Face Masking and Risk of Post-Intravitreal Injection Endophthalmitis: A Network Meta-Analysis of 2.6 Million Injections.
Tao BK, et al.
Ophthalmology. 2024 Dec 9:S0161-6420(24)00756-5. doi: 10.1016/j.ophtha.2024.12.006. Online ahead of print.
・硝子体注射後眼内炎の発生頻度についてのメタアナリシス
・確度は低いが、通常対応(特段のマスク着用規則なし)群や全員マスク群と比較して、会話禁止群と術者のみマスク群はいずれも発生率は低かった
・患者のマスク上方から口腔内細菌を含んだエアロゾルが術野を汚染するのかも
Tao BK, et al.
Ophthalmology. 2024 Dec 9:S0161-6420(24)00756-5. doi: 10.1016/j.ophtha.2024.12.006. Online ahead of print.
・硝子体注射後眼内炎の発生頻度についてのメタアナリシス
・確度は低いが、通常対応(特段のマスク着用規則なし)群や全員マスク群と比較して、会話禁止群と術者のみマスク群はいずれも発生率は低かった
・患者のマスク上方から口腔内細菌を含んだエアロゾルが術野を汚染するのかも
2025/01/03 (金) [臨床ニュース]
Age-related nonparalytic hypertropia: Clinical features.
Oohira A, et al.
Acta Ophthalmol. 2024 Sep;102(6):683-689. doi: 10.1111/aos.16682. Epub 2024 Mar 25.
・sagging eye症候群では、より外旋している眼が下斜する
・対象75例中、29例では上記にあてはまらなかった
・加齢による融像機能低下も原因のひとつでは
Oohira A, et al.
Acta Ophthalmol. 2024 Sep;102(6):683-689. doi: 10.1111/aos.16682. Epub 2024 Mar 25.
・sagging eye症候群では、より外旋している眼が下斜する
・対象75例中、29例では上記にあてはまらなかった
・加齢による融像機能低下も原因のひとつでは
2024/12/21 (土) [臨床ニュース]
Herpes zoster ophthalmicus uveitis: onset and complications
Meyer JJ et al.
Am J Ophthalmol, Volume 268, 409 - 415, 2024. https://doi.org/10.1016/j.ajo.2024.09.017
・眼部帯状疱疹の48%でぶどう膜炎を生じた
・ぶどう膜炎は皮疹出現から2週間以内(中央値10日)で出現した
Meyer JJ et al.
Am J Ophthalmol, Volume 268, 409 - 415, 2024. https://doi.org/10.1016/j.ajo.2024.09.017
・眼部帯状疱疹の48%でぶどう膜炎を生じた
・ぶどう膜炎は皮疹出現から2週間以内(中央値10日)で出現した
2024/12/08 (日) [臨床ニュース]
Progressive inner retinal neurodegeneration in non-proliferative macular telangiectasia type 2
Amram AL, et al.
Br J Ophthalmol Epub ahead of print. doi:10.1136/ bjo-2023-325115
・特発性傍中心窩毛細血管拡張症2型(MacTel type 2)の28~59%に糖尿病が合併することが知られている
・糖尿病患者では糖尿病網膜症がなくとも網膜内層の菲薄化が進行することが知られている
・MacTel type 2でも網膜内層の菲薄化が進行することが知られている
・今回、MacTel type 2における菲薄化速度は、糖尿病の有無で差がなかった
Amram AL, et al.
Br J Ophthalmol Epub ahead of print. doi:10.1136/ bjo-2023-325115
・特発性傍中心窩毛細血管拡張症2型(MacTel type 2)の28~59%に糖尿病が合併することが知られている
・糖尿病患者では糖尿病網膜症がなくとも網膜内層の菲薄化が進行することが知られている
・MacTel type 2でも網膜内層の菲薄化が進行することが知られている
・今回、MacTel type 2における菲薄化速度は、糖尿病の有無で差がなかった
2024/12/08 (日) [臨床ニュース]
Endophthalmitis Rates following Secondary
Intraocular Lens Surgeries: An 11-year Medicare Fee-
For-Service Analysis
Kerrison CH, et al.
J Cataract Refract Surg. 2024 Oct 9. doi: 10.1097/j.jcrs.0000000000001563.
・術後無水晶体眼への眼内レンズ二次挿入とレンズ交換の97,152例が対象
・術後眼内炎の発生率は0.31%(323人に一人)
・二次挿入例では、前部硝子体切除併施群では硝子体切除非併施群より発生率が高かった
・レンズ交換の方が二次挿入より危険性は低かった
・とりわけ二次挿入に硝子体切除が併施された場合に、後嚢のバリアがないことによる発生率増加が考えられた
【社主の声】
Abstractしか読んでないんですが、とにかく術後眼内炎の発生率が高すぎ。
二次挿入例のほとんどは、初回手術で眼内レンズ挿入を意図したにもかかわらず諦めた症例のはず。二次挿入時に硝子体切除併施を要したのだから、初回手術後に前房に硝子体が脱出していた(&高率に初回手術創に脱出硝子体が嵌頓していた)はず。ならば、チン氏帯断裂のみの症例も多少はあろうが、大部分の症例では初回手術時に既に後嚢を破損していたはず。
硝子体手術併施時に後嚢をなるべく残すべきとか、二次挿入時にできだけ硝子体手術を併施しないように、などとミスリードされませんように。
サンプル数が多すぎるので、臨床的にはほとんど意味のない有意差が検出されてしまったという悪い例かも。
Intraocular Lens Surgeries: An 11-year Medicare Fee-
For-Service Analysis
Kerrison CH, et al.
J Cataract Refract Surg. 2024 Oct 9. doi: 10.1097/j.jcrs.0000000000001563.
・術後無水晶体眼への眼内レンズ二次挿入とレンズ交換の97,152例が対象
・術後眼内炎の発生率は0.31%(323人に一人)
・二次挿入例では、前部硝子体切除併施群では硝子体切除非併施群より発生率が高かった
・レンズ交換の方が二次挿入より危険性は低かった
・とりわけ二次挿入に硝子体切除が併施された場合に、後嚢のバリアがないことによる発生率増加が考えられた
【社主の声】
Abstractしか読んでないんですが、とにかく術後眼内炎の発生率が高すぎ。
二次挿入例のほとんどは、初回手術で眼内レンズ挿入を意図したにもかかわらず諦めた症例のはず。二次挿入時に硝子体切除併施を要したのだから、初回手術後に前房に硝子体が脱出していた(&高率に初回手術創に脱出硝子体が嵌頓していた)はず。ならば、チン氏帯断裂のみの症例も多少はあろうが、大部分の症例では初回手術時に既に後嚢を破損していたはず。
硝子体手術併施時に後嚢をなるべく残すべきとか、二次挿入時にできだけ硝子体手術を併施しないように、などとミスリードされませんように。
サンプル数が多すぎるので、臨床的にはほとんど意味のない有意差が検出されてしまったという悪い例かも。
2024/12/08 (日) [臨床ニュース]
皆さんは、特発性黄斑円孔に対してどのような術式を行なっているでしょう。以下に3つの報告を記します。
--
Facedown Positioning in Macular Hole Surgery: A Systematic Review and Individual Participant Data Meta-Analysis
Raimondi R, et al.
Ophthalmology. 2024 Aug 13:S0161-6420(24)00483-4. doi: 10.1016/j.ophtha.2024.08.012.
・フェイスダウン群と仰臥位禁止群とを比較
・フェイスダウン群で閉鎖率は高く術後視力も良好だった
・初回閉鎖率はフェイスダウンの期間が3日目までは増加し、その後プラトーに
・両群とも円孔径が400μmまではほとんどの症例で閉鎖、それを超えると円孔径が大きくなるほど閉鎖率が低下するが、特に仰臥位禁止群で顕著
・円孔径475~550μmでは、フェイスダウン群の視力が優位に良好
【社主の声】
円孔径が400μmを超えているなら厳密なフェイスダウンが有用、フェイスダウンの期間は3日で充分ということのよう。
--
The inverted internal limiting membrane flap technique is not recommended for the treatment of large macular holes smaller than 650 μm.
Chen J, et al.
Retina. 2024 Aug 14;44(12):2086-90. doi: 10.1097/IAE.0000000000004248.
・円孔径650μm未満、空気置換、7日間のフェイスダウン
・内境界膜(ILM)除去群の方がILM翻転群より視力が良かった
・翻転群では、術後にフラップの円孔内への入り込み (5例) 、円孔底での過剰なグリオーシス (2例) が見られた
【社主の声】
最近なんでもかんでもフラップを円孔内に詰め込んでいる僕にも、確かに思い当たるフシが。小さい円孔なら初回閉鎖率を高めるというILM翻転のメリットより、視力改善が弱いというデメリットの方が大きいかも。
--
Intraoperative closure of large full thickness macular holes with perfluorocarbon liquid.
Sabatino F, et al.
Retina. 2024 Aug 26. doi: 10.1097/IAE.0000000000004219.
・円孔径682~918μmの5例
・アーケード血管までILM剥離>パーフルオロカーボン(PFC)下で円孔内液を受動吸引>PFC下でOCTで閉鎖確認>液-空気置換、膨張ガス注入
・全例で閉鎖した
【社主の声】
ならば、小さな円孔なら、術中閉鎖を確認してしまえば気体や伏臥位不要の、術後管理不要の治療になるのでは。
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Facedown Positioning in Macular Hole Surgery: A Systematic Review and Individual Participant Data Meta-Analysis
Raimondi R, et al.
Ophthalmology. 2024 Aug 13:S0161-6420(24)00483-4. doi: 10.1016/j.ophtha.2024.08.012.
・フェイスダウン群と仰臥位禁止群とを比較
・フェイスダウン群で閉鎖率は高く術後視力も良好だった
・初回閉鎖率はフェイスダウンの期間が3日目までは増加し、その後プラトーに
・両群とも円孔径が400μmまではほとんどの症例で閉鎖、それを超えると円孔径が大きくなるほど閉鎖率が低下するが、特に仰臥位禁止群で顕著
・円孔径475~550μmでは、フェイスダウン群の視力が優位に良好
【社主の声】
円孔径が400μmを超えているなら厳密なフェイスダウンが有用、フェイスダウンの期間は3日で充分ということのよう。
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The inverted internal limiting membrane flap technique is not recommended for the treatment of large macular holes smaller than 650 μm.
Chen J, et al.
Retina. 2024 Aug 14;44(12):2086-90. doi: 10.1097/IAE.0000000000004248.
・円孔径650μm未満、空気置換、7日間のフェイスダウン
・内境界膜(ILM)除去群の方がILM翻転群より視力が良かった
・翻転群では、術後にフラップの円孔内への入り込み (5例) 、円孔底での過剰なグリオーシス (2例) が見られた
【社主の声】
最近なんでもかんでもフラップを円孔内に詰め込んでいる僕にも、確かに思い当たるフシが。小さい円孔なら初回閉鎖率を高めるというILM翻転のメリットより、視力改善が弱いというデメリットの方が大きいかも。
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Intraoperative closure of large full thickness macular holes with perfluorocarbon liquid.
Sabatino F, et al.
Retina. 2024 Aug 26. doi: 10.1097/IAE.0000000000004219.
・円孔径682~918μmの5例
・アーケード血管までILM剥離>パーフルオロカーボン(PFC)下で円孔内液を受動吸引>PFC下でOCTで閉鎖確認>液-空気置換、膨張ガス注入
・全例で閉鎖した
【社主の声】
ならば、小さな円孔なら、術中閉鎖を確認してしまえば気体や伏臥位不要の、術後管理不要の治療になるのでは。
2024/11/23 (土) [臨床ニュース]
m3.com システマティックレビューで見るレッドライト治療の近視への有効性 横浜市立大学附属病院・栗原大智
2024年1月9日付けの記事です。
”近視抑制効果は光の波長によって異なり、赤色光が最も効果的であったと報告されている。”
原著は以下。
Light exposure therapy for myopia control: a systematic review and Bayesian network meta-analysis.
Zaabaar E, et al.
Br J Ophthalmol. 2023 Dec 13:bjo-2023-323798. doi: 10.1136/bjo-2023-323798.
2024年1月9日付けの記事です。
”近視抑制効果は光の波長によって異なり、赤色光が最も効果的であったと報告されている。”
原著は以下。
Light exposure therapy for myopia control: a systematic review and Bayesian network meta-analysis.
Zaabaar E, et al.
Br J Ophthalmol. 2023 Dec 13:bjo-2023-323798. doi: 10.1136/bjo-2023-323798.
2024/02/10 (土) [臨床ニュース]