自作ゲームを作る上で欠かせないものの一つが音楽です。
最近はフリー音楽というものもネット上で入手することができますが、自分だけのゲームを作るなら音楽だって自分で作りたいものです。
しかし音楽作りというものは、知識よりも音感やセンスが問われるものであり、自分の用に音感が乏しい人には難しいです。
ですが、この方法を使えば音感や音楽の知識がそれほどなくても一応ゲーム音楽はできます。
音楽を作るには楽譜を作る必要があります。
別に五線紙と鉛筆を用意する必要はありません。音楽のメモ程度なら「バンブラP」が最適かなと個人的に思っています。
3DSなので手軽に買えて、いつでもどこでも5線譜による音楽の打ち込みができます。
一度、五線譜にしてしまえば、プチコンでMMLを作るのも、パソコンでMIDIを作るのも、それほど手間はないでしょう(たぶん)。
自分がよくプチコン用のゲーム音楽を作る場合は、バンブラで作曲してからMMLにすることが多いです。
なので、バンブラで簡単にそれなりな曲を作る手法(ぷちぷち3級流:作曲法)を書いてみます。
調号(キー)を決める
曲で使用する音階を決めます。何も考えずに♯や♭がひとつもついていないキーでとりあえず作ります。
※ 調号を決めることはそれほど重要ではない
テンポ(曲の速さ)を決める
曲の早さを決めます。あとで色々調整すると思うので、まずは何となく120~150くらいを設定しておきます。
メロディを打ち込む場合は何回も再生しながら確認するので、わかりやすいようにドラムパートの土台を打ち込んでおきます。
テンプレートから、それっぽいものを選んで打ち込んでおくだけでよいです。
ほとんどのゲーム音楽の場合、2拍目と4拍目にスネアドラム(小太鼓)をいれておくとそれっぽくなる。
ハイハット:x x x x x x x
スネア : S S
バス :B B B B
まずはこれだけで良い。
1フレーズ目は直感で
思いついたメロディーを入力したり、音符を適当に配置して聴いて確認しながら、打ち込んでいきます。
多少音符がスラスラ読めなくても、音感が乏しくても、何回も再生して確認しながら試行錯誤するので問題ないです。
まずは1フレーズ(2~6小節くらい)打ち込んで行きます。
ただし、#と♭は使用しない。(ここを守れば音感センスがなくても、それなりな曲が作れる)
適度に、休符と長めの音を入れる。
だらだらと連続で音が続く曲は聞いていると疲れるし、耳に残らないので、適度に休みと伸ばしをいれて、メリハリをつけることが大事。
1フレーズ目で曲のテーマとなるリズムが決まる
1フレーズ入力すると、その曲のテーマとなるリズムが見えてきます。
※ 曲全体でそのリズムに統一することで、統一感のある音楽に仕上がります。
ゲーム音楽では、ゲームのプレイに乗りやすいように、このリズムが重要になってきます。
1小節目はこのメロディで作ってみました。(ここは感覚で)
それをすべて同じ音階にしてみると、このようなリズムが見えてきます。
これがこの曲のメインとなるリズム(テーマ)となります。
よって、次のメロディを作るときは常にこのリズムを意識するように作っていきます。
2フレーズ目からは、コピーをうまく使う
繰り返し聴かされるメロディはよく耳に残ります。
なので、2フレーズ目は前のフレーズをコピーして、少しいじる程度が望ましいと思います
※ 神曲と呼ばれるゲームミュージックは繰り返しが多い、逆に耳に残らない音楽は繰り返しが少ない。
ファミコンのゲーム音楽が耳に残りやすいのは(思い出補正もあるが)曲自体が短く何回も聴くことになるためかなと思います。
これを繰り返していくうちに、サビ か Aメロ が完成する。
さらに繰り返して、曲全体のメロディを作ります。
「超お手軽作曲法」を応用する
http://www.arcsystemworks.jp/arcstyle/rytmix/point.html
いろいろ音楽理論を勉強してみたが結局良くわからない。
音楽シーケンサー作ってるゲーム会社がいうのだから、ネット上の下手な理論より説得力があると思います。
要するに、メロディと1拍目、またはアクセントとなる音符と同じ音(1オクターブ低い音)を何も考えずに機械的に入力していく方法。
音楽理論的にはオクターブ違いの音は最も安定している。面白みが無いが、失敗がない。(絶対協和音程)
難しいことはよくわからないので、コード進行も考えない。
ただ、メロディと同じ音を選んで入力していきます。
※ このときも、常に曲のテーマとなるリズムを意識して入力します。
むしろそのリズムのまま打ち込んでいく。
ギターには、コードというものがあり、メジャーコードとマイナーコードがあるが、区別がよくわからないので、それを意識しなくてもよい、エレキギター特有のパワーコードで打ち込みます。
※ パワーコードは難しいコードを意識せずに、たった2本の弦を鳴らすだけなので、Fコードに挫折した人でも、どんな曲でもコード演奏ができる。バンブラの場合は「ロック・ギター」に相当します。
このように、1つのパートでありながら、複数の音が鳴る楽器は、それだけで厚みのある音を奏でられるので、打ち込みソフトでは非常に便利です。
まず、ベースのパートをコピーして、ギターパートを作ります。
基本的にベースの部分から、何箇所か音符を休符にすれば、ギターっぽくなります。
ギターとベースだけでは物足りないので、バッキングパートを増やします。
ストリングスは「バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス」の集合なので、「ロック・ギター」同様に音符1つだけで、厚みのある音を鳴らすことができます。
※ ストリングス以外にも、シンセ系の楽器も厚みのある音なので、そちらでも良いでしょう。
ギターパートをコピーし、数オクターブ上げて、全体的に長めの音符で打ち込みます。
これで、全体的に音楽らしくなってくると思います。
音が綺麗に聞こえない場合は、音量のバランスが良くないかもしれないので、メインパートが引き立つように、サブパートの音量を小さくしてみます。
この状態では、ドラムは同じリズムの繰り返し、ベースのリズムも単調過ぎなので、その辺のパートをアレンジしつつ、効果音的な楽器パートを増やしていきます。
特に、小さな音を重ねることで、メインのバッキングパートに存在感をもたせるのも良いし、メロディパートをハモらせるのも良いでしょう。
あとは、バンブラを極めるなり、MMLに打ち直してみるなり、MIDIシーケンサーで本格的にDTMに目覚めるのもよし。
とりあえず作ってみた曲はこんな感じです。
2014/10/27 追記
他にも、プチコンのオリジナルゲームのためにプチコンMMLで作った曲をここでも紹介したいと思います。
「音楽理論って難しいよなぁ」「理論書って読んでもよく分からない」…そんなアナタでも、この本を読めば音楽理論の基礎からハイレベルな内容まですんなり理解できます! よくある音楽理論書は、解説の時点で文章が難解な場合が多いのでなかなか頭に入りません。しかし本書は、超初心者の「タロー君」と中級者の「花子さん」、そして理論の達人「博士」という3人のキャラクターの会話形式で様々な音楽理論を解説していますので、自分をその登場人物のレベルに合わせて読み進めれば、簡単に理解することが出来るのです。これでもう音楽理論音痴と呼ばれることはありません!