すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

オリエント工業のラブドール欲しい!(と書くともらえる仕組みは、まだありません)

wHite_caKe : 大人の社会科見学その1, その2, その3

オリエント工業のサイトを初めてみたとき、私はけっこう感動しました。
お人形さんたち美しすぎます。これ、ほんとよく出来てる。特にジュエルシリーズの継ぎ目のないボディといったら……!
私は子ども時代、お人形遊びが好きだったので、人形というもの自体、わりあいと好きです。
予算の都合上、所有できないけれど、市松人形とかビスクドールとか球体関節人形とか、かなり憧れています。
オリエント工業のお人形さんたちの写真をみたとき、私はそこに「人形遊びの究極」みたいなものを見出しそうになりました。
婦人服の七号サイズが彼女たちにぴったりということに、とにかくココロを動かされたのです。
人形用の服よりもはるかに多種多様、さまざまなものが出回っている人間用の服を着せることができるなんて、これは最強の着せ替え人形じゃないか! と思ったわけですね。

というわけで、頭の中がラブドールでいっぱいになってしまった私は、こうなったら実物を見てきてやらあ、と思い切っちゃったのです。


頭の中がラブドールでいっぱいになってしまったふつうの女の人(たぶん。未確認。)であるところのwhite_cakeさんが、高級ダッチワイフで有名なオリエント工業(製品名はラブドール)のショールームに見学に行くの記。ふつうの女の人(たぶん。)の視点から書かれてるところがとても面白く興味深かったです。自分もオリエント工業のページでカタログをいろいろ見たことがあるのですが、この、目をつぶっている「」さんがどうにもヤバいような気がします。


と、エントリの紹介だけで終わってしまってもいいのですが、ちょっと考えてみる。と、その前に。「その2」のアルツハイマー祖父設定のくだりはちょっとひっかかりました。うーん。病気をダシに使うのはどうなんだろう、と少し思った。みちアキの癖に偉そうですいません。では戻ります。


さて、ぼくはなぜラブドールを買わないのだろう。


……と考えると、まぁいくつか理由は思い当たります。まず、少々大げさなんではないか、というのが大きいと思う。white_cakeさんのように「着せ替え人形」として使ってみたい、というのもある(あるのかよ)とは思うんですけど、やはりこう、セクシャルに使用するのが本来の用途じゃないですか。しかしですよ、ラブドールをセクシャルに使用し終えたあとのことを考えると、やはりちょっと相当な空しさにおそわれそうな、気がするのです。なんかこう、洗ったり拭いたりしまったりするのが。でもわからん。もしかして愛があれば平気なのかもしれない。

それと少しお高い。60万円とか。原価とか品質とか関係なく、おいそれと出せる額ではない。つーか北方先生ではないけどそれならソープに行った方がよいのではないだろうかとか考えてしまいます。いや比べるものではないとは思うんですが。つーか行くのか。嫁と別居しててソープとかなんかかなり悲壮感漂ってませんか。まぁそれはいい。

そしてもうひとつ。これ、ラブドール、処分するときどうするんだろう、というのがある。シリコンは燃えないゴミ、金属骨格ももちろん燃えない、従ってバラバラに分解して燃えないゴミの日に出せばよい、というわけにはいかないでしょう。電柱の側にそのまま置いてくるのも見た目まずそうだ。やはりちゃんと役所に電話して粗大ゴミとして回収してもらうしか……というわけには、いかないと思うんですね、たぶん。ヒトのカタチをしているものだから。

あれだけ大きな人形(ヒトガタ)を、かんたんにポンと捨てるわけにはいかないと思うんです。そんなことをしたら、した人間の心に必ずなんらかの傷が残ります。その場でははっきりと気づくことはなくても、絶対そうなる。たとえば、ちょっと想像してみて欲しいんですよ。誰かが、あのラブドールのお腹や、頭を、思いっきり蹴り飛ばしているシーンを。それだけでもう、ズキリ、と来るんじゃないですか?

実は「可愛そう」という気持ちには、それが生きているかどうかなんて関係ないんですよね。生き物のカタチをしているものは、粗末に扱えないように、人間というものはできているだけ。というわけでここでちょっと子猫の話なんかになったりするんですが、おそらくあれは、「殺すのは可愛そうだ」もあるのだろうけど、もっと多くの部分では、単に「子猫」だから残酷な扱いをするのは可愛そう、ということなのです。生きているから、ではないと思う。だって動いてるAIBOを蹴れったらやっぱきっと蹴れないっしょー。ぬいぐるみとかだってなかなか捨てらんないでしょう。逆に言えば子猫を救うのに「可愛そう」以外の理由はぜんぶ嘘だと思う。

話をすこし戻す。そういうわけで、ヒトガタ、それもあれほど大きなものであれば、それは責任を持って取り扱わねばいけないものだと思います。だから60万円とかいう価格も、もしかしたらちょうどよいハードルになっているのかもしれないし、white_cakeさんが感心していたショールームのおにいさんの優しさ誠実さも、扱うものの性質上そうならざるを得ないのでそうなったのではないかなぁ、と思うのです。


というような感じでぼくはラブドールは買えない。のだと思う。しかし実は天野可淡の人形展示会に3回くらい行ったことがあるという過去をここでふと思い出してしまいました(つまり、そうとう昔から駄目な人らしい)。そこの人形たちにもやっぱり同じような値段が付いていた。いやー、なんかキッカケがあったらうっかりラブドール買うんじゃないか、この人は。買わないか。でも思うんですけどウェーブホールを装着する部分が球体関節人形みたいな処理になっているほうがきっとオタク受けはするんじゃないかなぁ(←と、個人的欲望を偽装して訴えてみる)。