〈PR〉


ショパンの足跡を辿り、音楽と歴史を体感するワルシャワ旅
ポーランドを旅しよう!
文・写真/REGION(鷲山淳) デザイン/天野裕子
制作/REGION、朝日新聞出版メディアプロデュース部ブランドスタジオ 企画/AERA dot. AD セクション
旧市街の入り口にある王宮広場。右手の建物がワルシャワ王宮

旧市街の入り口にある王宮広場。右手の建物がワルシャワ王宮

ポーランドの首都ワルシャワで、5年に一度開催されるショパン国際ピアノコンクール。2025年はショパンの命日である10月17日を挟んで3週間にわたり、世界中の若きピアニストたちが頂点を目指して熱戦を繰り広げる。前回の2021年大会は、新型コロナウイルスの影響により1年遅れて開催されたが、反田恭平さん、小林愛実さんという日本人ピアニストの活躍により、日本において大きな話題となった。2025年のコンクール開催を前にワルシャワを訪れ、ショパンの足跡を辿ってみてはいかがだろう?
●ワルシャワMAP
ワルシャワマップ
ワジェンキ公園のショパン像。夏の間は、毎週日曜日にショパンコンサートが開かれる

ワジェンキ公園のショパン像。夏の間は、毎週日曜日にショパンコンサートが開かれる

ショパンベンチで辿る音楽と歴史の旅
ワルシャワ市内には、ショパンの生誕200年を記念して2010年に設置された「ショパンベンチ」と呼ばれるベンチが15カ所ある。これは、ショパンにゆかりのある場所に設置されており、ショパンの音楽を聴きながら、彼の生涯や作品について学ぶことができるマルチメディアベンチである。スピーカーが内蔵されており、ボタンを押すと名曲が奏でられる。ワルシャワ市民にとって、ショパンの旋律は日常に溶け込んだ存在であり、ベンチは街の風景によくなじんでいる。
ショパンコンクール第2位となった反田恭平さんは、新世界通りにあるヴィジトキ教会前のベンチで「ラルゴ変ホ長調」を聴き、コンクールの3次予選で演奏、高い評価を受けたという。ちなみにこのヴィジトキ教会はショパンが若かりし頃、日曜ミサでパイプオルガンを弾いていた教会で、パイプオルガンは当時のまま今も残っている。
ワルシャワ蜂起記念碑前にあるショパンベンチ。ここにはかつてショパンがピアノ協奏曲第2番を初めて発表した国立劇場があった

ワルシャワ蜂起記念碑前にあるショパンベンチ。
ここにはかつてショパンがピアノ協奏曲第2番を初めて発表した国立劇場があった

ショパンベンチは、ワルシャワを訪れる人々に、ショパンの音楽を気軽に楽しむ機会を提供しつつ、彼の生涯や作品について学ぶきっかけを与えてくれる。ベンチに腰掛け、ショパンの曲に耳を傾けながら、ワルシャワの街並みと歴史を肌で感じてみよう。


ショパンがパイプオルガンを弾いていたヴィジトキ教会

ショパンがパイプオルガンを弾いていたヴィジトキ教会

聖十字架教会から旧市街へ、歴史とロマンあふれる街並みを歩く

出発点は、ショパンが幼い頃から家族と共に通っていた聖十字架教会。17世紀頃に建てられた歴史あるこの教会は、ポーランド屈指の美しい教会として知られている。内部には、ショパンの心臓が納められている柱があり、ファンの訪問が絶えない。39歳という若さでこの世を去ったショパンだが、彼の最期を看取った姉ルドヴィカは、弟の祖国への思いをかなえるため、決死の覚悟で心臓をひそかに持ち出し、ポーランドへと運んだという。ちなみに遺体はフランス・パリに埋葬されており、ここには心臓のみが納められている。

ショパンの心臓が納められている柱

ショパンの心臓が納められている柱

聖十字架教会を後に、新世界通りを散策してみよう。20分ほど歩くと旧市街に到着するが、中世の雰囲気が漂う美しいこの通りには、レストランやカフェ、土産物店が軒を連ねており、ショパンもよく散歩したり、カフェで友人と談笑したりしていたと言われている。

ショパンの調べに包まれる夜

中央に人魚の像がある旧市街広場。レストラン、カフェ、お土産店などが並ぶ

中央に人魚の像がある旧市街広場。レストラン、カフェ、お土産店などが並ぶ

王宮広場でSNS用の動画を撮る人たち。とてもにぎやか

王宮広場でSNS用の動画を撮る人たち。とてもにぎやか

名曲を披露するヴォイチェフ・クルチェクさん

名曲を披露するヴォイチェフ・クルチェクさん

新世界通りを抜け、クラクフ郊外通りを北へ進むと、世界遺産に登録されているワルシャワ歴史地区(旧市街)である。中世の街並みがそのまま残る旧市街は、ワルシャワ観光のハイライトと言える。この旧市街には、ショパンの調べに酔いしれることができるコンサートホールがいくつかある。旧市街、王宮とジグムント3世像を望む絶好のロケーションに位置するショパン・ポイントもそのひとつ。毎日午後7時からショパンのコンサートを開催している。弾き手は、ポーランド屈指の才能を持つピアニストたち。こぢんまりとしたホールなので、演奏者と観客の距離がとても近い。筆者が訪れたときは、フレデリック・ショパン音楽大学大学院修士課程在籍のヴォイチェフ・クルチェクさんの演奏を楽しむことができた。国内外の音楽祭やコンサートで活動しているポーランド注目の若手ピアニストだ。ショパンだけでなく、ポーランド出身の作曲家エマヌエル・カニアの作品も弾いてくれた。ワルシャワを訪れた際には、こうしたコンサートホールを訪れ、ショパンの美しい旋律と優雅な空間に包まれて、忘れられない夜を過ごしてみてはいかがだろう。


不屈の精神でよみがえる街並み

旧市街は、1980年にユネスコの世界遺産に登録された。第二次世界大戦中、ワルシャワはナチス・ドイツ軍により徹底的に破壊され、旧市街は壊滅的な被害を受け、街の80%以上が瓦礫と化した。しかし、戦後、ワルシャワ市民は瓦礫の中から街を再建しようと決意。古い写真や絵画を頼りに、当時の街並みを忠実に再現しようと試みる。その結果、よみがえったワルシャワ旧市街は、単なる歴史的な建造物ではなく、第二次世界大戦の悲惨さを忘れず、不屈の精神で街を再建したワルシャワ市民の意思の象徴となった。ユネスコは、ワルシャワ市民の不屈の精神を評価し、街並みを「レンガのひび割れ一つに至るまで」忠実に再現したことを理由に、ワルシャワ旧市街を世界遺産に登録することを決定した。
ポーランドの人々にショパンについて尋ねると、単なる音楽家や作曲家ではなく、「ポーランドの愛国心を体現する象徴的な人物」と返ってくる。20歳でワルシャワを離れパリを拠点に活動したショパンは、常に故郷への思いを胸に抱き、祖国ポーランドへの帰国を強く願っていた。当時のポーランドはロシア帝国の支配下にあり、政治的、経済的に厳しい状況であったため、二度と祖国に帰ることはかなわなかった。彼の音楽はポーランドの人々の心を深く癒やし、勇気づけてきた。ワルシャワの街を歩けば、彼の美しい旋律が聞こえてくるような錯覚に陥るほど、ショパンの音楽は街と一体化している。

旧市街の美しい街並み

旧市街の美しい街並み


至る所に戦争時の銃弾の跡が残る(旧市街)

至る所に戦争時の銃弾の跡が残る(旧市街)

ショパンの生涯と作品を辿りながら街を歩くと、その魂が今もこの街に宿っているような感覚に包まれる。彼の足跡を辿ることで、彼の音楽と生涯をより深く理解することができるだろう。

ワルシャワからのエクスカーション①
ショパンが生まれたジェラゾヴァ・ヴォラ村

ワルシャワ近郊にあるジェラゾヴァ・ヴォラ村。1810年3月1日、この地でフレデリック・ショパンは生まれた。ショパンの生家は、当時の様子を忠実に再現しており、現在は博物館として公開されている。当時の建物は残っていないが、内部はショパンが生まれた当時のままに復元されており、当時の家具や調度品が並び、ショパンが過ごした幼少期を垣間見ることができる。この生家は美しい公園に囲まれており、小川や柳の木、花々が織りなす風景は、19世紀のポーランドの田園風景を彷彿とさせる。散策路を歩きながら、ショパンがここで過ごした時間に思いを馳せてみてはいかがだろうか。夏季には毎週日曜日、ショパン作品の演奏が行われる。


緑に囲まれたショパンの生家。今は博物館になっている

緑に囲まれたショパンの生家。今は博物館になっている



ワルシャワからのエクスカーション②
ポーランドの初夏の風物詩、聖体節

カトリックの国ポーランドには、聖体節と呼ばれる祝日がある。聖体節とは、復活祭から50日目の日曜日の次の木曜日に行われるキリストの聖体を祝う祭典で、地域ごとにさまざまな祝い方があり、訪れる場所によって異なる伝統や文化を楽しめるのが魅力である。
ワルシャワから西へ約80km、車に揺られること1時間あまりでウォヴィチという小さな街に着く。ここは、毎年聖体節になると、華やかで伝統的なパレードが開催されることで有名だ。この行進はユネスコ無形文化遺産に登録されている。ウォヴィチでは街全体がこの日ばかりはと活気に包まれ、人々は思い思いの伝統衣装を身にまとってパレードに参加する。パレードの見どころは、なんといっても色鮮やかな伝統衣装を身にまとった人々の行列。子どもから大人まで、老若男女問わず、思い思いの美しい衣装をまとい、街を練り歩く。まるで絵画のような光景は、ポーランドの文化の華やかさを存分に表現している。


街の人たちはこの伝統衣装を自慢に思っているため、撮影にも快く応じてくれる

街の人たちはこの伝統衣装を自慢に思っているため、撮影にも快く応じてくれる


伝統衣装に身を包んで街を練り歩く子どもたち

伝統衣装に身を包んで街を練り歩く子どもたち



ワルシャワからのエクスカーション③
世界遺産にも登録された「花の道」

ポーランド中部の小さな村、スピチミェシュ。ここは、聖体節になると村人総出で美しい「花の道」を作ることで有名である。2021年にはユネスコ無形文化遺産に登録され、国内外から多くの観光客が訪れるようになった。この花の道の起源は、200年ほど前、ナポレオン戦争の時代にさかのぼる。当時、フランス軍がこの村近くを通過するということで、村人たちは歓迎の気持ちを込めて花の道を作ったことが起源とされる。花の道の長さは約2km。川砂を型にして、色とりどりの花びらや草、枝を丁寧に敷き詰めて作られる。絵柄は花やキリスト教の模様など、バリエーション豊かで訪れる人々を魅了する。村の人口はわずか300人ほどであるが、聖体節には4万人を超える観光客が訪れるそうだ。村全体が花の道で彩られ、華やかで厳かな雰囲気に包まれる。



LOTポーランド航空で、ポーランド&ヨーロッパ旅行をスマートに

ポーランドのフラッグキャリア、LOTポーランド航空は、成田国際空港からワルシャワ・ショパン空港までは、週3〜4便運航。成田便は深夜に出発し、朝早くワルシャワに到着するので、到着日から丸一日観光を楽しむことができる。ワルシャワ・ショパン空港は、国内主要都市への乗り継ぎをはじめ、ヨーロッパ各地への乗り継ぎも可能。パリ、ロンドン、フランクフルト、アムステルダムなど、主要都市へのアクセスが良好なのも魅力の一つだ。



詳細はこちらから POLISH TOURISM ORGANISATION

提供:ポーランド政府観光局