女性差別についての稲田議員発言から思い出すこと

◆fc2ブログの碧猫さんによる「Gazing at the Celestial Blue」
↓<無いと思ってみる目に差別は映らない>
http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-677.html

で、私の楽天ブログの「女子差別撤廃条約選択議定書批准問題」シリーズがリンクで紹介されてました。
http://plaza.rakuten.co.jp/yotayotaahiru/diary/?ctgy=33

で、碧猫さんの記事中にあった、稲田朋美議員発言についての雑感をちょっと「はてな」で追記します。

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稲田朋美:南野先生の時代には大変な男女差別があったでしょうが、今は諸先輩方のおかげで女性差別といわれるような状況ではない。

自分も司法試験に通ったとき、夫には裁判所や検察などからどんどんオファーが来たけど、私にはなかった。5年間結婚しないことという条件でようやく弁護士事務所で雇ってもらった。

しかし今、国連に助けをもとめなければならないような状況があるのか?

※↓「e-politics 国際人権条約/女子差別撤廃条約/追加説明」より
http://www7.atwiki.jp/epolitics/pages/289.html#id_c131944e
(seijigakutoさん、手抜きのひ孫引きでごめんなさい byよたよたあひる) 

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 「はてなブックマーク」のコメントは記事の別な部分についての感想を書いておいたんだけど、この稲田議員発言についても、いろいろと思うところはあります。楽天ブログでは特にコメントしてなかったんですけどね。
 この、稲田議員発言は、とても聞きなれたフレーズっていうか、若い頃ずいぶん聞かされてきたフレーズを思い出させます。
 私は男女雇用機会均等法第一世代です。また、育児休業法の整備されていく中で子育てをしてきました。恩恵はずいぶん受けてます。

 ただ、就職したのは医療・福祉業界の専門職としてだから、要するに女性職場なんで、雇用機会均等法以前から、育児休業は一定認められていた職種ではあります。
 当然、その医療・福祉職への「育児休業」が認められていく以前の時代を乗り越えてきた先輩もいらっしゃったし、とくに管理職とか係長とか、なかなか厳しい方もいらっしゃいました。

 「私たちの時代は制度なんかなかったからもっと大変だった。今の若い人は恵まれていていいわね」って・・・はいそうですね、としかお返事できなかったんですけどね。

 でも、やっぱり子育てをしながらの職業生活維持に蓄積がある職場だから、
 「育児休業から復帰して一年目は保育園からの呼び出しラッシュは仕方ないよ。今は私達がカバーするから、絶対やめちゃだめよ。続けて、そして、後からくる人に返していってね。」
 という励ましももらいました。涙出るほど嬉しかったですね。
 で、だからこそ、今は「後から来る人へ返す」ことをやらなくちゃと思っているんですよ。


 稲田議員は、私よりもちょっとだけ上の年代の方ですから、女性が4年生大学を卒業して就職する女性は少数派で、弁護士という専門職であってもまだまだ厳しい状況であったんだな、としみじみ思います。孤立無援の奮闘、というところだったのかな・・なんてね。
 自分がいかに大変だったか、それと比べて今の人は恵まれている、あるいは「甘えている」という考え方が、稲田朋美議員のように、均等法以前から仕事をしている女性や均等法第一世代の女性が、言ってしまうのはやっぱりそれだけ大変な中でやってきたということだと思います。

 でも、「何甘えてんのよ」というよりは、「後から来た人に返しなさい」の方が絶対にいい。
 女性の働きやすさや子育ての環境を整えるというだけじゃなくて、様々な人がより生き易い社会をつくる基礎だと思うんですよね。