特別企画
失敗しない“年賀状本”の選び方
編集した人が教える“基準”と“ポイント”は?
(2015/12/5 07:00)
年末のひと仕事、年賀状作り。この時期、書店を賑わすのはCD-ROM付きの年賀状デザイン素材集だ。弊社も多数の年賀状デザイン素材集を出版しているが、いったい何がどう違って、どれを選べばよいのかよくわからない人も多いだろう。
カタログでじっくりデザインを選んで、自宅で簡単に印刷できることが魅力の年賀状本だが、まず本の選び方に悩んでしまう人も多いかもしれない。そこで今回は実際に素材集を編集したインプレス年賀状編集部が、素材集を選ぶ方法のポイントを紹介する。
年賀状のタイプで選ぶ
なによりもまずは気に入った年賀状デザインを見つけたい。年賀状本では大きく分けて以下の4つのタイプがある。
ファミリータイプ
家族でそれぞれ違った絵柄を選びたい人や、送る相手によってデザインを変えたい人などにおすすめ。会社や目上の方向けのフォーマルなデザイン、友人向けのユニークなデザイン、写真を入れられるデザイン、おしゃれなデザインなど、幅広い年賀状デザインをまんべんなく収録しているタイプ。
デジカメタイプ
写真を入れられる「デジカメ年賀状」に特化したタイプ。ファミリータイプに比べて、デジカメ年賀状の数やおしゃれなデザインが多いことが特徴。子どもやペット、旅行など写真を使うことに決めている人におすすめ。なお、数は少なめだが、会社の人向けなどに写真なしのフォーマルなデザインなども収録されている。
おしゃれタイプ
人気のクリエイターが作成したおしゃれな年賀状をメインにしたタイプ。好みもあるがファミリータイプよりも「おしゃれ度」が高く、特に女性に人気がある。フォーマルやデジカメタイプのデザインも少し収録されているので、使い分けもできる。
和タイプ
書道家や日本画家などが描いた年賀状作品を収録したタイプ。伝統的な年賀状らしい和の雰囲気を保ちながら、個性的かつ、ワンランク上の高級感を感じる落ち着いた仕上がりになる。
付属ソフトで選ぶ
パソコンを使って年賀状を作っている人なら、「筆ぐるめ」や「筆まめ」といったはがき作成ソフトのユーザーが多いだろう。年賀状本にも年賀状作成ソフトが付属していることが多く、主要ソフトメーカーのソフトが安価で手に入ることが魅力だ。いずれもパッケージ製品の機能限定版だが、住所録の読み込みや宛名印刷、裏面印刷など基本機能は問題なく使える。パッケージ製品に通常収録されている年賀状デザインやイラスト、フォントなどは最低限になっているが、代わりに本に収録されているデータを使えるので年賀状作りには支障がない。郵便番号辞書や対応OSも更新されているので、古いソフトを使っている人は持っておくと安心だ。なお、パソコンにすでに作成ソフトが入っているなら、必ずしも本に付属しているソフトをインストールする必要はない。
筆まめ付き(筆まめ Ver.25 ベーシック)
「筆まめ Ver.25」の機能限定版。「特急デザイナー」など一部の機能は使用できないが、イラストの読み込み、文字の入力、写真の合成・レタッチなど基本機能は問題なく使用可能。
宛名職人(Windows版)付き(宛名職人 MOOK 版)
「宛名職人」のバンドル専用版。作成機能の制限はほぼない。Mac 版ではないので注意。
オリジナル簡単ソフト付き
『はやわざ年賀状 2016』に収録されているオリジナルソフト「ハッピー年賀 2016」。年賀状作成に特化しているので余計な機能やボタンがなく、初心者でも使いやすい。あまり凝ったことをしないのであれば、年賀状作成に十分な機能を備えている。インストール不要型なことも特徴。住所録はパソコンに保存されるので、翌年以降も使える。
価格で選ぶ
年賀状本といっても500円未満で買えるものもあれば、1,000円以上するものもある。基本的に価格が高くなるほど、収録デザイン数が多かったり、実物カレンダーが付属していたりと特典が豪華になっていく傾向がある。年賀状が数種類印刷できればよいのであれば安いもので十分だが、デザインにこだわりたい人や、人と被りたくない人、家族で使おうと思っている人は素材数の多いものを選んでおくと安心だろう。また、年賀状以外の素材も収録されていて、季節の挨拶や趣味で役立つ素材が手に入ることもあり、かえってお得な場合もあるので、検討してみよう。