コードギアス 反逆のルルーシュ」から、プロデューサーとして関わっておられるとのことですが、テレビ版の企画はどのように起ち上がったのでしょうか?

画像 2006年にテレビ放送された「コードギアス 反逆のルルーシュ」。監督、谷口悟朗。ストーリー原案、大河内一楼。キャラクターデザイン原案、CLAMP

河口氏 「コードギアス 反逆のルルーシュ」は原作のないオリジナル作品なのですが、この作品を企画するまでに私は、「∀(ターンエー)ガンダム」「オーバーマン キングゲイナー」、そしてマンガ原作の「プラネテス」という作品の制作に携わりました。

 「プラネテス」は作品としての評価は非常に高かったのですが、その作品の性格上「めちゃくちゃ売れる!」という作品ではなかったんです。それで次も、そのスタッフで「また何かやろう!」となったときに皆で考えたのは、当時ヒットしていた「機動戦士ガンダムSEED」のことです。

 「機動戦士ガンダムSEED」は、そもそもは、プラモデルを売ろうという企画だったのですが、人物キャラクターの人気が出て、ロボット好きの男性だけでなく、女性のお客様も多いという作品になっていたんですね。DVDの販売も好調でしたし。

 それで「機動戦士ガンダムSEED」シリーズが一段落したところで、そのお客様の受け皿となる作品を「ゼロベースからオリジナルで作ろう!」というのが「コードギアス 反逆のルルーシュ」企画の発端だったんです。

 「プラネテス」の谷口悟朗監督、脚本を担当した大河内一楼(おおこうち いちろう)さんのコンビが「コードギアス 反逆のルルーシュ」でも監督、ストーリー原案などを担当しているのはそういう経緯なんですね。「プラネテス」の作品としての完成度の高さもあって信頼していましたので、私も安心してお願いできたんです。

画像 1999年にテレビ放送された「∀ガンダム」。総監督、富野由悠季。メカニカルデザイン、大河原邦男/シド・ミードほか

画像 2002年にテレビ放送された「オーバーマン キングゲイナー」。総監督、富野由悠季。シリーズ構成、大河内一楼

画像 2003年にテレビ放送された「プラネテス」。原作、幸村誠。監督、谷口悟朗。脚本、大河内一楼

画像 2002年にテレビ放送された「機動戦士ガンダムSEED」。監督、福田己津央。シリーズ構成、両澤千晶。キャラクターデザイン、平井久司

時勢に即したオリジナル作品を

―― 何か原作ものをやろうとか、次も「ガンダム」をやろう、という意見はなかったのでしょうか?

河口氏 どこの会社でも得手不得手があると思うのですが、サンライズが仕事をお願いしているスタッフの皆さんにはオリジナル作品が得意な方が多いので、やはりその「強みが生かせるものを!」というふうに自然になりました。「アニメ制作会社」という以前に「企画の会社であるべき」という意識があるんです。

 そこで具体的に「内容をどうするか?」ということになったとき、まず弊社の成功例である「機動戦士ガンダム」に習って、ベースはロボットものでいこうと。ロボットが戦って、少年が主人公、というところですね。

 それから、最初は主人公の少年は普通で、ライバルのほうがインパクトのあるキャラという設定だったんです。でも、時勢を考えたとき、普通の少年や正義の味方、ヒーローらしいヒーローが、若い人たちが支持したいキャラになるのか……それは違うなと。

 ちょうど放送時間帯が、予定されていた夕方ではなく、深夜帯に変更されたということもあり、作品の方向性もそれに合わせて変わることになったんです。結果、それがよいほうに働いたと今ならいえますが、放送日は迫っておりスケジュールはより厳しいものになりました。

 1週間に1回、8時間以上の打ち合わせをして内容をつめていたものが、その変更で間に合わなくなり、週2回に増やしてまきをかけたぐらいです。

 深夜帯移行に合わせて、ライバルと主人公が入れ替わり、自分の価値観で突き進むダークヒーローが主人公になる課程で、「ギアス」という他人を意のままに操ってしまう魔法のような力が設定されました。

 これは、扱いを誤ると物語が成り立たなくなるのではないかという大きな要素だったのですが、大河内さんがゲームのシナリオなどを担当したことがあり、そういったことは得意分野だったことがあって、うまく作品世界に組み込むことができました。

 「ギアス」が登場した背景にもやはり時代背景の分析があって、「今の若い人はスポーツカーとかほしいのか?」と考えたときにそうではないだろうな、と。ハイブリットカーかもしれないし、電気自動車かもしれないけれど、速いとか、馬力があるとかそういうのじゃないだろうなと。さらに「ロボット兵器が彼らが憧れる、欲する力なのか?」と考えたときに「それもやっぱり違うかな」と思ったんですね。

画像 1979年にテレビ放送された「機動戦士ガンダム」。総監督、富野由悠季。キャラクターデザイン、安彦良和。メカニカルデザイン、大河原邦男

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

'; div_1.appendChild(div); addJS('//widgets.outbrain.com/outbrain.js'); }); })(document,'rm51882_1');
昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/01/news052.jpg ryuchellさん姉、母が亡くなったと報告 2024年春に病気発覚 「ママの向かった場所には世界一会いたかった人がいる」
  2. /nl/articles/2501/01/news048.jpg 「見間違いかと思った」 紅白歌合戦「ディズニー企画」で起きた“衝撃シーン”に騒然「笑った」「腹痛い」
  3. /nl/articles/2501/01/news004.jpg 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに……衝撃の経過報告に大反響 2024年に読まれた生き物記事トップ5
  4. /nl/articles/2501/01/news049.jpg 星野源がNHK紅白歌合戦で着用? 「1270万円ネックレス」に騒然 「家買える」「集中できなかった」
  5. /nl/articles/2501/01/news051.jpg 「衝撃すぎ」 NHK紅白歌合戦に41年ぶり出演のグループ→歌唱シーンに若年層から驚きの声 「てっきり……」
  6. /nl/articles/2412/13/news144.jpg 軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後……驚きの姿に大反響 2024年に読まれた猫ちゃん、ワンちゃん記事トップ5
  7. /nl/articles/2412/31/news072.jpg 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→“子どもの予定は?”への回答に再注目 「優しすぎ」「素敵すぎる!」
  8. /nl/articles/2501/01/news044.jpg 大谷翔平、“2500万円超の高級車”ショットに恍惚 「カッコよすぎる」「助手席に乗せて下さい」
  9. /nl/articles/2412/31/news047.jpg 知らない番号から電話→AIに応対させたら…… 通話相手も驚がくした最新技術に「ほんとこれ便利」「ちょっと可愛くて草」
  10. /nl/articles/2401/18/news015.jpg 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  2. 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
  3. 「すごい漢字!」 YouTuberゆたぼん、運転免許証公開 「本名の漢字」に衝撃の声続々
  4. 「麻央さんにそっくり……」 市川團十郎の11歳息子・勸玄の成長ぶりに驚きの声 「大きくなってる!」「すでに貫禄がある」
  5. チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
  6. 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
  7. 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
  8. 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
  9. 「思わず泣きそう」 シャトレーゼの“129円クリスマスケーキ”に衝撃 「すごすぎない!?」「このご時世に……」
  10. 「デコピンを抱き寄せたのはもしかして」 妻・真美子さん第1子妊娠発表で大谷翔平の発言と行動に再注目 「“もう帰る?”は気遣っていたのかも」
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
'; var div_outer = d.createElement('div'); div_outer.className = 'colBoxOuter'; div_outer.innerHTML = html; var target = (d.getElementById('colBoxCategoryList'))? d.getElementById('colBoxCategoryList') : d.getElementById('colBoxAsideCategoryList'); target.className = 'colBox colBoxCategories'; target.appendChild(div_outer); }; const dataLargeCategory = { "categories": [ { category:"ニュース", categoryid:"341", }, { category:"エンタメ", categoryid:"342", }, { category:"クイズ", categoryid:"343", }, { category:"ゲーム", categoryid:"344", }, { category:"グルメ", categoryid:"345", }, { category:"住まい", categoryid:"346", }, { category:"地域", categoryid:"347", }, { category:"おかね", categoryid:"348", }, { category:"乗り物", categoryid:"349", }, { category:"教育・子育て", categoryid:"350", }, { category:"家電・PC・カメラ", categoryid:"351", }, { category:"就職・転職", categoryid:"https://nlab.itmedia.co.jp/research/category/recruit/", }, { category:"ホビー", categoryid:"353", }, { category:"ファッション", categoryid:"354", }, { category:"動物", categoryid:"355", }, { category:"健康・筋トレ", categoryid:"356", }, { category:"ライフスタイル", categoryid:"357", }, { category:"美容", categoryid:"358", }, { category:"IT・科学", categoryid:"361", }, { category:"カルチャー・アート", categoryid:"381", }, ] }; const arrayNoSmallCategoryList = ["ニュース","クイズ","ゲーム","グルメ","住まい","おかね","家電・PC・カメラ","就職・転職","ホビー","健康・筋トレ","ライフスタイル","美容","dummy"]; var tempCategoryGroupId = document.head.querySelector('[name=categorygroupid]') var flgView = true; if(!!tempCategoryGroupId){ for(var i = 0; i < dataLargeCategory.categories.length; i++){ if(dataLargeCategory.categories[i].categoryid == tempCategoryGroupId.content && arrayNoSmallCategoryList.includes(dataLargeCategory.categories[i].category)){ flgView = false; break; } } } if (d.head.querySelector('[name=categoryid]') && flgView) { var categoryid = d.head.querySelector('[name=categoryid]').content; var json_url = '/include/category/' + categoryid + '/categories.json'; jsonRequest({url:json_url, charset:'Shift_JIS', callback:function(_data){outputCategoryList(_data.json,ini.heading)}}); } else { var data = dataLargeCategory; outputCategoryList(data,ini.l_heading); } })();