ワンクリック詐欺対策の『無視』が通用しない危険な例
ワンクリック詐欺とは、基本的にワンクリックで成立するわけではありません。
自ら、相手の業者に対して、自分の情報を伝えなければ、何もおきないと言う情報がもっとも流布しています。
荻上式BLOG - 騙しサイトで表示される「個人情報を取得しました」画像を集めてみた
こちらで紹介されているような、様々な方法で、ユーザーが自ら連絡をしてしまい、はめられるというケースが多いのがワンクリック詐欺。
今回は、このワンクリック詐欺の手法のうち、もっともエグイ、ワンクリックウェアについて参考までに書いておきます。
追加メッセージ
よく文章を見ると、ダウンロードも完全に無視すれば良い、という結論に達する記事であることに今更ながら気がつきました。タイトルが誤解を招く結果になっている事を深くお詫び申し上げます。
ワンクリック詐欺の基礎
先ほど紹介した
騙しサイトで表示される「個人情報を取得しました」画像を集めてみた
では、ワンクリック詐欺の基礎が詰まっています。
本当に参考になると思います。
問題は、これらの『契約が成立し、請求が起こっている』という状況になったとき、あせって相手の業者に連絡を入れてしまうことです。
それはメールであったり、電話であったりします。
例えば、請求画面の下に、次のようなメッセージが付け加えられる事が多くなりました。
・この請求のキャンセルは2時間以内であれば可能です。電話ください。
・不当な請求と思われた場合、メールにてご連絡ください。
相手先に連絡を入れた場合
『それでは、お客様情報をご確認いたしますので、お名前とご住所と電話番号をよろしいですか?』
これがきめ台詞です。
ここで個人情報を渡した時点で、契約から免れなくなるわけです。
つまり、ワンクリック詐欺への対策として、もっとも効果的なのが『無視』という事になります。
あらゆる画像を使って、あたかもあなたの個人情報を頂きましたというメッセージを流し、あなたに自分から連絡させるために日夜努力しているわけですね。
ですがほとんどの場合、あなたの個人情報は全くもれていません。
連絡し、始めて自分から漏らすわけです。
ところが、最近、本当は『無視』してはいけないワンクリック詐欺と言うのが浮上してきました。
マスコミなどでも、このワンクリック詐欺と言うのが何度かニュースで流れているのを見かけますが、『無視』という最も簡単な対策が存在するため、本当は『無視』してはいけない詐欺に引っかかってしまうと言う隠れたケースがどんどん増えてきていると言うのです。
無視が通用しない『ワンクリックウェア』
先日セキュリティ会社で勤める友人が、もっとも危険な詐欺として、ワンクリックウェアについて教えてくれました。
これはいわゆるトロイの木馬や、スパイウェアといったタグのソフトをあなたのPCへ侵入させ、あなたの個人情報を抜いていくという悪質なものです。
ダウンロード画面が基本的に存在するわけですが、海外ではダウンロード画面すらない悪質なものも報告されているようで、怖いとしか言えません。
最近、このワンクリックウェアをダウンロードをしてしまったと言う事例。
1)契約の解約用ソフト。
突然自分のフォルダなどを展開する画像。
ちょうど、騙しサイトで表示される「個人情報を取得しました」画像を集めてみたの2つ目、勝手にダウンロードされましたというパターンを行った後に
『あなたのPCには、当社のアダルトサイトへの自動ログインシステムがインストールされました。この請求の解約を行う場合、専用のアンインストールソフトをダウンロードしていただき、自動ログインしないように専用システムのアンインストールしてください』
こうして、あたかもインストールされていないはずのソフトを削除するためのソフトと偽り、ダウンロードさせてインストールさせます。
これが、トロイの木馬であれば、あなたのメールから、ファイルから、全て根こそぎ見られるようになってしまいます。
知らず知らずのうちにあなたの個人情報が持ってかれます。
そのうち来るのが、『郵送請求』。
この場合は、無視すると、例え不正請求でも裁判所関連の請求として出してくる業者が多く、無視すると判決が確定することがある。
これが届いた場合、明らかに不正であると思ったら、まずは消費者センターに連絡を。
2)PCに悪意ある請求プログラムをインストールしようとしています
この手法。
かなり極悪です。是非覚えておいて損はありません。
まず、これに引っかかった人は、結構インターネットに詳しいとされる人だったと言う。
アダルトサイトで、ワンクリック詐欺の見飽きた間抜けな画像が出たなと思った次の瞬間。
『あなたのPCに悪意ある請求プログラムをインストールしようとしています』という警告が出る。
その後『悪意あるソフトのインストールを拒否できません。Windowsセキュリティのアップデートを手動で行い、セキュリティを強化する事で拒否する事が可能になります』
こうして、Windowsアップデートという偽者のソフトをダウンロードさせられ、インストールしたが最後。
あたかもセキュリティの警告をうながす手法。
ワンクリックウェアには、自動的にサイトへ登録する機能などが備わっていたりするそうで、インストールしたらかなりの確立で『無視』出来ない請求を出してきます。
3)メールによる3クリック詐欺
非常に甘いメールがやってきます。
無料で見放題本日の動画は『*****』です。
こんな感じでクリックすると、某中国サーバーのアダルトサイトの動画へつながり、無料で動画が見れてしまいます。
ですが、流れとしては、リンク先が『業者サーバー?id=02123145』のようになっており、『どのメールアドレスのユーザーが』『何回クリックしたかを数えてから』中国アダルトサイトへ流します。
1回目、2回目と、普通に動画が見れます。
そして3回目に、業者サーバーの登場です。
『動画プレイヤーのバージョンが古いため、閲覧できません』というメッセージが現れます。
新しいバージョンのインストールを促してくるわけですが、既に2回『良い思い』をしているユーザーは、結構引っかかるそうです。
こちらもワンクリックウェアですから、インストールすれば、非常に危険です。
見知らぬメールは投げるに限るわけですね。
無視できない状況とは個人情報を持っていかれた状況
ワンクリック詐欺の基礎でもいえることですが、自分から個人情報を連絡してしまったり、ワンクリックウェアをインストールしてしまったりする事で、非常に厄介な事に巻き込まれます。
特にワンクリックウェアは10分おきに請求ダイアログが出るなど、精神的苦痛と恐怖の演出も巧妙です。
なにか怪しげなサイトでダウンロードを促されたら、確実に危険である可能性が高いと言う事を覚えておいても損はありません。