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2009/01/24

HDMIケーブルと画質というレベルではないですが

HDMIケーブルで画質に影響を起こすか。

というか、スタパ氏の症状は完全に障害が起きていますな。
例えばPCで1Gbpsのネットワークでは転送速度はネットワークケーブルの品質によって影響するのは数値ででてくると思います。
極論をすればノーマルCATE5のケーブルなんか使おうもんなら1Gでリンクすらしないですよね。
同じことです。
HDMIケーブル上では1080iでも1Gbps弱程度の速度が必要となります。
1080pなら単純にその2倍になります。
ネットならたいていの場合転送速度が10Mbpsまで落ちても気がつかないでしょうけれども、映像はその速度を維持できないと映像を表示すら出来なくなるわけです。
それを障害と考えるか品質の劣化と考えるかは主観的な問題ですが。

このようなときには物理的・電気的に見れば波形が許容できないほど崩れています。
そもそも電気信号が導線を通るときには必ず劣化を起こします。
どんな良いケーブルでも皆無ということはなくその劣化の大小の差があるだけのことです。
もうすこし学術的に言えば減衰・反射という現象です。
大学物理レベルで「信号伝送論」あたりを紐解くと詳細を知ることが出来ます。
(ちなみに家電製品などの設計ではこのあたりの理論は必須学問です)

「速度保証」とか「ハイスピードケーブル」とか「HDMIロゴ認証」とかはこの辺の劣化の具合が高い周波数でも問題ないレベルであることを保証するものです。
メーカー製はメーカーの看板にかけて保証するものです。
ノーブランドは「出たとこ勝負」「とりあえず作ってみたけどどうなるかはわかんね」っていうものです。
メーカー製とはいえ実際はケーブル専業メーカーが作って納入しているものもあるわけで、中にはメーカーに納入しているものと同じものを売っているものもあるかもしれません。
よって粗悪品と限ったものではないですが、粗悪品も当然あります。

デジタル伝送においてはこれらの劣化の影響もデジタル的に起きます。
許容限界を切ると画面へのノイズやちらつきという形で現れてひどいものでは画面崩れなどを起こします。
その限界さえ切らなければ表示品質は維持される、というのがデジタルの良いところです。
アナログのときに比較しある程度ラフでよいという利点があります。

よって一般的に言う「画質」で例えば「このHDMIケーブルは色のノリが悪い」とかいいだせばそれはオカルトであると考えたほうが妥当です。
(本当に細かいところをつきつめていけば論理的には差がないとはいえないのですが測定器レベルでさえ細かさの測定限界を越えているレベルだと思われます。すくなくともプラシーボ、人間の感覚による誤差のほうが遥かに大きいと考えたほうが妥当です。そこまで絶対的感覚の自信をもたれている人もおられるかもしれませんが・・)
ただし「このHDMIケーブルでは赤色系にノイズ感が強い」はあります。
HDMIでは色差で伝送しているので赤色(Yr)を伝送している線が特に悪く、波形崩れを起こしていることはありえるからです。

ちなみに似たような話で企業PCネットワーク系の障害でもケーブルによる障害は結構あるようです。
どうもリンク喪失などのトラブルがくるので突き詰めていったら途中に見慣れないケーブルがある。
それを普通に使っているケーブルに交換したらあっさり直った、と。
(そこのIT部門では特定メーカー品しか使っていなかったのが幸いしたようです)

よって「無闇に高いケーブルを買う必要はないが、品質保証されているものを買う」のが正解だと思います。
HDMIなら速度グレード表示やHDMI認証ロゴも基準になります。
これらのないものは「HDMIコネクタを適当な線でつないだもの」でしかありません。
使える可能性はありますがそれはある種の偶然と考えたほうが適当です。

480Pで使うのなら品質のひどさはあまり問題にならないということもありますのでノーブランドでも問題が起きる可能性は低いですので使い方次第ということもあります。(安物DVDレコーダーなら480Pですし)

LANケーブルならカテゴリーランクわけみたいなもんです。

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