スピードブースター(NEX + EFレンズ)の画質はとても素晴らしいがAF速度が課題

dpreviewに、Metabones社のマウントアダプタ「Speed Booster(スピードブースター)」のNEX-6によるレビューが掲載されています。

First Impressions: Metabones Speed Booster

  • スピードブースターは、フルサイズ用のレンズをAPS-C(またはm4/3)のボディに取り付けるマウントアダプタだ。このアダプタが大きな話題となっているのは、フルサイズ用のレンズをAPS-Cで元のレンズに近い画角(1.09倍)で使用できるためと、レンズの明るさが元レンズよりも1段分明るくなるためだ。
  • AFはMetabonesの製品紹介ページに「AFは非常に遅く、多くの動いている被写体には不十分だ。AF速度はプロユースには向かず、多くのエンスーはがっかりするだろう」と記載されているが、我々のテストでもそれが確認された。基本的にスピードブースターは、MF用のアダプタだと思う必要がある。MFのほうがずっと速くピントを合わせることができる。AF可能なEFレンズは2006年以降のものに限られ、古いレンズとサードパーティー製のレンズはMFのみなる。
  • (EF50mm F1.4をF8に絞った状態では)スピードブースター使用時の中央部のシャープネスはとても素晴らしい。中央部はスピードブースター+NEX-6と、EOS 6Dとの間に大きな画質の違いは見られない。しかし、周辺部はスピードブースター+NEX-6がよりソフトで、色収差が目立つ。F1.4の開放では、スピードブースター使用時は6Dと比べて周辺部の画質がいくらか苦しい。
  • EF85mm F1.8ではスピードブースター使用時に、6Dよりも周辺光量落ちが顕著だった。これはおそらく、レンズの後玉のスピードブースターの前玉のサイズのミスマッチによるものだと推測される。しかし、それでもなお、適切な絞り値での解像力には感心せざるを得ない。
  • 実写では、大きな画角の制約なしに、一眼レフのレンズをミラーレスのボディで使えるのは確かに楽しめる。
  • 開放絞りで(例えば開放F1.4のレンズを使ってF1.0で)撮影した場合、オートでもマニュアルでも一貫して露出不足になった。これはスピードブースターのせいではなく、センサーのピクセルビネッティングとして知られる現象だろう。しかし、この現象は、開放絞りでしか見られなかった。
  • スピードブースター使用時の画質はとても素晴らしく、フルサイズセンサーに匹敵する結果が得られるが、周辺部は若干甘くなり色収差が増える。残された難題はAF速度で、これはNEX本来のAFシステムに遠く及ばない。

 

スピードブースター使用時の画質は、中央はほとんど劣化が見られず、周辺部も色収差が増えて少し甘くなる程度で、十分以上の画質が保たれているという印象です。

開放F値が1段分明るくなってこれだけの画質が得られれば、NEXでEFレンズを存分に活用できそうですね。ただ、AFに関しては、一応動きますというレベルのようなので、あまり期待しないほうがよさそうです。