筆者は購入以来、PowerShot G7を常に持ち歩く生活になっている。服装によってはいつものバッグを腰につけないこともあるが、G7自体がフラットでコンパクトで、別のバッグにも簡単に収まるので問題ない。スーツの内ポケットやジーンズのポケットには収まらないが、そこまではもともと期待していなかったので気にはならない。
常にバッグに入れているので、ふと出会った景色で撮影する機会も増えた。ストラップをつけて常に首からかけていてもいいのだが、常に首からかけているとけっこう邪魔なので、普段はしまっておきたいし、それでも腰からすぐにカメラを取り出せるので、快適に扱えるのがうれしい。
あと、当然ながらデジタル一眼レフカメラより軽いので、普通に歩いていて苦にならない。重いカメラを持って歩くのは正直しんどい――とまでは思わないが(山登りするわけでもないし、超重量のレンズを普段持ち歩くわけではないので)、それでも会社に行くとかデートに行くとか飲み会に行くとか、そうした場面でもG7を持っていれば、もしもの時もたいていの撮影はこなせるので、「持っていて安心」といった感じ。
今回は、ぶらぶら町歩きのお供にG7を活用してみた。カメラのおかげで疲れることもないし、普段はプログラムオートでとっさの時にも対応できるし、モードをTv/Av/Mに切り替えてじっくり撮影することもできる。町歩きには最適なカメラだろうと思う。
■ 谷根千
谷根千は、東京・台東区と文京区にまたがる谷中、根津、千駄木を指す愛称だ。地域ミニコミ誌を発祥とする名称だが、現在は一般的に使われている──とはいっても、どれほど有名なのかはちょっと分からない。雑誌「谷中・根津・千駄木(谷根千)」自体はこの地域でしか売られていない。
駅でいうと東京メトロ千代田線の根津駅、千駄木駅が最寄り駅。JRだと山手線の日暮里駅か鶯谷が近い。また、東京メトロ南北線の東大前や本駒込からも歩ける。今回は鶯谷から歩いた。
鶯谷からはちょっと歩くが、徳川家の菩提寺である寛永寺や国立博物館、東京都美術館、上野公園を経て不忍池をぐるっと回り、森鴎外の住居跡がある水月ホテル鴎外荘のあたりを通っていくと不忍通りに出るので、それを北の方に歩けば根津駅に出る。
そのまま不忍通りを歩いていけば千駄木駅に達し、根津駅で不忍通りと交差する言問通りを北東の方向に曲がっていけば谷中にも行ける。
この辺り一帯は東京の下町として知られる。東京には下町がいくつかあるが、関東大震災や第二次世界大戦での被害が比較的少なかったこともあって、昔ながらの町並みがよく残っている。また、谷中には多くの寺院が立ち並ぶので、いろいろな景色を楽しめる。
それほど広い地域ではないので、歩くだけだったら1日もあれば十分。ただ、いろいろと見どころの多い地域ではあるので、目を引く景色を見たり、興味を引かれた店に入っていたりするとけっこうすぐに時間がたってしまう。生活に疲れ切ったときに歩くと癒される町ではある。
※作例のリンク先のファイルは撮影した画像です。クリックすると、等倍の画像を別ウィンドウで開きます。
※作例下の撮影データは、画像サイズ/露出時間/絞り値/感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。
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3,648×2,736ピクセル / 1/640秒 / F2.8 / ISO80 / -1EV / WB:オート / 7.4mm
上野公園のあたりは、ヨーロッパ風の建物が結構ある。これは国立国会図書館による国際子ども図書館。もとは明治39年(1906年)に帝国図書館として建てられた建物らしい
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3,648×2,736ピクセル / 1/125秒 / F2.8 / ISO80 / -2/3EV / WB:オート / 7.4mm
日本近代洋画の父ともいわれる黒田清輝の遺言で建てられたという黒田記念館。昭和3年(1928年)竣工、2001年9月リニューアル。木曜日と土曜日の午後1時から4時までしか開館していないが、入場は無料で、黒田清輝の作品が閲覧できる
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3,648×2,736ピクセル / 1/125秒 / F2.8 / ISO80 / -2/3EV / WB:オート / 7.4mm
上野公園にある上野子供遊園地。これはこれで下町情緒
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3,648×2,736ピクセル / 1/125秒 / F2.8 / ISO80 / -2/3EV / WB:オート / 7.4mm
縁結びの白羽の矢を手に入れられる花園稲荷神社。もとは上野の山の守護神だったらしい。幕末の上野戦争の末期、彰義隊の最後の戦いとなる穴稲荷門の戦があった。穴稲荷自体はこの奥
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3,648×2,736ピクセル / 1/640秒 / F4.8 / ISO80 / -1EV / WB:オート / 44.4mm
花園稲荷神社と同じ境内にある五條天神社は日本武尊ゆかりの神社、らしい。昭和3年(1928年)に遷座。すでに桜が咲き始めていた。もう、春
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3,648×2,736ピクセル / 1/1250秒 / F3.5 / ISO80 / -1EV / WB:オート / 16.82mm
隣の梅の木はすでに花も散り、桜の季節になってきた
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3,648×2,736ピクセル / 1/1250秒 / F3.5 / ISO80 / -1EV / WB:オート / 16.82mm
微妙に奥の花にピントが合ってしまった。望遠側でもうちょっと寄れると、もっと迫力のある写真が撮れるのだが
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3,648×2,736ピクセル / 1/100秒 / F3.5 / ISO80 / -1.3EV / WB:オート / 12.7mm
根津で。ちょうどひな祭り
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3,648×2,736ピクセル / 1/30秒 / F3.2 / ISO80 / 0EV / WB:オート / 7.4mm
旧根津片町のあたり。谷根千らしい古い民家の花屋
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3,648×2,736ピクセル / 1/60秒 / F3.2 / ISO80 / 0EV / WB:オート / 7.4mm
この店は、家屋自体は古いようだが、それを改装してアンティークショップにしていた
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3,648×2,736ピクセル / 1/160秒 / F3.2 / ISO80 / -2/3EV / WB:オート / 14.8mm
細い路地、ギリギリ道路でない場所で寝る犬。微妙に視線を送られた
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3,648×2,736ピクセル / 1/25秒 / F3.2 / ISO80 / -2/3EV / WB:オート / 7.4mm
藍染めが盛んだった根津で今も残る染め物屋
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3,648×2,736ピクセル / 1/200秒 / F3.2 / ISO80 / -1EV / WB:オート / 7.4mm
昭和のにおい
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3,648×2,736ピクセル / 1/160秒 / F3.2 / ISO80 / -1EV / WB:オート / 10.7mm
何となく根津に似合う
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3,648×2,736ピクセル / 1/400秒 / F3.2 / ISO80 / 0EV / WB:オート / 14.8mm
まだ梅の花も咲いている。1日で桜と梅が楽しめる
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3,648×2,736ピクセル / 1/80秒 / F4.8 / ISO80 / 0EV / WB:オート / 44.4mm
マイカラーのくっきりカラーを使ったので色が鮮やかに出た。花を撮るにはいい
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3,648×2,736ピクセル / 1/50秒 / F4.8 / ISO80 / 0EV / WB:オート / 44.4mm
こちらはマイカラーのあざやかレッドで赤を強調
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3,648×2,736ピクセル / 1/40秒 / F2.8 / ISO80 / 0EV / WB:オート / 7.4mm
谷根千らしい路地。もっと細い路地も多い。昔ながらの家と最近の家が混在するのが谷根千
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3,648×2,736ピクセル / 1/13秒 / F3.5 / ISO400 / 0EV / WB:オート / 18.9mm
店先にいた黒猫。微妙に警戒されつつ、とりあえず逃げられなかったので撮影
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3,648×2,736ピクセル / 1/8秒 / F2.8 / ISO400 / 0EV / WB:オート / 7.4mm
社殿が国の重要文化財(重文)に指定されている根津神社にて。こちらも日本武尊の創祀らしい。これは西門付近にある乙女稲荷神社に続く鳥居。あざやかレッドで赤を強調
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3,648×2,736ピクセル / 1/6秒 / F2.8 / ISO400 / 0EV / WB:オート / 7.4mm
谷根千は路地が狭く、こういうときにもうちょっと広角のレンズが欲しくなる。ワイドコンバージョンレンズもあるし、それが有効な場面もあるかもしれないが、正直なところ、やはりアレは今回のような町歩き用には大きすぎる
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3,648×2,736ピクセル / 1/40秒 / F2.8 / ISO400 / 0EV / WB:オート / 7.4mm
店主が銀座の人気店「さか田」で修行したといううどん屋「根の津」。だしもめんもうまい
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3,648×2,736ピクセル / 1/30秒 / F2.8 / ISO400 / 0EV / WB:電球 / 7.4mm
ホワイトバランスをチェックしてみたが、オートホワイトバランスの方が雰囲気を残っていい感じ
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■ URL
キヤノン
http://canon.jp/
製品情報
http://cweb.canon.jp/camera/powershot/g7/
気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー
http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm
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・ キヤノン、手ブレ補正付きマニュアルコンパクト「PowerShot G7」(2006/09/15)
( 小山 安博 )
2007/03/05 00:00
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