与党、大勝の勢い…総選挙開票進む

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050911-00000012-yom-pol

一言で言って、小泉首相の戦略の勝利、ということでしょう。衆議院解散を断行し強烈なイメージを国民に与えた上、争点を郵政民営化にしぼるとともに、「郵政民営化賛成派」イコール「改革派」、「反対派」イコール「守旧派」という、非常にわかりやすい図式を国民に提示することによって、郵政民営化以外の与党の施策に必ずしも賛成していない層まで取り込んで、圧勝してしまいました。
この結果が、郵政民営化以外の諸問題(例えば「共謀罪」の成否など)の今後にどのような影響を与えるかも、我々は注視すべきでしょう。

何でダメなの? ネットを使った選挙運動

http://www.yomiuri.co.jp/net/itmedia/20050905nt09.htm
http://www.yomiuri.co.jp/net/itmedia/20050905nt09-1.htm

今回の総選挙ほど、旧態依然とした公職選挙法の規定と、幅広く浸透したインターネット利用との間の乖離が顕現化した選挙は、過去になかったと言えるでしょう。
インターネットを利用した選挙運動を手放しで礼賛はできませんが(当然、弊害もあり得ます)、公職選挙法のそもそもの立法趣旨に立ち返り、党利党略を超えて、インターネット時代にふさわしい公職選挙法に生まれ変わらせる措置が急務でしょう。

官民連携して自殺対策を NPOがフォーラム

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=home&NWID=2005091001005850

冒頭、清水康之代表が「(自殺する時)子供も大人も『自分は駄目な人間。ごめんなさい』と人生の最後に自分を否定して亡くなっている。個人の問題と矮小(わいしょう)化せず、広く社会的な問題として考えていきたい」とあいさつ。

「勝ち組」「負け組」という表現は好きではありませんが、日本の社会が、勝者を持ち上げ敗者を徹底的に切り捨てるという性格を強めている中で、自殺対策は緊急の課題ではないかと思います。
小泉首相には、こういった分野にも目を向けてほしいものです。

スティーブ・ジョブスのスピーチ

http://pla-net.org/blog/archives/2005/07/post_87.html

内容が興味深く、ぐいぐいと引き込まれる感じです。こういうスピーチを卒業式で聴いた人は、一生忘れられず、人生の中で困難に直面したときは、思い出して励まされることでしょう。

会計士ら、本格聴取へ カネボウ粉飾決算で共犯の疑い

http://www.asahi.com/national/update/0912/TKY200509120214.html

捜査の方向性について、東京高検、最高検の了承が得られたようですね。

「被疑者の身柄を拘束しないで下さい」という弁護人作成の上申書に、わけもわからず立腹し返却してくる警視庁の某警察署生活安全課

愚かしい警察官の話を、いちいちブログで紹介しても仕方がないので、基本的には紹介していませんが、あまりにも馬鹿馬鹿しい警視庁の某警察署の話を一つ。
ある刑事事件について依頼があり、身柄拘束もあり得たため、罪証隠滅、逃亡の恐れがないことや、被疑者が定職に就いていること、健康状態がすぐれないことなどを記載した警察署長宛の上申書(ごく普通の丁寧な内容)を、警察署宛に郵送しました。
その後、担当者に電話したところ、「なぜこんなものを送るのか。こんなことは警察が決めることだ。」などと、立腹しており、私が「警察に指図する趣旨ではない。あくまで依頼であり、検討してほしいという趣旨である。」旨説明したにもかかわらず、その後も、被疑者に対し、ぐずぐずと文句を言い、上申書をわざわざご丁寧にも被疑者経由で私に返還してきました。
刑事手続の中で、弁護人が裁判所、検察庁、警察等に対し、いろいろな要望を述べ、はたらきかけるのは、正当な弁護活動であり、そういう活動に対し、いちいち立腹する警察というのは、刑事手続の何たるかを理解していない、愚かな警察と言うしかないでしょう。
こういった書面を弁護人が提出してくれば、内容を見て検討し、それなりに理由があると判断すれば考慮すれば良いし、理由がないと判断すれば採用できないだけのことです。立腹するという精神構造がよくわかりません。多分、無知で幼稚なのでしょう。
首都の治安を預かる警視庁の警察署に、こういった愚かな警察官がいることに、少し驚きました。
検事から弁護士になり、いろいろな人から、検事時代には聞けなかったような話も聞くようになりましたが、警察に対する不信感を持っている人が多く、その理由を聞いてみると、問題のある不適切な対応をされたから、という場合が非常に多いですね。自分たちの愚かな、不適切な振る舞いが、自らに対する信頼、信用を失わせ、ますます仕事がしにくくなっているということを、心ある警察官であれば認識したほうが良いでしょう。
受任した事件のほうは、何とか在宅捜査になりそうですが、こういった愚かな警察官が捜査を行っているようでは、先行きが思いやられます。こういう警察官は、弁護人やその他のいろいろな事件関係者と、無用なトラブルを引き起こし、不信感を抱かれ、いずれ大きく失敗する可能性が高いでしょう。

追記:

この警察、他にも常識では考えられないことをやっており、しかるべき筋のご協力も得て、課長代理に対し、電話で思い切り文句を言ってやりました。
たまたま小さな事件についているからといって、しがない弁護士と軽信し、なめた真似はしないほうが身のためですよ。