Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

tcp_conn_req_max_q0

説明

不完全な (3 段階ハンドシェークがまだ終わっていない) 保留状態の TCP 接続を 1 つの TCP リスナー当たりいくつ持てるかのデフォルトの最大数を指定します。

TCP の 3 段階ハンドシェークについての詳細は、RFC 793 を参照してください。さらに、「tcp_conn_req_max_q」も参照してください。

デフォルト

1024

範囲

0 から 4,294,967,296

動的か

はい

どのような場合に変更するか

極めて多くの接続要求を受信することがある Web サーバーのようなアプリケーションでは、着信頻度に応じてこのデフォルト値を増やすことができます。

tcp_conn_req_max_q0 と、各ソケットについて保留状態にある接続の最大数との関係は、次のとおりです。

接続要求を受信すると、TCP はまず、受け付けられるのを待っている保留状態の TCP 接続 (3 段階ハンドシェークが終わっている) の数 (N) が、そのリスナーに対する最大数を超えていないかをチェックします。接続数が超えていると、その要求は拒否されます。超えていなければ、TCP は、不完全な保留状態の TCP 接続の数が、N と tcp_conn_req_max_q0 の合計を超えていないかをチェックします。超えていなければ、その要求は受け付けられます。超えていると、最も古い不完全な保留状態の TCP 要求がドロップされます。

コミットレベル

変更の可能性あり