ホームページを作る人のネタ帳

天才という言葉は、生きている人にいう言葉じゃない気がする

『あなたは天才か』

突然そんな事を言われれば、バカにしてるのかこの人とか思わないだろうか。

とにかく私は天才という言葉が大嫌いだ。

生まれ持った才なんていうなんとも人を馬鹿にしている言葉以外何も感じない。

成功した人間に、メディアや心無い人が『天才』と呼ぶ。
だけど、そんな成功の裏には、必ずと言っていいほど苦悩や苦しみがあり、それを受け止めて前進し続ける姿があるはずです。
人間だもの。

そこにもってきて以下のような、天才を連呼する記事を見てしまった。
今回は勢いで書きます。

天才という、他人の努力を見ないようにするいいわけ


天才ハッカーと企業とのつきあいかた - shi3zの日記

僕にできることは、天才型の社員に稼げる仕事を与え、本人がフリーランスで単独でやる仕事の何倍もの成果を出すこと。(中略)
天才のタイプによってつきあい方というのは違います。

UEIは西田友是先生に技術顧問をお願いしていて、ときどき講義をしてもらったり、話を聞いてもらったりと情報交換をするのですが、これもひとつの天才とのつきあい方ではないかと思っています。

人に天才のレッテルを勝手に貼るのはかまわないのですが、それを自身のブログで連呼するのは嫌がらせでしょうか。

では私も言いますが、あなたの文章は非常に読みやすく、最後まで読ませてしまう文章力が、本気ですごいと思います。もちろん経営者というだけでも、尊敬に値します。

だから自分を凡人だとおっしゃるshi3z社長も天才だと思います。

凡人である私は、天才には勝てないので・・・と。

いやいや、天才という言葉で片付けちゃったら何もかも終わりですよ。

きっとshi3z社長だって、こういった人を引き付ける文章を書くに至るまで、たくさんの記事を書いてきたんじゃないでしょうか。

その結果が現在の人を引き付ける文章じゃないのですか?
または、本当は、そういう文章力を磨くような本を読んだ事があるんじゃないでしょうか。

結局、社長がつかってらっしゃる『天才』という言葉は、本人が努力して続けてきた過去を無視して、『天才』って言葉でその努力を見ないようにしているだけにしか見えないのです。


目の前にあることを確実にこなしていく事


天才コンプレックス - shi3zの日記

けれども僕はビル・ゲイツやエリック・シュミットと違って、社長はぜんぜん天才ではないけれども、天才の良き理解者としての立場や仕事というものに、大きなやりがいを感じている。

エリック・シュミット氏だって、最初は小さなガレージからスタートしていますよね。

苦労が無いなんてことは絶対無いだろうし、そこで努力し続けたからこそ成功したわけで、そういう苦労の人を天才って言葉で片付けたらダメな気がしてなりません。

確かに天才は私の周りにもいますよ。
一回見聞きした事を1年くらい覚えているという驚異的な人がいます。
私は、そんな天才に勝てませんのでメモを持ち歩き補っていますが、結局ダメならダメなりに何とかなるものなんじゃないかなと思います。

要するに、やるのか、やらないのか、その二つしかないと思うんです。

いくらそうした天から与えられた才能がある人でも、やらない人だったら結局成功しないですし、企業だっていらないと思う。

だからひとまず天才と凡人という考えを一切捨てて、全員が凡人だと思った方が楽になるんじゃないでしょうか。

やる人こそ、企業が求めてるんじゃないのでしょうか。

面接に来る前にコードを書いてくる人、来ない人。

やりたい事をやるために試行錯誤し続けれる人、続けられない人。

多少失敗しても、それを補う努力をする人、しない人。

ビルゲイツは天才だからと考えるよりも、ビルゲイツという凡人がとんでもないものを開発できたのは、何故なんだろうか?とか、一体どんな事を勉強して作り上げたんだろうか?とか、そういうのを考えていった方がものすごい楽じゃないでしょうか?

で、結局『無理だー』と言う結論に達したなら、そこであいつは天才だからという言葉は飲み込んで、今自分にできることをまず少しでも進めれば良いだけだと思うんです。


コンプレックスを受けた事を、そのまま他人にしている


ご自身の記事にも、過去に『天才』といわれ、苦悩し続けた事があると書いていらっしゃいます。
天才コンプレックス - shi3zの日記
記事を見た感じ、相当な苦痛を味わってきたのではないかと思います。

ですが。

結局、天才と言われることは不幸とおっしゃってるのですから、他人にも同じ事をしちゃいけない気がします。

人間みな凡人。

優れた人は、一体何が優れているのかを考え、一体どんな努力をしてきたのかを考えると、『うわこの人本当に勉強家なんだな』とか、『作業前の段取りにきっちり時間を使って作業をスムーズに進めているんだな』とか、その人の見えない努力の部分に目が行くようになるんじゃないかなと思います。

最後に。

生意気言ってスイマセン。
私なんか足元にも及ばないミジンコみたいなものですが、言いたい事をいうブログというコンセプトを貫かせていただきました。

影ながら努力して成功した人に向けて、なんでもかんでも天才という言葉をくっつけるのが気になって仕方が無かったんです。

努力の人と言われるのと、天才と言われるのが、どちらが良い結果につながるのかと考えれば、おのずと言わずにはいられませんでした。

それでは。また。

@yamada_nt
Posted by@yamada_nt
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Comments 19

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VIP  

なんかわからないけどすっきりした。

2008/05/09 (Fri) 23:43

TKD  

そうですか?自分は逆にこれを読んでいてイラっとしました

人それぞれの感性を、それこそ「自分が中心だ…」みたいな。
いつも色々と参考にさせて頂いていますが、正直あまりこれには好感が持てませんでした

といっても、ご自分のブログなのでどのように言おうとそれは個人の勝手なんですがね。

2008/05/10 (Sat) 00:41

MM25年  

いつも参考にさせてもらってます。
1点だけ私感を。

> 私なんか足元にも及ばないミジンコみたいなものですが

自分を客観視なさる正直さや謙譲や謙遜は、とても大切なご姿勢だと思います。
でも、それもまた用法用量次第では人(謙譲された人および第三者)を不快にしてしまうことがありますね。
皮肉めいたニュアンスに受け取られる場合がありますし、ともすると悪い意味で言葉どおりに受け取られてしまい、本論の価値を自ら貶めてしまう可能性も低くありません。
ぜひ「天才」の意味合いにこだわりをお持ちになるのと同じぐらいに、留意してみられることをお薦めします。

2008/05/10 (Sat) 02:23

名前を名乗れない人  

わかる。
けど、みな凡人っていうのはちょっと違う。

2008/05/10 (Sat) 03:13

bagu8181  

矛盾を感じました。

はじめまして。
いつも楽しみに読まさせていただいてます。
天才云々は個人の考え方や表現の仕方が違って、なんとも言えないような気もします。
ただ、なんかやたら頭きたんだな~ってことだけ伝わります。
普段冷静そうなyamadaさんが急に熱くなる瞬間。
冒頭「それを自身のブログで連呼するのは嫌がらせでしょうか。」と書き出して、
最後に「言いたい事をいうブログというコンセプトを貫かせていただきました。」と締めてしまった矛盾。
人間味があって良いです。
次のエントリーも楽しみにしています。

2008/05/10 (Sat) 06:59

showBOO  

タイトルには共感を得ました

>天才という言葉は、生きている人にいう言葉じゃない気がする

というタイトルに、とても共感を得ました。

2008/05/10 (Sat) 10:32

ああ  

タイトルに納得です。

2008/05/10 (Sat) 11:49

hear  

同感です

今回のshi3zさんの発言のみならず、
天才に関する発言で私が最もイラっとする言葉は
「イチローみたいな天才はともかく、自分のような凡人は~」
という流れの発言です。

私は野球はまったく詳しくなく、イチローがどの程度努力しているのか
さっぱり知りませんが、すごい人・尊敬する人・偉業を成し遂げた人を
「才能」や「天才」という言葉で片付けてしまうことには
非常に違和感を覚えます。
というか、その言葉でラベリングすることで、自身の成長を促さない気がするのです。

2008/05/10 (Sat) 13:13

ひつじ  

再認識させていただきました。

はじめまして。いつも興味深く読ませていただいています。

「天才」という言葉が、使う人のこれまで歩んできた人生によって含みも違い、また受け取る側の人の歩んできた人生によって感じ方も違う、ということを、再認識させられました。

「生まれつき持っている才能」を褒めることで、その人の努力について触れたつもりがなくても、受け取る側は、
=「努力しなくてもできる」=「努力してこなかったけどできる」
と受け取ってしまうんですよね。

あまり安易に使ってはいけない危険な言葉だなと思います。

「天才」という言葉を使っても、比較的嫌な響きがしないのは、子供である場合くらいかなと思います。3歳や4歳の物心ついていない子供が、大人顔負けのスキルを持っていたら、思わず、この子は天才だと言いたくなる人も多いでしょう。ただ、今書きながら思いましたが、彼らの将来がどうなるかを考えればやはり言わないに越したことはないのかもしれませんし、子供だからといって、努力をしてその若さでそのスキルを身につけた成果だとしたら、年齢関係なく、彼らの努力を無視した言葉になってしまうので、「天才」はやはり避けた方がいいとも言えますね。

2008/05/10 (Sat) 15:16

うはうは  

(*・∀・)

人間全て凡人というのはただ自分に言い聞かせているだけです。
いくら努力しても芽が出ない人もいます。
生きている人間でも天才は存在します。
自分が天才でない人がこのような記事を書くことは間違いです。

2008/05/10 (Sat) 16:19

ぱんだ  

とても共感しました

これほどの努力を人は運と言い、という川柳を、
yamadaさんの文章を読んでいて思い出しました。
努力が報われない感じが、似ていませんか?

すぐに「才能」という言葉を使う人を、私はあまり信用しません。
でも才能という言葉で、努力しない自分を守らなければならない人もいるのかもしれません。

2008/05/10 (Sat) 20:05

Mr.m  

同じ努力をして成果が極端に違えば天才でしょう

そういう意味で、やっぱりイチローや松井は天才でしょう?

2008/05/10 (Sat) 23:15

mi  

う~ん

そーゆーところにこだわる天才なんでしょうね。うふふ

2008/05/11 (Sun) 15:49

しし  

物事に名前をつけるのは恐ろしいことですね

天才コンプレックス。
幼き頃に植えつけられた言葉は「天才」だった。
じゃあなんで今それを他の人にしてしまうんだろう。
なんだか悲しく思いました。
もちろん、だからこそ天才と呼ばれてしまう人の気持ちを充分に捉えていける。
だとしても、なんだか腑に落ちない印象でした。

人はみな凡人。
だからこそ、非凡である。
そんな風にとらえました。

2008/05/12 (Mon) 12:49

小銭王  

天才というか

私の場合、
初めて触れる物でも難なくこなすような人間を
天賦の才、略して天才と称しますが

非凡の才を持ち、
それを研鑽したのがゲイツなりイチローなりではないかと。

非凡の才を持っていても、研鑽せねば凡人に終わりますがね

2008/05/12 (Mon) 16:26

uzuraman2  

えと

日常があって非常があるように、平凡があって非凡があるように、凡才があってこそ天才があるのでしょう。凡才も天才もともに欠くべからざる要素であり、どちらが欠けてもその二つは成り立たないのではないのでしょうか。とすれば、凡才と天才は本来の意味において全く同等であり、平等なのです。唯一つ悲しいことに、その比率には大きな差があり、往々にして天才が高い評価を受け、凡才は何の評価も与えられぬまま一生を終えていくワケです。そして、天才になりたい、少なくともその言葉にある種の憧憬を抱く私は、この一点においてすでに、凡才の一人であると認めざるを得ない事を感じているのです。殊更に難しい表現をこうして使っている事一つとっても、それは明らかです。

2008/05/27 (Tue) 05:25

フェンリル月  

ここまで内容の濃いコメントを残させるこの文に私は反対にこういうやり方もあるのかとひとつ勉強させてもらいました。

2008/06/16 (Mon) 20:48

ムツ報道官  

色々な考えがあってこそ健全なんですよね…

やはり努力しても実らない人もいるわけで、
努力を実らせる事ができる。
それこそ天が与えた才能!
という事もできるのではないでしょうか?

天才という言葉に対して
いろいろな方の意見を読む事ができて
よかっったです。

2008/09/17 (Wed) 14:20

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2008/11/05 (Wed) 17:53

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  • トラックバックのyamadaさんの記事「天才という言葉は、生きている人にいう言葉じゃない気がする」を読んで…ちょっと興味深いナーと思ったので自分も書いてみようかナーと思います。 調べごとって言うより持論ですね。 自分自身も…正直に言いまして天才だ!!!と言...

    2008.05.12 (Mon) 17:12 | Real the World
  • 天才という言葉は、生きている人にいう言葉じゃない気がする 天才=努力してないって考え方がまずおかしいです。 努力を否定するつもりはありませんが、努力だけで何でも成功するわけじゃありません。 同じ努力をしても、下地(天賦の才)がなければ、成功しません。 だから

    2008.05.13 (Tue) 12:04 | 人生当然unstable