web制作の現場で使うjQueryデザイン入門が激しくお勧めな件
2010年02月14日 公開
『web制作の現場で使う jQueryデザイン入門』
jQueryを、プログラムとしてとらえるのではなく、デザインとしてとらえて解説している一冊。
つまりデザイナー向けの攻略本となっている。個人的に超お勧めの内容だったのでご紹介。
この作者は、西畑氏です。
何度か私のブログでもjQueryの記事かいてるのですが、そのときに色々教えてくれたto-Rのあの人です。
2010年2月15日発売予定で、書店では明日買えるようです。
「JavaScriptとしてjQueryに興味を持っている」という人よりも、「ウェブデザインをもっとクリエイティブに表現したい」という人のための一冊です。
目次
第1章 jQueryを始める前に。
ここでは、jQueryとは何なのか?あたりからきっちり説明されてます。
ある程度知ってる人は飛ばしちゃってもいいかも・・・。
第2章 サンプルで学ぶjQueryの基本
HTML/CSSを操作したり制御したりする方法から始まります。
簡単な構文と命令が解説されていきます。
このあたりの基礎があると、後々の意味が理解しやすくなるかと思います。
その後、ダブルクリックでイベントを感知する方法や、マウスオーバー、マウスアウトでイベントを感知する方法まで、細かい技術説明がなされています。
ちなみにこの本に書かれているウェブサイトにアクセスすることで、サンプルコードをダウンロードできるため、非常にスピーディーに学ぶ事が可能です。その上サンプルが100個以上あり、あらに商用、個人とわず使い放題という開放っぷりです。
この2章では、アニメーションの解説もあります。
フェードイン、フェードアウト、スライド等に関する方法が書かれていますので、あれがしたい、これがしたいをかなり効率よく勉強しながら表現できるようになります。
この章で、ある程度jQueryのできる範囲、全容が見えるようになります。
第3章 現場で使えるデザインレシピ
この章のために第2章があるといっても過言ではないかもしれません。
実践的、かつ実用的なものを、サンプルにそって学べます。
- CSS3セレクターでストライプテーブルを作成
- スライド式イメージギャラリー
- なめらかアコーディオンパネル
- ポータルサイト風タブパネル
- 個性的な3種類のツールチップ
- ロールオーバー付きナビゲーションバー
- 透過PNG対応ロールオーバー
- 多断層対応ドロップダウンメニュー
- lightbox風モーダルウィンドウ
- ドラッグ&ドロップで動くフローティングウィンドウ
- バリデーション付きメールフォーム
- Amazon風カルーセルパネル
- Ajaxでスムーズページング
このなかで気になるものがあり、かつ、こうした機能を自ら生み出したいと思うなら、この本は相当お勧めです。
こうしたサンプルやプラグインを探すのではなく、本書にてそこまで作れるようになれば、間違いなく自分のデザインとの統合が取れやすくなるはずです。
第4章 jQueryプラグインでラクラクウェブ制作
この章ではプラグインに関する説明、そして少しだけプラグインが紹介されています。
また、プラグインの自作方法がほんの少し掲載されています。
本書の中では『おまけ的項目』と思ったほうがいいかもしれません。実際プラグインを探すならウェブで探したほうが実用的というか圧倒的に早く、より多くのプラグインが探せるかと思います。
本書の最大の魅力は第2章にて基礎を学び、第3章にて応用を作れるようになる事だと思ったほうがいいかもしれませんね。
おすすめな部分
それぞれの章で初心者プログラマ&デザイナが陥りやすそうなポイントが抜粋されて深く解説されています。
実際web制作の現場で陥り、はまりそうな部分があらかじめ解説されているのはかなり素敵なポイントとなるでしょう。
また、最後のページについてる両面チートシート。
※念のためぼかしてます。
本書第2章をクリアした人なら、この1枚のシートさえあれば、ある程度自作や、既存のプラグインの変更などができるかと思います。現場での使い勝手が考慮された一枚に、ちょっと感動ですね。
webデザイナーの為に
本書の魅力は冒頭でも述べたとおり、プログラマ向けに作られているわけではなく、あくまでもwebデザイナーを対象としてかかれています。
HTMLとCSSにちょっとしたコードを追加する事で、デザインの幅、そしてUIの幅を大きくする事ができる様になるのがjQueryの特徴です。簡単な構文と命令を少しずつ吸収していく事で、webデザイナーのデザインの幅が大きくなるのは間違いありません。
本書はそうしたデザイナーさんに強くお勧めの一冊です。
気になる方は是非、お試しあれ。
ただし、逆にプログラマーの方がガリガリのプラグインを制作したいとか、様々な表現ツールを制作したいとかになると、本書では圧倒的に物足りないものとなります。jQueryの基礎を、確実にクリアしているという人には向きません。このあたりをしっかり見極める事も重要なポイントですね。
それでは、また。