そういくふう【創意工夫】
今までだれも思いつかなかったことを考え出し、それを行うためのよい方策をあれこれ考えること。▽「創意」は新しい思いつき、今まで考え出されなかった考え。「工夫」は物事を実行するために、よい方策をあれこれひねり出すこと。
そういみゆ【創痍未癒】
戦い終わって、まだ日が浅いこと。
そうかいそうでん【滄海桑田】
世の中の変化が著しく激しいこと。青い海が桑の畑になるという意から。
そうかいのいちぞく【滄海一粟】
広大な宇宙に比べて、人間の存在は小さく、その一生などはかないものであるということ。また、比較にならないほどきわめて小さいこと。海原に浮かんだ一粒の粟あわの意から。
そうかくのよしみ【総角之好】
幼なじみとの付き合いのこと。小さい子どもの時分からの長く親しい交際。
そうかのいぬ【喪家之狗】
やつれてしまって元気のない人、落胆して志を得ない人のたとえ。また、身を落ち着かせるところがなく放浪している者のたとえ。▽「喪家」は葬式を出して喪に服している家のこと。「狗」は犬。喪中の家では悲しみのあまり犬に餌えさをやることも忘れてしまい、犬がやせ衰えてしまうという意。また、「喪」を失うという意味にとって、宿なしの犬と解釈する説もある。「狗」は「く」とも読み、また、「犬」とも書く。
そうかんかんけい【相関関係】
ある二つ以上の物事が、独立することなく、一方が変化すれば他方もそれにつれて変化したり、一方の影響を他方が受けるように、互いにかかわり合っているような関係。
そうかんぼくじょう【桑間濮上】
《濮水のほとりの桑間という地の意》国を滅ぼすような淫靡(いんび)な音楽。また、淫乱であること。 [補説]殷(いん)の紂王(ちゅうおう)が師延(しえん)にみだらな音楽を作らせたが、殷は滅び、師延は...
そうぎょうしゅせい【創業守成】
事業を始めるのはたやすいことであるが、それを守り続けるのは難しいということ。本来は、中国で国を立てることと統治することをいう。
そうくちょうしん【痩軀長身】
⇒ ちょうしんそうく(長身痩軀)
そうげんたいご【壮言大語】
「大言壮語」に同じ。
そうこうのつま【糟糠之妻】
貧しいときから一緒に苦労を重ねてきた妻。▽「糟糠」は酒かすと米ぬか。貧しい食事の形容。「糟糠の妻は堂より下さず」とも常用される。貧しさを共にしてきた妻は、自分が富貴になっても大切にするという意。
そうこうろしゅく【草行露宿】
非常に苦しい旅をすること。旅の行程が非常につらく、また、差し迫っていること。草の生い茂った険しい場所をかき分けて野宿するという意から。▽「草行」は道なき道を、草をかき分けて行くこと。「露宿」は野宿すること。
そうこげいしん【送故迎新】
前任者を見送り、後任者を迎えること。転じて、人を見送ったり迎えたりすること。▽「故」は古い、以前の。「故ふるきを送おくり新あたらしきを迎むかう」と訓読する。
そうこのし【操觚之士】
文章を書くことを生業なりわいとしている人。文字を書く木札を使う人の意味。
そうこほうし【桑弧蓬矢】
桑でできた弓と、よもぎでできた矢のこと。男子が志を立てるたとえ。また、その遠大な志のたとえ。▽「弧」は弓。古代中国の諸侯は、男児が生まれると「桑弧」で「蓬矢」を天地四方に向けて射て、将来世の中に大きく羽ばたいてほしいと願ったことから。
そうこんぼくひ【草根木皮】
草の根と木の皮の意で、まっとうな食べ物ではないもののこと。また、漢方薬で用いられる原料のこと。▽前者の意は飢饉ききんなどで食糧不足に陥ったときの様子として表す。後者の意は漢方薬の原料の代表をいったもの。「木」は「もく」とも読む。
そうごふじょ【相互扶助】
お互いに助け合い支え合うこと。互いに助け合う協同精神のこと。
そうごほかん【相互補完】
お互いに足りないところや弱いところを補って、助け合うこと。
そうしこうにく【走尸行肉】
何の役にも立たない人のこと。
そうしそうあい【相思相愛】
互いに慕い合い、愛し合っていること。▽「相思」は相手を慕い合うこと。「相愛」は互いに愛し合うこと。多く男女間に用いるが、自分の入りたいチームなどが自分を獲得したがっている状態などにも用いる。
そうしゅくそうひ【双宿双飛】
夫婦の仲がよく、常に離れることがないこと。▽「双」はつがいのこと。「宿」は住むこと。つがいが一緒に住み、一緒に飛ぶという意。雄と雌が寝るときも起きているときも、いつも寄り添って一緒にいること。
そうしんあんき【蚤寝晏起】
早く寝て遅く起きること。▽「蚤」は「早」と同じ。「晏」は時刻が遅いこと。「蚤はやく寝いね晏おそく起おく」と訓読する。
そうじょうのじん【宋襄之仁】
無益な哀れみをかけることのたとえ。また、おろかな情けのたとえ。不必要に情けをかけて、その結果、自分が痛い目に遭うこと。宋襄の思いやりの意から。▽「宋襄」は中国春秋時代の宋国の王襄公。「仁」は情け。
そうじんぼっかく【騒人墨客】
詩を作ったり書画をたしなんだりする風流な文人のこと。▽「騒人」は「離騒りそう」の作者で楚その詩人屈原くつげんおよびその一派のこと。転じて、広く詩人を指す言葉となった。また、風流を解する人の意。「墨客」は書画や文筆に巧みな人。「客」は「きゃく」とも読む。
そうせきちんりゅう【漱石枕流】
自分の失敗を認めず、屁理屈へりくつを並べて言い逃れをすること。負け惜しみの強いこと。▽「石に漱くちすすぎ流れに枕する」と常用され、夏目漱石の雅号「漱石」の由来として有名。「枕流漱石ちんりゅうそうせき」ともいう。
そうそうのへん【滄桑之変】
世の中が激しく変わること。移り変わりが激しいこと。▽「滄桑」は「滄海」と「桑田」。つまり大海原うなばらと桑畑。青い海だった所が桑畑になる。世の中の移り変わりの激しさをいった言葉。
そうそくふり【相即不離】
関係が非常に密接で切り離せないこと。区別がつかないほど密接な関係のこと。▽「相即」は仏教語で、二つの事象が溶け合って、差別なく一体となること。
そうでんそうかい【桑田滄海】
⇒ そうかいそうでん(滄海桑田)
そうでんへきかい【桑田碧海】
⇒ そうかいそうでん(滄海桑田)
そうばかんか【走馬看花】
物をあわただしく大ざっぱにしか観察せず、理解の仕方が浅いこと。もとは科挙(官吏登用試験)に合格した者が馬を走らせ、得意げに都の花を見て回ったことをいう。▽「走馬」は馬を走らせること。「看花」は花を見ること。馬を走らせつつ花を見る、大急ぎで花を見る意。
そうぼうのきげん【草茅危言】
国政に対して浴びせられる民間の批判の声のこと。▽「草茅」は草むら。転じて、朝廷・官界に対する民間・在野の意。草莽そうもうに同じ。「危言」は厳しい言葉。
そうめいえいち【聡明叡知】
聖人のもつ四つの徳のこと。転じて、生まれつき才能があり、賢くて先々まで見通せること。物事に通暁していて、すぐれた才知があること。▽「聡」はすべてを聞き分けること。「明」はすべてを見分けること。「叡」はすべてに通ずること。「知」はすべてを知っていること。「知」は「智」とも書く。
そうめいそうり【争名争利】
名誉・利益を求めて互いに争い合うこと。▽「名」は名誉、「利」は利益のこと。
そうもうのしん【草莽之臣】
官職に就かず、民間にいる賢人のこと。民間の有能な人材のこと。在野の人。
そうもくかいへい【草木皆兵】
相手の勢いなどに恐れおののくあまり、何でもないものに対しても、自分の敵であるかのように錯覚しておびえること。▽草や木を見てすべて敵兵と思い、恐れおののく意。
そうもさくよう【装模作様】
わざとらしく何かをすること。もったいぶったり見栄を張ったりすること。気取ること。▽「装」は何かのふりをする、飾ること。「模」は似せること。「作」は動作をすること。「様」は様子。
そうようきび【蒼蠅驥尾】
つまらぬ者であっても、すぐれた人についていけば功名を得ることができるということのたとえ。▽「蒼蠅驥尾に付して千里を致いたす」の略。「蒼蠅」はあおばえ、「驥尾」は一日に千里を走るという名馬のしっぽ。はえは遠くには飛べないが、駿馬しゅんめの尾についていれば遠くまで行くことができるという意。単に「驥尾に付す」ともいう。
そうりんいっし【巣林一枝】
小さい家に満足すること。分相応の暮らしに満足すること。不必要に他の物まで求めようとせず、分相応を守るたとえ。鳥は木のたくさんある林に巣を作っても、自分で使うのは一本の枝だけであるという意から。▽「巣林」は林に巣を作ること。「一枝巣林いっしそうりん」ともいう。