The Free Software Foundation(FSF)は6月29日(米国時間)、「The GNU General Public License Version 3(GPLv3)」の正式版を発表した。1991年以来16年ぶりの改訂で、プログラムの実行、閲覧、改変、再配布の自由を強化することを目指した。特許や国際化などにも対応した。
FSFは2006年1月にGPLv3のドラフト作成を開始し、計4回のドラフト公開を経て完成した。コミュニティからのフィードバック、オープンソース専門の法律事務所Software Freedom Law Centerからのアドバイスを受けて作成したという。
正式版の強化点として、“TiVo化”などソフトウェアの利用に制限を加える技術を阻止する項目を取り入れた。DRM(デジタル著作権管理)の実装は禁止しないが、ユーザーがそうした機能を修正・削除することを妨げてはならないとしている。
特許では、GPL下でソフトウェアを再配布する際には、その利用者に自動的にロイヤリティフリーで特許ライセンスを付与するとしている。また、昨年11月の米Novellと米Microsoftのような提携を阻止するため、ディストリビューターは特許所有者と組んで差別的な特許保護を提供できないとした。
FSFによると、15のフリーソフトウェアプログラムが最新版の採用を表明しており、数カ月以内にGNU Project全体も適用する予定という。今後、啓発活動を通じて、最新版の適用を奨励していく。
■ URL
The Free Software Foundation(FSF)
http://www.fsf.org/
The GNU General Public License Version 3
http://www.gnu.org/licenses/gpl.html
The Free Software Foundation(FSF)のプレスリリース(英文)
http://www.fsf.org/news/gplv3_launched
( Infostand )
2007/07/02 08:54
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