からあげがメインのお店って、ありそうで意外と少ない。気になる。そもそも、からあげ好きだし。ということで興味をそそられた筆者は、お店に行ってみることにした。
■「がブリチキン。」高円寺店へ
「がブリチキン。」は、JR 高円寺駅の北口を出て徒歩5分ほど、純情商店街の一角にある。ドアを開けるとすぐにカウンターが並んでおり、元気なスタッフさんが「いらっしゃいませ!」と明るく出迎えてくれる。外が寒かっただけに、なんだかほっこり。
■看板メニューの「骨付鳥、からあげ、ハイボール」を注文
お店自慢の看板メニュー、骨付鳥(850円)とからあげ(290円~)を注文する。骨付鳥には「ひな」と「おや」の2種類があり、今回は「ひな」を選択。生後45~90日の鳥を使っているそうで、しっかり歯ごたえのある「おや」と比べ、柔らかな食感なのだそうだ。
■人生初のフルーツハイボール
まずは、自家製の漬込みハイボールがやって来た。通常のハイボールと比べ、ウイスキーの香りが控えめ。代わりに、パイナップルのフルーティーな匂いがひんやりと鼻腔を刺激する。
南国の香りに誘われて、ひとくち。ウ...ウマイっ!!パイナップルはほんのり甘く、芳醇なウイスキーの味わいと美しく融合している。そのトロピカルな味はどこか懐かしく、遠いあの夏の日を思い出す...。
なお、各種ハイボールはプラス200円で「男前がブ飲みジョッキ(大ジョッキ)」に変更することができる。通常のジョッキと比較すると、2倍近く大きいジョッキだ。メニュー名は “男前” だが、もちろん女性も注文可能。
男前ジョッキで注文した「トリプルベリー ハイボール」は、甘酸っぱくて爽やかな味。ウイスキーとの相性も抜群で、今まで飲んだことのあるハイボールの中で一番美味しいかもしれない。
ちなみに、男性が男前ジョッキを注文した場合は「いよっ男前!」と掛け声が上がるのだが、女性の場合はどうなのだろうか?と思い試してみたところ、スタッフさん全員せーので 「こちらのキレイなお姉さんから男前ジョッキいただきましたー!よっ、イイ女っ!」と非常に気持ちいいことを言ってくれた。その言葉聞きたさにもう一度注文してしまいそうになったが、かろうじて理性が食い止めた。
■本日のメイン、からあげと骨付鳥が登場
そうこうしているうちに、メインディッシュが到着。まずはからあげから食べてみる。
今回注文したのは、もも、ネック(せせり)、すなずり(砂肝)の3種類。それぞれ、大きさも形も味わいも、見事に違う。
まず、もものからあげ。サクサクの衣は必要最低限の厚さ、身の部分は肉厚でプリッと食感も良い。噛んだ瞬間、肉汁がほとばしる。お店の “秘伝のタレ” に漬け込んで下味を付けているらしく、何もかけなくても程よい塩気があって美味しい。鶏肉のおいしさがダイレクトに伝わってくる味だ。
続いて、ネック。細長い形をしたネックは柔らかく、ときどきコリっとした軟骨が食感にアクセントを加えている。脂がのっていて、もったりとしたまろやかな味だ。
そして、すなずり。こりこりっとした食感で、噛めば噛むほど肉汁がジュワっと染み出てくる。歯ごたえといい、味付けといい、パーフェクトだ。焼き鳥ではよくある砂肝だけど、からあげというのは初めて食べた。が、これは間違いなくリピート決定。お酒もグイグイ進んでしまう美味しさだ。
なお、マヨネーズや七味などはお好みでトッピングして良い。ちょっと味を変えてみたいという人は試してみるといいだろう。
そして、いよいよ骨付肉に取り掛かる。このままがブリしてもいいし、食べにくければスタッフさんが一口サイズに切ってくれる。
■シメの「おにぎり」は、肉汁につけて
スタッフさんのオススメは、食べ終わった骨付鳥の肉汁を、おにぎりに付けて食べるというもの。これがまた、たまらないらしい。
ふっくら空気を抱き込んだおにぎりを、ひな汁につけて食べてみると...口の中は、幸せの極みへ。素朴だが、間違いのない味の組み合わせ。醤油をちょろっと垂らすと、さらにウマさ倍増だ!
もちろんチキンメニューのほかに、サラダやざく切りキャベツなどのサイドメニューも充実。最後までからあげや骨付肉を楽しむため、ときどき箸休めに野菜をいただき、口の中をリセットするのが良いだろう。
気軽に立ち寄れる新橋ガード下のようなカジュアルさと、一度食べたらヤミツキになる骨付鳥&からあげ、そして自家製のフルーツハイボール。味もコスパも雰囲気もニジュウマルな「がブリチキン。」が、名古屋に続き東京でもブームを巻き起こしそうな予感だ。