Nikon 1 J1の60コマ/秒の連写は価値のある機能

ePHOTOzineにNikon 1 J1のレビューと10-30mm、30-110mm、10mm(パンケーキ)の3本レンズを使用したサンプルが掲載されています。

Nikon 1 J1 Mirrorless A-CIL Review

  • バッテリーライフはCIPAによると230枚だが、残念なことにバッテリーライフに関する詳細は公開されていない。我々は300枚撮影したが、まだモニタにバッテリーライフを示す2本のバーが表示されており、これはCIPAの評価からの予想よりも良好だ。
  • 電子シャッターを使った10、30、60コマ/秒の連写は宣伝文句通りのスピードだ。シャッターレスポンスは素晴らしく、AF速度はパナソニックGF3やオリンパスPEN Miniと同じくらい速いが、ズームの望遠端では若干遅くなるようだ。起動時間はまずまず早い。撮影から撮影までの時間は期待よりも若干遅く(フラッシュなしで1.2秒)、また撮影後の写真表示をOFFにする方法はないようだ。
  • サンプル画像では、肌色の調子は素晴らしく、多くのディテールがある。赤目はわずかに見られた。色再現は赤と青の色乗りが良く、また色が乗り過ぎることもなくとても良好だ。
  • レンズは様々な状況でとても良好な性能を見せており、特に10mmのパンケーキが3本の中では際立っている。10mmのパンケーキはF5前後まで絞るとディテールが素晴らしい。10-30mmのワイド端は四隅のディテールが10mmパンケーキと比べると多少劣る。
  • 周辺光量落ちは目立たなかったが、30-110mmの望遠端では周辺光量落ちが見られた。
  • 歪曲は10-30mmのワイド側、10mmのパンケーキ、30-110mmのワイド側では多少のタル型の歪曲が見られるが、それほど大きなものではない。また、10-30mm、30-110mmの望遠端では多少の糸巻き型の歪曲が見られる。歪曲は実写ではほとんど目立たない。
  • パープルフリンジは3本全てのレンズで多少見られる。色収差は非常に少ない。逆光耐性はとても良好だ。
  • 高感度ノイズはISO400とISO800で目立ち始める。ISO1600では色ノイズがより顕著になるが、ISO1600まではまだ良好な画質を維持している。ISO3200ではノイズが極めて多くなり、ISO6400では色乗りはまだ良好だが予想以上にソフトな画質だ。P7100との比較ではP7100の方が、ノイズが目立ち、色情報の喪失も大きい。高感度ノイズは、マイクロフォーサーズほど良好ではないが、本格的なコンパクトカメラ(P7100のような)よりもずっと良好だ。
  • オートホワイトバランスは極めて良好で、白熱灯でもプリセットとの差は非常に小さいが、蛍光灯では若干マゼンタに傾く。
  • 60コマ/秒の連写は素晴らしいが、露出ブラケットやオートHDR、オートパノラマモードなどの機能に使えないのは残念だ。
  • このカメラにはパノラマモードやデジタルフィルターは搭載されておらず、シーンモードも手動で選択することができない。代わりに自動シーンモードセレクトモードが用意されている。
  • 60コマ/秒の連写はこのカメラだけの機能で価値のあるもの。価格設定もミラーレス機の中間のレンジで適切だ。しかし、コンシューマー志向の機能(AEB、モードタイヤル上での手動モードの選択など)が欠けているのが残念だ。
  • 良い点:60コマ/秒の高速連写、コンパクトでスタイリッシュなカメラとレンズ、将来のレンズラインナップが充実している、ハイブリッドAF、印象的な画質、沈胴式のレンズのロックを解除すると電源が入ること、動画の高速度撮影(400/1200fps)。
  • 悪い点:高感度の画質がマイクロフォーサーズに及ばない、シーンモードが個別に選択できない。高速連写がHDRやパノラマに応用できればよかった。センサーのゴミ取り機能が付いていない。

 

60コマ/秒の高速連写はそれだけでも楽しめそうですが、レビュアーの言うように、HDRやAEB、WBなどのあらゆる組合せをいっぺんに撮影してくれるモードがあるとより実用性がアップするかもしれませんね。

レンズは10-30mmはワイド端で四隅の流れとパープルフリンジが少々気になりますが、キットレンズなのでこれだけ写ればまずは十分かもしれません。10mmのパンケーキは10-30mmと比べると、周辺部はかなり良好のようですね。