京子「結衣が記憶喪失になった!?」
- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:05:25.39 ID:TsywBfVc0
京子「結衣ー!お見舞いに来たぞー!」
結衣「!」ビクッ
京子「お見舞いに来て上げたってのにーなんだよ浮かない顔して!」
結衣「あ、あの…」
京子「んー?」
結衣「あなた、誰ですか…?」
京子「」
◆俺俺- 3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:13:21.16 ID:TsywBfVc0
今から三日前、学校の階段から結衣が転落した。
30段もの高さから落ちた衝撃というのは人体にはキツ過ぎたらしい。
大きすぎる衝撃を受けた結衣の脳は、今までの思い出をすっかり忘れてしまったらしい。
あかりの話だと、その当時の私はいままでに無いような表情をしていたそうだ…
京子「冗談やめろよー!」
結衣「ご、ごめんなさい…」
結衣「あの、あなた…名前は?」
京子「あはは、京子だよー!歳納京子…」
結衣「歳納さん…?」
- 5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:16:56.05 ID:TsywBfVc0
京子「なんだよ歳納さんって…今まで京子って呼んでたじゃないか…」
結衣「いままで…?私と歳納さんは初対面じゃ…」
京子「結衣のばかっ!」
結衣「あっ…歳納さん…!」
そのまま私は、家に帰ってしまった。
家に帰るといの一番に、綾乃に電話した。
綾乃「あら、歳納京子からの電話…!」
- 6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:21:45.69 ID:TsywBfVc0
京子「もしもし…綾乃?」
綾乃「な、なに?何か用事でもあるの?」
京子「実はさ…今日、結衣のお見舞いにいったんだけど…」
(中略)
綾乃「へえ、船見さんが…」
京子「結衣のヤツ、歳納さん、なんて呼んできて…」
綾乃「うーん…記憶喪失なんて、そう簡単にありえることじゃないと思うんだけど…」
綾乃「船見さんの冗談だってことは無いの?」
京子「冗談なんかには見えなかった…そもそも、あいつ冗談なんていうようなタチじゃないし…」
綾乃「まあ、心配はノンノンノートルダムなんじゃない?明日会ってみたら、案外ケロリとしてたりして」
- 7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:27:04.43 ID:TsywBfVc0
翌日
京子「昨日飛び出して帰っちゃったし…なんか病室には入りづらい…」
千歳「あれ?歳納さん?」
京子「ち、千歳!?」
京子「どうして千歳がこんなところに…!?」
千歳「船見さんのお見舞いに来たんよ~」
京子「結衣のお見舞い…?」
千歳「同じクラスの友達が大怪我して入院したんなら、お見舞いぐらい行くのが友達ってもんやないの~」
京子「友達…私、もう結衣の友達じゃないのかな…」
千歳「なに言っとんの!二人とも綾乃ちゃんが嫉妬するほど仲良かったじゃ…」
京子「結衣、昨日お見舞いに行ってやったらあなたのこと知らないって…」
千歳「…?ちょっと詳しく聞かせてもらってええ?」
- 9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:33:07.58 ID:TsywBfVc0
京子「昨日、結衣のお見舞いに行ったら…」
(中略)
千歳「そうだったんか…にわかには信じられへんけど…」
京子「まさか、記憶喪失なんじゃなくて、私の存在だけ結衣の中から消えてたり…」
千歳「そんなん、なかなかありえそうな話じゃあらへんけどなあ…」
京子「でも、昨日は本当に!」
千歳「歳納さんの話はちゃんと信じとるで?でもなあ…」
千歳「とりあえず、病室に入ってみよ?」
京子「う、うん…」ガチャ
結衣「お!千歳!それと…歳納さん…?」
京子「ど、どうして…」
千歳「歳納さんって…船見さん、何言っとるんよ~」
- 12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:38:41.36 ID:TsywBfVc0
結衣「千歳、歳納さんと知り合いなの?」
千歳「知り合いも何も、船見さんの幼馴染だって船見さんに紹介してもらったやないか~」
結衣「私の幼馴染?」
結衣「そんなはずは…ない、と思うけど…」
千歳・京子「!!」
京子「結衣冗談もそろそろいい加減にしろよ!結衣ッ!」ガタッ
結衣「ご、ごめんなさい…っ…でも、私…」
千歳「お、落ち着いてな、歳納さん」
京子「落ち着いて…られるかよ…結衣……本当に、本当に私がわからないの…?」
結衣「ごめんなさい、私…」
千歳「あかん…歳納さん泣いて…」
結衣「じゃあ、あかりとちなつちゃんのことはっ!?二人のことは知ってる!?」
- 13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:41:17.68 ID:CtNRNGDX0
>>結衣「じゃあ、あかりとちなつちゃんのことはっ!?二人のことは知ってる!?」
これ京子?
- 15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:44:06.42 ID:TsywBfVc0
>>13
そうです
ミスりました
- 14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:43:27.41 ID:TsywBfVc0
結衣「知ってるも何も、二人は同じ部活の子で、あかりは私とは幼馴染なんだけど…」
京子「……そんな…どうして私だけ」
千歳「歳納さん…とりあえず一旦帰ろう。顔、真っ赤で…」
千歳「ほな、船見さん、騒がしくしてごめんな。このヤマユリはお土産やから、好きなところに飾っといて?」
結衣「うん。ありがとう…」
京子「どうして…っどうして…」
病院の駐車場
千歳「ほんまに、船見さんが嘘ついてるようには見えへんかったなあ…」
京子「私だけ、ユイの記憶から居なくなっちゃ…って…」ポロポロ
千歳「歳納さん、これハンカチ」
京子「ありがとう…」
- 16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:49:07.70 ID:TsywBfVc0
千歳「でも、なんで船見さんは歳納さんのことだけ忘れてしまったんやろ…」
京子「きっと、結衣は私の事が嫌いだったんだ…だから、ショックで私のことだけ…」グスッ
千歳「そんなことあるはずないやん!」
京子「でも…」
千歳「きっと何か理由があるはずや。一緒に考えてみよ?」
京子「うん…」
千歳「ほな、綾乃ちゃん家行こうか」
京子「綾乃ん家?どうして?」
千歳「三人寄れば文殊の知恵ってな?二人より三人の方が断然解決方法も考えやすいんとちゃうかな?」
京子「うん…」
千歳「ほな、行こか!」
京子「お――っ!」
千歳(ああ…楽園を見られる予感が…っ)
- 17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:50:13.86 ID:CtNRNGDX0
女が三人寄るとかしましくなるんだけどな
- 18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:55:33.21 ID:TsywBfVc0
綾乃の家
綾乃「で、私の家に来たと」
千歳・京子「はーい」
京子「ついでに泊まりに来ましたー」
綾乃「今日はパパもママもいないからいいけど…」
京子「やったー!」
綾乃「も、もう…しょうがないんだから…」
千歳「そんなこと言うたかて、まんざらでもなさそうやないの?」ヒソヒソ
綾乃「…!」カァァァァ
- 19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 16:56:20.13 ID:TsywBfVc0
京子「で、本題なんだけど…」
綾乃「どうして船見さんが歳納京子のことだけを忘れてしまったのか、よね」
京子「うん…」
綾乃「前に聞いたみたいに、冗談だってスジは無いの?」
京子「本当のことは私自身にもわからないけど…それについてはなさそう」
綾乃「うーん…」
綾乃「船見さんが階段から落ちたとき、あんた一緒にいたんじゃなかったけ?」
京子「あ、いたよ」
綾乃「その時のこと、ちょっと思い出せる?」
京子「えーっと…」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・
- 20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:02:11.19 ID:TsywBfVc0
結衣『へー、それは災難だったね」
京子『ホントだよなー。あはは』
結衣『でもさ、空き缶で指を切るって結構痛いよね。私も昔やっちゃったことあるよ」
京子『結衣でもそういうドジ踏んだりするのかー」
結衣『私を何だとおもtt
京子『ゆ、結衣!』
ここで、結衣が落ちて…それで、私が先生を呼びにいったんだよな…
京子「こんなカンジだった」
綾乃「聞く限りじゃそこにヒントは無さそうね」
京子「どうして…」
ピピピピピピ お風呂が沸きました
千歳「続きは、お風呂でゆっくり考えへん?」
- 24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:07:08.66 ID:TsywBfVc0
京子「三人ではいると結構狭いなー」
綾乃「仕方ないじゃない…一人ずつ入ってたら時間がもったいないし…」
千歳(綾乃ちゃん、照れちゃって可愛ええなあ)
綾乃「京子って…好きな人とか居るの?」
千歳(ッ!?)
京子「なんだよいきなりー!…今はいないかな」
綾乃「そ、そうなの…」
千歳「綾乃ちゃんは、好きな人おるん?」
綾乃「ちょ、千歳っ…!
京子「あー!それ私も気になるー!」
綾乃「い…いないことも、ないかしら?」
京子「へえ!だれだれ!?」
綾乃「ひひひ、秘密よっ!」
千歳(ああ…お風呂場だからどんどん血圧が上がってくわあ)ブシュウウウウ
綾乃「キャー!千歳――っ!」
- 29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:11:53.50 ID:TsywBfVc0
京子「千歳、大丈夫かー?」
千歳「も、問題あらへんよー」ダパー
綾乃「もう…お風呂でのぼせちゃうなんて…」
千歳「ごめんな、綾乃ちゃん…ええところやったのに…」
綾乃「ばっ…!いいところって何よ!」
京子「いいところ?」
千歳「なんでもあらへんよ~♪」
京子「んー?」
綾乃「///」
京子「うわっ!綾乃ものぼせてるっ!」
千歳「」ブッ
京子「こっちも悪化した――――!?」
- 30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:18:45.88 ID:TsywBfVc0
京子「二人の解放してたら夜になっちゃったじゃないかー!」
千歳「ご、ごめんな歳納さん…」
綾乃「ごめん…」
京子「まあいいよ。のぼせちゃうのは仕方ないことだし…」
京子「今日はもう寝よう?」
綾乃「そ、そうね…」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
千歳「ほな、電気消すでー」パチ
京子「今日は色々あったなー…」
- 32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:21:53.18 ID:TsywBfVc0
千歳「ほんまになあ…でも、気を落とさんといて、歳納さん」
京子「うん!結衣には、私が無理矢理でも私のことを思い出させるからねっ!」
綾乃「記憶、もどると良いわね」
京子「ありがと、綾乃」
綾乃「わたしだって、落ち込んでるあんたなんて見たくないから…」
京子「さっきさー」
綾乃「ん?」
京子「さっき、好きな人の話したじゃん?」
綾乃「あ、ああ…したけど…それがどうしたの?」
- 34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:26:21.06 ID:CtNRNGDX0
- >>京子「二人の解放してたら夜になっちゃったじゃないかー!」
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::;ヽ, __/ ̄ ┐ ̄ / iヽ`, i´//‐
/;;;',;',;',;',;',;;;i゙ jfji;;l `i 解 〉 ヾ、,、,_, ,〃_''
l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,l,.,_、〈 l | | _|_ ``''z -__ー
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|!' `´_r' ノ 放 | ヾ>,=、_i、、 /
,`r-;;、;;;、;;||、_ ´f ;;;;;;;;) └ | r〈 _`'''" {,Ilノ`、
. /`'、_ ミ / `''゙ ;;;;'' / !! /`;;;;; r'i ノ_'〟‐'゙ /
/ `,‐亠、 ;;;;''  ̄ ̄ヽ'´ ̄`ヽl '';;;; / |ヽ、i l(!゙ /
/ `''i _;、,、r、,'、'',., _ ,、 '';;;; / ヾ、.ヽヾゝ、_,=;;彡
// `!, ,、! 、, 、 , `,'゙z_, r‐;゙i=iヽ,_ '';;;; / ヾ ,i 〈、/''"~
. | | `'〈 ー`、、 l ' '- ヽ,.、/ 7 ~ヽヽ,__r:r───--‐'`、 /ヽノ||.|
`'、_''ー-、 ,ネ ニ __` 、 ミ k i, _,_ 'i '/ ,i ー| | !i. / ,:'゙/.|| l
`''ー `iー、_ 7 Z ,. , ,、 、ヾ 、fl ,ゞ `'r'--v'''"´`|_|_____,,:-'゙ ~''iヽ_,ゝ
//.| `'i,、 / / v l i) ヽ、 i'.` / ゙i ;;;; /l゙l || /
/ .l <, // i w ヽ ,r',,,, / | ;;;;;''' /V/ |.| /
,.〟''゙r─''"'''''''ヾ'゙ "Vw、、,,、,iw'゙ ,:;;;;;,ノ==,、、 |;;;;;;''''' /_ 〉L| | ヽ
、 //i゙ ``''ー──'''`´ ̄ ’ヾ、、 |. //;//ヽ 〉 |〉
- 36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:28:51.81 ID:TsywBfVc0
>>34
すいません
ミスりました
×「解放」 ○「介抱」です
- 38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:32:37.38 ID:2Sc49B+s0
>>34が殆ど俺と同じこと考えてた京子ちゃんかわいいはやく続きを
- 35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:27:20.34 ID:TsywBfVc0
京子「もしかしたら…」
綾乃「な、何よ…」
京子「私、結衣のことが好きなのかも」
綾乃「船見さんのことが…?」
京子「うん。こんな風に考えたのは初めてだけど」
綾乃「どうして…そう思うの?」
京子「わかんない。でもさ…結衣の記憶が戻らなくて、私の思い出がなくなっちゃってたとしても…」
京子「これからまた、結衣と新しい歳納京子としていっしょに居られたら、もうそれだけでもいいかなって」
京子「こんな風に思うのは、結衣のこと、こころのどこかじゃきっと、なんか特別な風に考えてるからだろうなって…」
綾乃「……そっか」
京子「うん…」
千歳(綾乃ちゃん…)
- 40:ごめんなさい >>39の前にこれが入ります:2011/08/17(水) 17:38:00.51 ID:TsywBfVc0
朝
綾乃「起きろー!歳納京子お――!」
京子「今…何時…」
綾乃「朝の六時よ」
京子「あと30分…」
千歳「起きて、歳納さん!」
- 39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:37:12.37 ID:TsywBfVc0
京子「今日休みじゃんかー!」
千歳「あ、起きた」
綾乃「今から、決着を付けに行くわよ。船見さんが本当に歳納京子のことを忘れちゃったのか、確かめてやるの!」
千歳「朝早くから行くのも船見さんに申し訳あらへんけどなあ」
京子「そっか…結衣のところに行くんだ…」
京子「うん…決心はついてるよ。覚悟もできた。足りないものは…ないよね」
綾乃「何言ってるのよ」
京子「え?」
綾乃「思いを伝える準備は?」
京子「あっ…」
- 42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:44:25.05 ID:TsywBfVc0
京子「そうだよね…記憶があっても無くても、言うべきことがあるよね…」
綾乃「歳納京子!」
京子「はいっ」
綾乃「いい?船見さんの前では絶対泣かないこと」
京子「え、ど、どうして?」
綾乃「船見さんがあなたのことを忘れていたとしても、それは船見さんのせいじゃないわ。船見さんだって、あなたを泣かせちゃったって落ち込むわよ。」
京子「うん…」
綾乃「覚えてたとしたら、そうね…嬉し泣きなんてしても、冗談喉が過ぎたって落ち込んじゃうわよ」
綾乃「好きな人の泣いてるところなんて…見たい?」
京子「ううん。私のせいで好きな人が泣いているところなんて、見たくない!」
綾乃「でしょ?」
千歳(綾乃ちゃん…昨日の、ショックじゃあらへんかったのかな…?)
千歳(まさか無理してるんじゃ…)
- 46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 17:54:30.50 ID:TsywBfVc0
病院 前
京子(なんか怖い…昨日、あんなことは言ったけど…やっぱり、忘れられてたら…)
千歳「赤座さん?池田千歳やけど…うん、うん…そっか」
千歳「うん……ほな、よろしくな」
京子「千歳、誰と電話してたの?」
千歳「生徒会長さんとや~」
京子「ふーん。なんか用事?」
千歳「今日は生徒会の行事があったんやけど、ウチと綾乃ちゃんが休むって伝えといたんよ」
京子「ごめんな、用事があったのに…」
千歳「ええってええって」
- 48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:01:05.48 ID:TsywBfVc0
病室の前
京子「……」
綾乃「どうしたの?」
京子「い、いやあ…緊張しちゃって」
千歳「無理も無いわあ。やっぱり、忘れられてたら…って恐怖は抜けへんよなあ」
京子「う…」
千歳「歳納さん、頑張って!」
綾乃「頑張れ!歳納京子!」
- 49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:03:14.70 ID:TsywBfVc0
病室の前
京子「歳納です」コンコン
「どうぞー」
京子「…っ」ガラッ
- 50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:07:35.11 ID:TsywBfVc0
パ―――――ン
京子「えっ!?」
京子「クラッカー…?」
あかり「えへへー!びっくりした?」
京子「あかり…」
ちなつ「驚きました?京子先輩」
京子「ちなつちゃん…」
京子「これは、どういうことなの…?」
- 51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:13:31.65 ID:TsywBfVc0
あかり「はーい!じゃあ、今回の主役、歳納京子さん、この企画の主催者の船見結衣さんの前へどうぞ!」
京子「???」
結衣「えー、まずは一言」
結衣「ごめんな、京子」
京子「え?え?」
京子「どういうことなの…?」
結衣「じゃあ、説明していこうか」
- 53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:20:11.32 ID:TsywBfVc0
結衣「京子、階段から落ちたときのことは覚えてる?」
京子「う、うん」
結衣「あの時、私は本当に階段から落ちて…本当に救急車で運ばれた。合ってるよね?」
京子「うん」
結衣「で、ここからが今回の企画になるわけだけど…」
結衣「私は、歳納さん…京子のことを、忘れたフリをしていました」
京子「忘れた…フリ?」
結衣「そう。で、京子は引っかかった」
京子「そんな…」
京子「まんまと騙されたああああああああああ!」
- 56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:25:30.22 ID:TsywBfVc0
あかり「私とちなつちゃんもグルだよ。…ごめんね、京子ちゃん。」
ちなつ「ごめんなさい、京子先輩」
京子「で、でもでも、どうしてこんなことを?」
結衣「ちょっとからかうつもりだったんだけど、随分大げさになっちゃったんだ…」
結衣「ごめんな、と…京子」
京子「馬鹿!こっちは本気で心配したんだからな!」
結衣「ごめんな…」
千歳「ほな、後はがんばってな、歳納さん」コソ
千歳「綾乃ちゃん、行こうか…」
綾乃「うん………」
- 57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:29:08.95 ID:TsywBfVc0
京子「実は、私も結衣に言わなくちゃいけないことがあるんだけど…」
結衣「…何?」
京子「…その……今回のことで、はっきりと判ったことがあるんだ…」
結衣「わかったことって…」
京子「私は、結衣のことが好きだ」
- 61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:34:59.63 ID:TsywBfVc0
あかり・ちなつ「ええええええええええ!?」
結衣「わ、私のことが…?」
京子「うん。忘れられちゃったこと思ったときは、死ぬほど辛かった…」
結衣「ごめん…」
京子「でも、そんなことに関係なく、わたしは結衣のことが好きだったんだ」
結衣「私も、京子のこと、好きだよ」
京子「結衣……っ!」
病室のほぼ真ん中。
そこが、二人の少女が抱き合って、一人の少女が涙を流した場所だった…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
- 64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:38:36.37 ID:TsywBfVc0
綾乃「うっ……うぐっ…」ポロポロ
千歳「綾乃ちゃん…ごめんな…」
綾乃「うっ………うっ…」ポロポロ
千歳「ごめんなぁ……」ポロ
綾乃「うう…うわあああああん…うっ…うわあああああああああああん」ボロボロ
- 66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:44:13.64 ID:TsywBfVc0
後日 その病室
あかり「結衣ちゃん、本当に…本当に、これでよかったの…?」
結衣「うん。心配かけてごめんなさい、赤座さん…」
結衣「私も、決心が付いたから。新しい船見結衣として、新しい歳納京子と…過ごすことが、きっと今の私にとって一番良いことなんじゃないかって、思うから」
結衣「もう記憶も思い出も無いから…後悔なんて、もちろんしてなくて…」
結衣「今は、とっても……」
あかり「結衣ちゃん…」
- 71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:50:57.58 ID:TsywBfVc0
数年後 某大学
京子「なあ、結衣」
結衣「なに?」
京子「結衣がさ、階段から落っこちた時のこと、覚えてる?」
結衣「ああ…あの時は大変だったね」
京子「本当に記憶喪失になっちゃったんじゃないかって、私が思い込んでさ…」
結衣「うん……なつか…しいね…」
京子「そういえば結衣、あんまりあれより前の思い出話、しなくなったよね」
結衣「なんかさ、あそこで人生が再スタートしたような気がするんだ」
京子「どうして?」
結衣「京子に告白されたから、かな…」
京子「あっはは!あれは人生の大きな岐路だったのかもしれないって、私も思ってるよ…」
おしまい
- 76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:52:40.46 ID:GtaupQpm0
乙
悲しい
- 77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:53:44.29 ID:gksRJ12k0
乙
後引く悲しさだな
- 78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/17(水) 18:54:20.81 ID:bKlMKwtOO
乙
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乙