ウディ・アレン監督『マッチポイント』で「伊達邦彦なら殺してた」というのを考える(ネタバレあり)

 伊達邦彦って知ってますよね? 大藪春彦の『野獣死すべし』その他の主人公。まあ、はっきり言ってミッキー・スピレーンの作中人物、マイク・ハマーの影響感じますけどね。全然知らない? 検索して!
 で、ウディ・アレンのひょっとしたら一番稼いだ映画(?)『マッチポイント』ってのを見たんですが。
→あらすじ 解説 マッチポイント - goo 映画
 トップページはちょっとネタバレっぽくなってるんで注意。
 話の内容は、テニスコーチの主人公が、資産家の息子と親しくなり、妹と結婚して、兄の昔の恋人と浮気する、という、例によってウディ・アレンっぽい「浮気する話」だと思ったら、最後の30分が全然ウディ・アレンっぽくない! 通常のウディ・アレン監督映画作品より30分長い!
【以下ネタバレのため5行空白置きます】





 主人公、愛人を殺す前に、近隣のただのオバさん殺して、ヤク中強盗を見られたフリして、愛人殺しちゃう。ドストエフスキーというより、グレアム・グリーンとかパトリシア・ハイスミスの小説みたいですね。
 ただ、この主人公、映画の中では親族関係出て来ないし(多分)履歴とか超怪しすぎるんで、伊達邦彦(松田優作とかが演じてる奴ね)だったらどういう話になってたか、適当に話を考える。
テニスコートの支配人「履歴では、前のスポーツクラブをやめたことになってますが…」
主人公「というより、オーナーが代わって経営方針が変わったんですよ。そのオーナーは事故死したんで、今は別の人がオーナーですが」
資産家の息子「今日のコーチはいつもと違うんですね?」
主人公「どういうわけか、あなたのレギュラーのコーチが怪我をして、退院するまで私が担当することになりました」
資産家「あなたの両親や家族は?」
主人公「両親は交通事故で亡くなって、兄は…自殺しました」
テニスプレイヤー時代の前の知り合い「どういうわけか、君って不戦勝多かったよね〜」→死ぬ
主人公「どういうわけか、我々のボスが転落死したので、代わりのボスが決まるまで、この会社の○○部門を代行する」
主人公「(日本の企業代表者に)契約がうまくいきそうで安心しました。正直なところ、前の担当はやりにくい方でしたが…あー、飛行機事故で亡くなった方をそういう風に言ってはよくないですね」
主人公「妻が服毒自殺!?」
主人公「義兄が義姉と一緒にヨットクルーズで行方不明!?」
主人公「義父が猟銃の暴発で亡くなった!?」
主人公「今日から私がこの会社のボスだ」
 …まさに「Anotherだったら死んでた」の代わりに「伊達邦彦だったら殺してた」状態。
 これに近い映画…多分あるんじゃないかな? 自信ないけど…。

2012年9月27日大阪市長会見のフリー(環境ジャーナリスト)・山本節子さんに興味を持ちました

 こんなまとめがあったわけですが。
→橋下市長記者会見  震災瓦礫についてフリー記者「子供が鼻血」「ネットでたくさん話が」 橋下市長「ここは報道の場。都市伝説を語る場でない」 - Togetter
 こちらの動画も見ました。
→橋下市長・がれき鼻血都市伝説記者の粘着質問を再度一蹴 (2012-10-11) - YouTube

 ちなみに、公式サイトには動画はありましたが、まだテキスト化はされていない様子(2012年10月13日現在)。
→大阪市市政 市長会見(次回開催予定:10月18日(木))
 で、何で「再度一蹴」なのか普通に興味持つよね?
 最初はこれだったみたいです。
→橋下市長・闖入フリー女子記者(山本節子)の粘着質問を一蹴 - YouTube

 確認できた限りでは「闖入」でもないし「粘着」でもないんですが…(ひどい煽りです)。
 こちらのほうはテキスト化されてます。
→大阪市市政 平成24年9月27日 大阪市長会見全文

フリージャーナリスト 山本記者
フリーの山本と申します。がれきの問題とそれから府市統合本部の問題にちょっとついてお伺いします。がれきなんですけれども、私は8月30日の大阪市の説明会の様子を動画で見ていまして非常に驚いたんですけども、それで早速資料を調べてみたんですが、ここに平成23年度の主な大気汚染物質測定結果というものがあります。ほとんどが小学校と中学校が測定個所なんですけれど、これを見るとSPMとか浮遊粒子状物質とかオキシダントが、あとPM2.5もそうなんですけど、基準値を達成してるところがないんですよ。で、みんなバツバツなのでこれを見る限りもう大阪…
市長
それはどこのやつですか?
フリージャーナリスト 山本記者
どこのやつってこれは御市で出されている環境データです。
市長
で、それはその被災地でのデータですか。
フリージャーナリスト 山本記者
いえいえ大阪市のデータです。それで私が言いたいのはこの大阪市のただでさえ大気の環境が悪い所において、はたしてがれきを持つことが大阪の市民の公益にとっていいことかどうか。それについてお伺いしたい。
市長
基準値をクリアしてれば問題ないですけどもね。
フリージャーナリスト 山本記者
基準値をクリアしてないっていうんで全部バツなんですよ。で、あとでこれを見ていただければわかるんですがそれが1つとあともう1つはですね。
市長
基準値をクリアしてないっていうことは、今基準値クリアしていない状況になってるってことですか。
フリージャーナリスト 山本記者
そういうことです。で、ずっとそのはずですよ。
市長
その数値が出てるっていうことは、それは数値が出る場合がありますからね。ただそれが環境基準とかそういうものを全部クリアしてないということですか。
フリージャーナリスト 山本記者
環境基準をクリアしていることはずっとないはずです。大都市では大体クリアしてないんです。東京もそうなんですけどね。で、特に大阪の場合は人口密集地だということでそこで新たにそのがれき、放射能の汚染の恐れがあるものを燃したらば、ここに住んでいる特に小さい子どもたちに対する環境影響と健康被害が非常に懸念されるので、その点についてお伺いしたいのが1つと。
市長
まず1つ目からなんですけど、放射線物質に関してはきちんとこれも安全基準をクリアしていますから問題ありません。自然放射線、普通に日常生活、我々営んでいても放射線ていうものは一定量浴びてる訳ですから、その量と比べて絶対に大丈夫だというラインで安全基準を引いてますので、その安全基準を基に大丈夫だというようなそういう判断をしています。
フリージャーナリスト 山本記者
はい、まあそれは環境省の方が言われてることなので、でも私らの市民の立場からすると完全に先ほど仰った暫定的な安全基準値なんですよね。
市長
だからそこはいろんな考え方があるのでこの民主国家ですからあなたのその意見を否定するつもりもありませんし考え方もいろいろありますけどもね、やっぱり民主国家である以上はどの考え方、どれか1つ考え方を選んでいかなきゃいけない。ですからあなたのような考え方を国の方針にするということであればぜひ衆議院総選挙でね、あなた方があなた方の意見を代弁してくれるようなそういう候補者を立てて選挙で国の方針を変えてもらったらいいと思うんです。
フリージャーナリスト 山本記者
まあね今、私は選挙の話をしてるんじゃないんでね。
市長
今個人的な見解をここで述べられてもね、僕は市長という立場ですから個人の意見に対してね、どうだこうだっていってもこれはもう答えようがないんですね。
フリージャーナリスト 山本記者
個人的な意見ではないですよね。
市長
安全基準はだから満たしてます。
フリージャーナリスト 山本記者
大気汚染の物質のこの大阪市が出している環境測定図でおいてSPMとオキシダントとPM2.5が全部達成、基準を達成していないというのが事実です。
市長
ちょっと待ってください。まず問題点整理してください。大気汚染の問題と放射線物質の方をわけてください。
フリージャーナリスト 山本記者
今言ってるのは、さっき言ったのは大気汚染物質の話です。
市長
大気汚染の物質はまた環境局でじゃあ調べて。
フリージャーナリスト 山本記者
そうですね、調べてください。
市長
で、放射線物質は全く安全だから大丈夫です。
フリージャーナリスト 山本記者
で、次なんですけど、同じがれきの問題なんですけど、北九州市の方で9月17日からがれきの本焼却が始まっていますが、試験焼却の時もその報告があったんですけど、今回も近隣の小学生の間にかなり鼻血を出しているお子さんが増えている、こういう報告が私の所に来るんですね。
市長
僕の所には来てません。
フリージャーナリスト 山本記者
それはこちらどういうルートで…
市長
国にも来てません。
フリージャーナリスト 山本記者
私の所には来るんです。
市長
ですからそれはもう個人の…
フリージャーナリスト 山本記者
それでですね私が聞き及ぶところをその大阪市の市議会でじゃあ試験焼却を行う時は小学生を全部休みにさせた方がいいような話が出ているように聞きましたが。
市長
誰からそういう話が出てるんですか。
フリージャーナリスト 山本記者
皆の噂です。議会でそういうこと言ってる人がいるっていうことで。
市長
噂とか都市伝説をこの場でやる訳じゃないのでまた別のところでやってください。
フリージャーナリスト 山本記者
そりゃそうです。じゃあ私の意見として聞きますが、そういうおつもりありませんか、試験焼却について、危険性があるので。
市長
ありません。専門家から意見が挙がってくればきちんと対応します。
フリージャーナリスト 山本記者
専門家っていうのはさっき仰ったようなとこですね。相当のあれがあって、科学的な…
市長
国にも大阪府にも専門家会議がありますのでね。

「放射線物質」じゃ多分ないと思うけど、まあいいや。
 当人(山本節子さん)のブログ。
→WONDERFUL WORLD
 この件に関する当人の要約。
→橋下記者会見でがれき質問 | WONDERFUL WORLD

?大阪市の大気汚染物質測定結果によると、SPM,PM,OXが環境基準値を達成していない、この上さらにがれきを燃やして市民を健康被害にさらすのか?
 →→汚染物質については調べます。放射能は安全だ。あなたのような意見があるのは否定しないが、私のやり方がいやなら、それなりの政治家を選挙で選べばいいじゃないですか。
?北九州市では試験焼却後も、本焼却後も健康被害を訴える市民が出ている。大阪では試験焼却当日に学校を休校にしろという話も出ていると聞くが、そのつもりは?
 →→そういうウワサをもとに発言しないで下さい。休校にはしません!

×健康被害を訴える
○鼻血を出しているお子さんが増えている
×ウワサ
○噂とか都市伝説
 で、山本節子さんの話。
→がれき焼却による症状…北九州市 | WONDERFUL WORLD

 遂に今日から北九州でがれきの本格焼却が始まります。今年5月23日の試験焼却でも、同市では、がれき焼却その影響と見られる数多くの症状が出ていたのに、それを完全に無視した暴挙です。その健康調査を行なった「北九の子どもを守るネットワーク」http://ameblo.jp/kitakyu-mamoru/entry-11349256636.html のサイトには、「震災がれき焼却後の健康調査レポート」(作成;避難者お話しの会)という文書がアップされていますhttp://goo.gl/VasOS。
 それによると症状はほんとにさまざま。多いのが喉の痛み、頭痛、目の痛み、腹痛、腰痛、関節痛のような「痛み」、そして、咳、アトピー、風邪、というような日常的な病状です。でも、だるい・鼻血・吐き気・下痢、皮膚の紫斑など、放射能汚染症候群というべき症状を訴える人も多く、鼻血は大人にも子どもにもおきています。これだけでも、ただごとではないという印象がありますが、北九州市の担当者は、こともなげに、「そういう話は聞いてはいるが、何の裏付けもない」と一言。被害を認めていないから、追跡調査もしていない。今後、漁業被害がおきても原因は別だ、と言い張るでしょう。これは行政機関による市民への暴行、傷害です。
 以下、八幡西区に住む40代男性のリポートです。意味を変えずに多少編集してあります。

 以下略。
 …それは多分「放射能汚染症候群」じゃなくて「木下病(木下黄太病)」のような気がする。
 リンク先。
→試験焼却の後に起きたこと その2 : チイサキモノタチノコエ

公開用  震災ガレキ焼却試験後の健康調査レポート 1

1.地域(●●市●●区、町●●丁目まで、可能な限り)
2.症状
3.体の不調の時期4.年齢、性別
5.実名(可能な限り) №000

1.小倉北区
2.24日に咳が出始める 熱38度7分出て、その後も微熱状態が続いた。喉の痛みと咳は止まらず、今も続いている。(6月11日)肺が痛い。今までこんなに長引くことはなかった。
3.5月24日〜6月11日(電話取材日)
4.46歳 女性(母)
5.匿名 №001

 その他いろいろなことが書いてあります。
 右下のリンク、トップが「院長の独り言」(オノデキタさんのブログ)って…。
 
 別件。
→ニコ動の画面削除 | WONDERFUL WORLD

 言いたかったのは、大阪の空気は特別悪い、この上がれき焼却で汚すな、ってこと。
 それから、大阪市の有害物質汚染測定値のことは議会で質疑されたことがあり、市長が知らないはずはない、と市民からお知らせいただきました。その時、市は「黄砂」が原因と逃げたらしいけれど、大阪だけ一年中黄砂が降ってるっていうの?
 それから「試験焼却デーは休校に」ってのも議会で発言があったそうですよ。

 この「試験焼却デーは休校に」っての、大阪市議会の議事録検索しても出てこない(「試験焼却」で検索しました)、ネットで検索しても「噂」しか出てこないんで、猛烈にソース希望です。ご存知のかたはコメントで教えてください。
 
(2012年10月14日追記)
 山本節子さんのコメント欄で直接聞いてみました。
→ニコ動の画面削除 | WONDERFUL WORLD

はじめまして、素人の愛・蔵太と申します。記事中にある「「試験焼却デーは休校に」ってのも議会で発言があったそうです」という件なのですが、大阪市議会の議事録を検索してもうまく見つかりませんでした。何年何月何日の、何という議会の誰の発言なのか、くわしい情報をいただけましたら有難く存じます。もし「噂」のようでしたら、どこの誰が流している噂なのかご教示ください。

 まだコメント承認はされていない。

上杉隆さんの記事盗用疑惑について(見出し変えるかもしれない)

 こんなのがあったわけですが。くわしいことはリンク先をご覧ください。
→上杉隆氏についての検証 - 記事盗用疑惑

検証結果:上杉氏の記事・著作は読売新聞記事からの 盗用 である疑いが強い
 
・上杉氏は、2011年9月22日のダイヤモンド・オンラインの記事およびそれを収めた著作において、昨年3月の原発事故後の各国による退避措置のリストを掲載している。これは 3月23日配信 のメルマガからの転載としているが、 内容は並び順から言葉遣いに至るまで3月19日付の読売新聞に掲載されたリストと同一 である。
・上杉氏はこのリストについて著作で 「 著者調べ 」 としている。
・上杉氏は上記引用の前文で、 読売を名指しにしつつ、大手メディアは海外政府の退避状況を殆ど報じてこなかった と非難 している。そのうえで、それら大手メディアが意図して報道せずにいた情報を暴露するという形で、 当の読売が報じた記事と同一のものを、自前の情報として披露 している訳である。
・すでに新聞で広く報じられたのと同一のものを、上杉氏がそのままメルマガで流して「 「デマ扱い」され、非難の集中砲火を浴びた 」というのもナンセンスであり、 したがってこれも上杉氏の嘘である疑いが強い 。

 要するに、上杉隆『国家の恥』p188に載っている「(2011年)3月23日現在、原発事故への各国への対応」の表が「(著者調べ)」になっているけれども、読売新聞2011年3月19日掲載「自国民に退避を求めている主な国・地域」の表とテキスト・国の並びがまったく同じなんじゃないの? という話。
 ぼくは『国家の恥』を確認していないのでよく分かりません。
 
 みなさんにお願いしてみたいこと。
1・『国家の恥』を確認する(ここ大事)
2・読売新聞に問い合わせをする(同一ソースを元に作られた表の可能性もあるし、読売新聞の記事の表を上杉隆さんが作ったかもしれない)。メールのほうがいいかもしれない。
3・上杉隆さんがネットや公の場で言ったことを(もう30回くらい聞いたことでも)よく聞いて保存する。有料の資料は買わなくてもいい。
4・上杉隆氏についての検証 - 記事盗用疑惑に言及リンク・ツイートする。そうするといろんな意見が見られて参考になる。
 
 しないようにして欲しいこと。
1・『国家の恥』を確認しない(「こういう噂があるんだけど」という情報を流しては駄目)
2・出版社・著者に抗議をする(著作権侵害の抗議をしていいのは、この場合読売新聞だけだと思う)
 
 ただ、この表が「著者調べ」じゃないとしたら、『国家の恥』p189の、

 筆者のメルマガ「東京脱力メールマガジン」(まぐまぐ)の日付は3月23日現在とあるが、実際には3月15日にはほとんどの国がこうした勧告を出していたのである。
 ところが、当時の日本では、世界のこうした動きを報じるだけで「デマ扱い」され、非難の集中砲火を浴びたものだ。

 と書いてあるにもかかわらず、読売新聞は2011年3月19日、上杉隆さんより先に「世界のこうした動きを報」じているわけで(たとえ元原稿が上杉隆さんのものであっても)、ちょっとこの件に関しては大手マスメディア批判は難しいかな、と思いました。

復活しました→アマゾンから消えた上杉隆『メディアと原発の不都合な真実』の書評

(2012年10月10日追記)
 アマゾンのコメント、一部修正して復活してました。でもリンクはしない。
 この記事の末尾に比較テキスト掲載しておきます。(以上)
 
 ○○の陰謀とか弾圧かもしれないので、コピペしてみました。
 このエントリーの使い方
・ブログ持ちの人はコピペして、さらにトラックバックとかする
・Twitter使ってる人はこのメモに言及ツイートする(短縮urlは http://bit.ly/RamA5I )
・そうすると、googleで『メディアと原発の不都合な真実』を検索すると、俺のメモが上位に来て、圧力に屈しないものが喜ぶ。
 
 なお、おいらは非常に圧力に屈しやすいタイプなので、そこのところよろしく。元テキストのproustienneさんが何か言って来たら消します。
 アマゾンにはリンクしません。読む方法はいろいろあると思う。

ジャーナリストが人を騙し続けるということ, 2012/10/7
 
レビュー対象商品: メディアと原発の不都合な真実 (単行本(ソフトカバー))
 
原発事故後のメディアの問題を扱ったもの。単行本で159頁とやや薄く、講演の文字起こしの他は書き下ろしのようだが、内容はここ一年あまりの間に出た著者の他の本と同じである。以前の著書によく見られた間違いのうち無くなっているものもあるが、とくに訂正されている訳でもなく、記述自体が消えているだけである。それでもまだ、嘘だとわかる文章が幾つもある。
たとえば著者は、メルトダウンの可能性や放射能漏れについて、国内メディアは事故から3ヶ月経つまでさっぱり報じなかったと述べている(p.62)。これは実際には、
 
・読売:3月12日『原発 強い放射能漏れ』『福島第一 炉心溶融か 爆発』(号外)、13日『第一・1号機 炉心溶融の恐れ』『放射能漏れ 90人以上被曝か』(1面)
・朝日:3月12日『放射能放出 5万人避難』(夕刊12面)、13日「炉内の温度が過度に上がって核燃料が溶け出す「炉心溶融(メルトダウン)」が起きたおそれが出た。」(号外)
・毎日:3月13日『国内初の炉心溶融』(1面)、「同日〔12日〕午前には1号機から放射性物質の漏えいが確認され、さらに国内初の炉心溶融も発覚した。」(同)
・日経:3月13日『原発の炉心溶融』(1面)、「核分裂に伴うセシウムやヨウ素を周辺から検出」(同)、『福島第一で炉心溶融』(3面)
 
というように事故当初に報じられており、著者の言う「事故が起こってから3カ月ほどしてマスメディアも少しずつ」(p.62)、「それまではさっぱりでした」(同)というのは事実ではない。
また著者は、「最初はみんな書かないで横を見ながら様子見していて、どこかが書いたらある日一斉に、放射能が出ていました」と書いた(p.12)、メディアは「放射能は飛んでいません」と報じた(p.137)、「3月21、22日の大量の放射性物質の放出によって、東京都民の方を含めて多くの方が被曝したということがあります。・・・このような事実も隠された。」(p.28)と述べている。しかしこれも実際は、
 
・読売:3月14日『放射性物質拡散の恐れ』(夕刊2面)、15日『放射性物質 風下に流れ拡散』(2面)
・朝日:3月15日『高濃度放射能放出』(1面)、『放射能大量拡散の恐れ』(夕刊1面)、『各地で異常値観測』(同)
・毎日:3月14日『放射性物質県外に』(1面)、『他県にも放射性物質』(2面)
・日経:3月13日『放射性物質拡散の恐れ』(夕刊3面)、15日『放射線量が異常値』(夕刊1面)、16日『放射線 飛散どこまで』『風に乗り首都圏も』(2面)
 
といったように報じられており、3月22日以後に都内で放射性物質が検出された件も、それぞれ22日から24日のあいだに報じられている。原発事故をめぐる報道の問題を論じるにあたって、著者はこうした事実すら確認せずに書くことをくりかえしている。
このことを著者はすでに、『Journalism』誌で奥山氏から取材をうけたさいに指摘されている。これに対して著者は、「3月下旬以降、放射能が出ているのにそれが止まったかのように後退して報じたじゃないかということを指摘した。報道にそういう傾向があったことは事実」(『Journalism』2012年7月号p.88)と答えているが、上記のように事故当初から3月下旬もふくめ放射性物質の拡散は報じられており、奥山氏もそのことを指摘している。しかし本書では、まるで『Journalism』誌の取材自体がなかったかのように、反論も訂正もなくこれまでと同じ話がくりかえされている。著者はすでに記事の存在を示されて知っているので、本書ではあきらかに意図して嘘を書いていることになる。
 
本書は、東京電力会見でのプルトニウムをめぐる質問についても再び取りあげている(p.63-4)。著者はこれまで、3月26日に自分が質問するまで誰一人としてプルトニウムのことを質問しなかった、とくりかえし述べてきた(『この国の「問題点」』p.25、『報道災害【原発編】』p.68、『大手メディアが隠す』p.74-5)。しかし、それより前の3月22日の東京電力会見(23時16分開始の回)を観ると、プルトニウムについて執拗に質問している記者がおり、著者が随所で喧伝してきたことが嘘だとわかる。この点も奥山氏から指摘されていた(『Journalism』同上)が、本書では、「不思議なのはプルトニウムについてフリーランスや海外メディア以外から、ほとんど質問が出なかったことです。」(p.63-4)という書き方をしている。著者は、指摘されたことを認めるでも反論するでもなく、それとなく言い回しをぼかして済ませることにした訳である。
 
著者はまた、枝野長官が3号機について「ポンという爆発的事象がありました。」(p.29)という表現で事故を矮小化しようとしたとし、本書以外でも度々この発言を問題として取りあげている(5月25日のツイート等)。しかし、枝野氏のこの発言は3号機ではなく2号機について述べたものである(※3月15日午前 官房長官記者会見)。取材をしたというわりに、著者にはこうした基本的な経緯についての間違いが多く、いっこうに訂正する様子もない。
 
3号機の事故について本書は、「アーニー・ガンダーセン博士(・・・)などは・・・3号機は核爆発の可能性が高いというふうにも言ったんですね。核爆発の可能性があるんだったら逃げなきゃいけないということで、海外各国の対応としては、日本にある大使館を関西の方に移す、もしくは大使館員の国外退避。・・・アメリカは、軍人が80キロ圏外に退避、軍人がですよ。」(p.27-28)と述べ、アメリカはじめ各国が「3号機の核爆発の可能性」を考慮して国外退避を決めたと述べている。しかし実際は、アメリカ(NRC)は4号機の核燃料プールが干上がっているという誤情報をもとに退避を勧告したのであり、NRCや米大使館による退避勧告およびそれらについての海外報道でも、むろん著者が言っているようなことは書かれていない(Records Show Confusion in U.S. at Start of Japan’s Atomic Crisis. By Matthew L. Wald, 2012/02/21)。
 
各国による退避勧告について著者はまた、屋内退避が「世界では当初から80キロ圏内、50マイル圏内が原則でした。」(p.80)と書いている。著者はこれまでも、80キロ圏外退避が、「世界中の政府が最低限の基準としているもの」(『国家の恥 一億総洗脳化の真実』p.20、『大手メディアが隠す』p.46)と述べ、日本政府の対応はこれを無視した「世界でも珍しい避難範囲」(『大手メディアが隠す』p.58)だとして非難してきた。しかしこれも実際には、アメリカ原子力規制委員会(NRC)や環境保護庁(EPA)のマニュアルでは10マイル(16キロ)が標準であり、IAEAでは施設に応じて0.5から30キロまでが推奨避難範囲とされている。これらもNRCやIAEAのサイトで確認できるが、著者は1年半にわたり事実と異なることを言い続けている。
 
また著者はSPEEDIについて、「ところが驚いたことに、海外の人はこうした放射能の飛散状況を知っていたんですね。なぜかというと、3月15日に日本がアメリカ軍にSPEEDIの情報を提供しているからです。つまり、国民の税金を何百億円も使って作ったものを、残念ながら日本の国民でなくてアメリカ軍に渡したわけです。その時、3月15日前後のことですが、私もアメリカ軍の情報を色々と得ていたので、米軍情報というツイートをひとつだけある人のツイートに対して返したら、それ以来「米軍情報はデマ」というのを1年ぐらい言われています。」(p.33)というように、「米軍情報」というツイートで自分がSPEEDIについて事故当初から指摘していたかのように書いている。
 
著者のこのツイッターでの発言は昨年3月18日のものである。これは、「米軍が硼酸水投入を進言したのですが東電は硼酸が原子炉の廃棄を意味するため拒否しました」という他人のツイートに対して、「ほぼ本当です。米軍情報」とコメントしたものであり、SPEEDIとはなんら関係ない。著者がSPEEDIに言及したツイートは、6月4日に、「辛坊治郎 『この政権の痛恨のミスは、SPEEDIの結果を即座に活かせなかった」というやはり他人のツイートにコメントしたものが初めてであり、それより前にはない。本当にSPEEDIのことを早くから指摘していたのなら、なぜわざわざ無関係な発言をもってきて証拠のように思わせようとするのだろうか。
 
「暫定基準値のからくり」(p.109-115)という文章も変である。著者は、水と野菜の暫定基準値がWHOなどの基準値と比べ異常に高いとし、「いまはメディアや政府は、・・・「暫定基準値」を勝手に上げています。」(p.112)と述べている。しかし実際には半年前(2012年4月1日)から新基準値が施行されており、飲料水・一般食品の基準値とも(飲料水は10、一般食品は100へと)引き下げられている(※厚生労働省『食品中の放射性物質の新たな基準値について』)。そして、この新基準値については本書でもp.67とp.113にある(枠で囲った)解説で言及しているのである。まるで本文と解説を別人が書いたようにちぐはぐな記述になっている。ちなみに著者によるWHO基準値の引用も間違っている(Codex General Standard for Contaminants and Toxins in Food and Feed (CODEX STAN 193-1995))。
 
昨年4月4日に原発から放出された汚染水について、著者は本書で、国内では低濃度と報じられたが海外では高濃度となっている、と述べている(p.126)。これも著者は何度も問題として取りあげてきたが、実際にはニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ABCテレビはじめ海外メディアは、低濃度(low-level, less radioactive)の汚染水が放出されたと報じている(NYT: Japan Releases Low-Level Radioactive Water Into Ocean. By Hiroko Tabuchi and Ken Belson, 2011/04/04.,WP: Japan dumps radioactive water into ocean. By David Nakamura, 2011/04/05., ABCNews: Tokyo Electric Dumps Radioactive Water into Ocean. By Wendy Brundige and Neal Karinsky, 2011/04/04.,etc.)。
 
著者の本の特徴は、このようにちょっと調べただけでも嘘だとわかる記述が非常に多いことである。いずれも取材をしていれば必ず、それも先ず初めに得るだろう類の情報である。にもかかわらず、震災・原発事故から一年半経っても、著者の本にはそれらをまともに参照した形跡がない。そして、事実確認のお粗末さと比例するように、バレた時のための予防線を張るような文言が多い。「私はデマだと言われている」とつねに自ら大っぴらに喧伝するのも、評判が読者に及ぼす影響を減殺し、まさか本当にデマだと疑わないようになることを当てにしている訳である。また、著者はたびたび「多様性」をもちだして自己弁護しているが、確認すべきことをせずに虚偽の記述をくりかえす事と、価値観の多様性とは何の関係もない話である。
 
日本のマスメディアについては均一的で議題設定機能に乏しいという問題がよく指摘される(フリーマン『記者クラブ』、前嶋『アメリカ政治とメディア』)が、他方の一端では、著者のようにセンセーショナルに書き散らして後から嘘が発覚した者が、いいかげんで無責任なメディア事業者や、黙認する同業者・業界人がいるために、業界から追放されずに同じことをくりかえすという問題があるようにみえる。こうしたことは例えば、著者が好んで引きあいに出すアメリカのメディアでは通用せず、実態を知りながら著者を起用している事業者も非難を免れない筈である。
 
国内メディアへの攻撃とは裏腹に、著者の一連の振る舞いから窺われるのは、むしろ日本の報道文化ないし出版・放送文化にたいする、屈折した信頼感と執着である。それら業界を相手にやっているかぎり、どんな嘘もしらばっくれていれば何とでもなると踏んでいるのである。それが著者がジャーナリストとして培ってきた価値観なのだろう。

 …上杉さんその話、おれもう30回ぐらい聞いたよ。
 
(2012年10月10日追記)
アマゾンのコメント復活してました。

※10月9日追記:アマゾン・カスタマーサービスより、引用にかんするレビューガイドラインに抵触している旨通知があったため修正をしました。

だそうです。
→Amazon.co.jp ヘルプ: カスタマーレビュー

他者が書いたテキストまたは記事から許可なく転用したコメント

これですかね。「引用にかんするレビューガイドライン」は、具体的には不明でした。
修正部分。

(前)
このことを著者はすでに、『Journalism』誌で奥山氏から取材をうけたさいに指摘されている。これに対して著者は、「3月下旬以降、放射能が出ているのにそれが止まったかのように後退して報じたじゃないかということを指摘した。報道にそういう傾向があったことは事実」(『Journalism』2012年7月号p.88)と答えているが
(今)
このことを著者はすでに、『Journalism』誌で奥山氏から取材をうけたさいに指摘されている。これに対して著者は、3月下旬以降に放射能が止まったかのように後退して報じたことを指摘した(『Journalism』2012年7月号p.88)、と答えているが

(前)
3号機の事故について本書は、「アーニー・ガンダーセン博士(・・・)などは・・・3号機は核爆発の可能性が高いというふうにも言ったんですね。核爆発の可能性があるんだったら逃げなきゃいけないということで、海外各国の対応としては、日本にある大使館を関西の方に移す、もしくは大使館員の国外退避。・・・アメリカは、軍人が80キロ圏外に退避、軍人がですよ。」(p.27-28)と述べ、アメリカはじめ各国が「3号機の核爆発の可能性」を考慮して国外退避を決めたと述べている。
(今)
3号機の事故について本書は、アメリカはじめ各国が「3号機の核爆発の可能性」を考慮して国外退避を決めたと述べている(p.27-28)。

(前)
各国による退避勧告について著者はまた、屋内退避が「世界では当初から80キロ圏内、50マイル圏内が原則でした。」(p.80)と書いている。
(今)
各国による退避勧告について著者はまた、世界では当初から当初から80キロ圏内の屋内退避が原則だったと述べている(p.80)。

(前)
また著者はSPEEDIについて、「ところが驚いたことに、海外の人はこうした放射能の飛散状況を知っていたんですね。なぜかというと、3月15日に日本がアメリカ軍にSPEEDIの情報を提供しているからです。つまり、国民の税金を何百億円も使って作ったものを、残念ながら日本の国民でなくてアメリカ軍に渡したわけです。その時、3月15日前後のことですが、私もアメリカ軍の情報を色々と得ていたので、米軍情報というツイートをひとつだけある人のツイートに対して返したら、それ以来「米軍情報はデマ」というのを1年ぐらい言われています。」(p.33)というように、「米軍情報」というツイートで自分がSPEEDIについて事故当初から指摘していたかのように書いている。
(今)
また著者は、3月15日前後に「米軍情報」というツイート、で自分がSPEEDIについて事故当初から指摘していたかのように書いている(p.33)。

トキワ荘年表(『まんがトキワ荘物語』その他を資料にして)

 以下のものがすでにありましたが、
→「トキワ荘 入居年表」 - トキワ荘通り
 だいたい漫画家に利用されたのは1953年〜1961年のようです。
 リンク先のテキストと、以下の本を資料にざっくり年表を作ります。

 トキワ荘って何? という人もいるかもしれませんが、
→トキワ荘 - Wikipedia
 まあざっくり、有名だった漫画家が若いときに利用したアパート、ということで。
 
昭和27年(1954) トキワ荘棟上げ
昭和28年(1953)
(年初) 手塚治虫が入居
12月31日 寺田ヒロオが入居
昭和29年(1954)
(夏ごろ) 新漫画党結成
(秋ごろ) 手塚治虫、雑司ヶ谷の並本ハウスに転居(10月という説あり)
10月30日 手塚治虫の転居で空いた部屋に、藤子不二雄の二人が入居
昭和30年(1955)
1月 安孫子・藤本(藤子不二雄)が高岡に帰省、連載ほとんど落とし、その後しばらく雑誌からの依頼が途絶える
9月2日 鈴木伸一が入居(8月という説あり)
9月中ごろ 雑誌「漫画少年」発行元の学童社が倒産。雑誌も休刊
昭和31年(1956)
2月 森安なおやが鈴木伸一の部屋に同居      
5月4日(?) 石ノ森章太郎・赤塚不二夫が入居(赤塚は8月・11月という説あり)
5月15日 石ノ森章太郎の姉が入居
7月15日 新漫画党結成2周年記念会
6月 鈴木伸一、転居
    このころ、つのだじろうスクーターで出入りを始める。
12月(?) 森安なおや、一度も家賃を払わず、新漫画党も除名されて転居(翌1月という説あり)
12月31日 赤塚不二夫、横山孝雄と映画に行き、翌1月7日まで餅だけで過ごす
昭和32年(1957)
6月20日 寺田ヒロオ、転居
昭和33年(1958)
3月 水野英子入居(7か月で転居)
4月 石ノ森章太郎の姉が急死(3月という説もあり)
10月 水野英子が転居
(秋ごろ) 赤塚不二夫、まんが王で連載をはじめ、貧乏生活から脱出する
(日付不明) よこたとくおが入居
昭和36年(1961)
8月 石ノ森章太郎、シアトルの世界SF大会に出席する
10月 赤塚不二夫、転居
   よこたとくお、転居
   藤子不二雄の二人、転居
年末 最後までいた石ノ森章太郎も転居
昭和57年(1982)
11月 老朽化のため解体
 
 こうしてみると、トキワ荘の黄金期は1956年かな? といってもみんな貧乏ですが…。
 しかしそれから数年後で、「家買うか世界旅行するか」という身分になれるって、昔の漫画って(儲かる人には)儲かってたんですね。今も貧富の差はありすぎですが。
 1959-60年は何もなかったのか気になるのと、よこたとくお氏の入居・転居月日が知りたい。
 資料多方面から出てるんで、もう少し探して、見つかったら追記・変更します。
 しかしこの本、 みなさんの描いている「入居者の顔」が、各人の私観的なものになっていて面白いです。基本各人の自画像準拠なんだろうけど。
 あと、手塚治虫って、トキワ荘が一番賑やかだったころ多分知らない。何度か行ってるのかなぁ。

竹野内真理さんが吹いたデマ(というより、何言ってるかよくわからない放射脳情報)リスト

 そろそろまとめ(リスト)あったほうがいいような気がしたので作りました。
 竹野内真理さんって誰? という人は、「竹野内真理 放射脳」で検索してみてください。
→竹野内真理 放射脳 - Google 検索
 まあそんな人です。
 
 原則として上のほうが新しいものです。(追加します)
 
【暇な人(上級者向け)】
 忙しい人は避けたほうが無難。これは上→下で読んでください。
・自称翻訳家・ジャーナリストの竹野内真理さんは竹野内嘘って名前にしたほうがみんなが幸せになれると思う
 少なくとも、竹野内真理さんを信じても不幸の予感しかしない。
・自称翻訳家・ジャーナリストの竹野内真理さんの中川恵一さんへの質問に、素人のおいらとみんなが答えてみる(1)
 がんばってみた。
・自称翻訳家・ジャーナリストの竹野内真理さんの中川恵一さんへの質問に、素人のおいらとみんなが答えてみる(2)
 がんばってみた。
・レベルの高い自称翻訳家・ジャーナリストの竹野内真理さんに質問します
 がんばってみたけど、よくわからないことがあった。
 
【分かりやすいもの】
・竹野内真理さん、今の日本で食品・呼吸による内部被曝はあなたの期待(願望)しているレベルには到底無理です
 別に今の空間放射線量って、空気の中に放射性物質の微粒子が飛んでるわけじゃないんだよ?
・バンダジェフスキー氏の論文要約テキストで「カリエイ土」なんて謎テキストをそのままコピペしている人はTwitterならブロック対象銘柄(レッツ・ビタペクト&ペクチン)
 我々にはほぼ謎は解けたが、竹野内真理さんから正式な回答はもらってない。「枝葉末節」だそうです。
 
【竹野内真理さん応援リンク】
・ポストさんてんいちいち日記 竹野内真理ツイートの真面目な分析(2012年8月16日)
 真面目です。
・この夏 竹野内真理氏の「エートス攻撃」祭りが暑苦しいにゃ - 福島 信夫山ネコの憂うつ(2012年8月15日)
 2012年8月中ごろまでに竹野内真理さんがしでかしたことはだいたいここを見ればわかる。
・放射脳に走る理由とは? | masayangの日記 on Amazon S3(2012年8月4日)
 電波ウォッチはおいらも好きです。
 
【Togetterから拾ったもの】
・工作員マリリン 通販生活の特集に荒ぶる - Togetter
「チェルノブイリでは半年ごとに血液検査含む検査をしている」のソースください。
・「桜島火山の爆発があった時は、子供たちは有無を言わさず逃がしたのに、原発事故だと逃がさない」と叫ぶ、竹野内真理氏(@ mariscontact) - Togetter
 今のところ、竹野内真理さんに出来ないものは、英語(カリエイ土)、国語(自分に「さん」)、算数(1テラベクレルが分からない)、地理(イラクとシリア、仙台の位置、桜島の噴火)などが確認されています。あと歴史とか普通にありそうだよね。
・【ツイって4秒で瓦解】マリリン(竹野内真理氏)のワンダーランド・香ばしき日本語の世界(9月のツイートより) - Togetter
 国語・算数・理科・社会すべてダメ。英語もダメだったっけ。
・工作員マリリン 「子供は整数のベクレル数が出るものは禁物です!」 「整数って?」 - Togetter
 府中市の給食の牛乳について。多分出ても10Bq/kgもいきそうにないんだけど。
・【全ては武器が悪い!私は悪くない!】もはや支離滅裂なマリリン(竹野内真理氏)の主張(ぷちまとめ) - Togetter
 だからとっとと軍事基地・軍需産業は違法にしといたほうがいいよなー、って思えるような画像ください。
・工作員マリリン大いに荒ぶる 「誤情報TWの削除は?」→「馬鹿もの!」 - Togetter
 竹野内真理さん、画像がイラクのテロリストの犠牲者ってバレてからさりげなく主張変えてるね。「武器も軍事基地も軍需産業も、すべて世界共通に違法とすべき」→「武器を違法にすべき」
・竹野内真理(@mariscontact)さんまた子供を使った嘘プロパガンダをする→「シリアで殺された息子に最後のキスをする父の姿」 - Togetter
 イラクのテロリストに殺された子供の写真をシリアのものとデマこく。
・工作員マリリン 「(それは)今年の2月頃流れたデマ情報」という指摘に荒ぶる 「権力側の人と思われますよ」 - Togetter
 東京湾のアナゴから7万Bq/kgが出たという伝聞情報を「デマ情報だとわからないはずなのに、デマだ流布するのは非常におかしくないですか!? 」いやまず正しいと確認されている情報を流そうよ竹野内真理さん…。
・竹野内真理(@mariscontact)さんに積算線量計とはどういうものか教えてみるためのまとめ - Togetter
 本当に知らないなら、何も勉強していなかったということだけど、知らないはずはないんで、デマ飛ばしてると思う。
・竹野内真理、デマ飛ばしたあげく福島在住の竹内容堂氏の公開討論から逃げる - Togetter
 御用w市民活動家www
・竹野内真理氏(@ mariscontact) 「仙台には週末になると福島ナンバーの車がたくさん来るという。線量が低いため、週末だけでも仙台に家族で来るのだという」 - Togetter
 馬鹿じゃないのかこいつ(個人の感想です)。
・竹野内真理(@mariscontact)さんのレベルの高さが分かるQ&Q - Togetter
 レベル高いです。
・竹野内真理(@ mariscontact)さんに対して質問58個ほど考えてみた(レベルの高い自称翻訳家・ジャーナリスト) - Togetter
 これは「レベルの高い自称翻訳家・ジャーナリストの竹野内真理さんに質問します」と同じ。
・竹野内真理(@ mariscontact)さんのデマです→「ICRPの予測でも、今後50年間で、200km圏内のガンの過剰発生数は6000人と見積もり」 - Togetter
 ICRPはそんな予測しません。
・被曝思想家(爆) - Togetter
 いろいろな人が応援してます。
・工作員マリリンの世界署名!! - Togetter
 目標は7億だそうです。
・工作員マリリンの事件簿 - Togetter
 だいたいこのあたりでみんな注目しはじめた。
・工作員マリリンと愉快な仲間たち - Togetter
 デマリンという愛称も生まれました。
・沖縄おばさん(mariscontact) vs kikumaco先生 - Togetter
「くだらない陰謀論で最低ですね」(byキクマコ先生)
・沖縄在住の翻訳家があくまのいんぼうを全世界に発信 - Togetter
 英語でデマ吹いてます。
・工作員マリリン vs. 「権力側(笑)工作員」 - Togetter
 更新続いてます。
・竹野内真理氏(@ mariscontact) 「工作員らしき人々と闘っていたら、フォロワーが増えた」 - Togetter
 そりゃ増えるよ。
・恐怖!エートス・プロジェクトは731部隊の再来だ!! - Togetter
 要約すると「俺たちの商売の邪魔をするな」(by竹野内真理さん)。ずっと言ってます。

図書新聞1954年8月14日『子どもの講談 少年ケニヤを語る』(山川惣治)

 今回は漫画ではなく絵物語の作者・山川惣治の話をします。
 どういう作家なのか、今はあまり語られることはない人になってしまいましたが、戦後の児童文化、だけじゃなくて娯楽文化を語る際には欠かせない人であります。まあ俺も実物、あまり読んだことないんですけど。
 図書新聞という、日本読書新聞と同じ系統の、本の紹介をする新聞形式の書評紙に掲載されたものです。対談です。

子どもの講談 少年ケニヤを語る
 
 産業経済新聞に連載中の山川惣治作・画の『少年ケニヤ』は、単行本としても、すでに七巻を重ね、子どもの間に異常な反響をよんでいるが、本紙では、今回、この作品が、どうしてこういう評判を得ているのか、また、一口に子どもの講談といわれるこの種の冒険活劇ものは、どういう点で批判されねばならないかを、児童文学研究者の滑川道夫氏と同書の作者山川惣治氏の対談という形で提供することにした。
 
出席者
成蹊学園小学部理事 滑川道夫氏
絵物語作家 山川惣治氏
 
巻を追って発展
模倣者ますます刺激的
 
滑川 山川さんの『少年ケニヤ』を読んで感心したのはね、いわゆる黒人というものの人間性を非常に尊重していらっしゃる。つまり今まで多く行われ、又現に行われている、活劇や冒険・探偵ものでは大抵黒人の犠牲において白人が勝利を得る----そういうものが多いんだけれども、あなたの本は土人を無暗に殺していないし、人間性尊重というようなものが感じられます。
山川 わたくしなりに、これはいいとか、いかんとかいう定義を自分で持っていますし、それに向かって一生懸命精進するわけです。しかし、一つの例として、ぼくの絵話が一番本当に受けたのは、例の『少年王者』ですが、あれが受けたとなると、たちまちに新聞雑誌にみな絵話が登場する。わたくし自身がそう沢山書けないので、じゃあというので、いきなり新人を引張って来るんですね。そうするといきおい競争になって、ものがいいとか悪いとかいうのではなく受けさせるためにはもっと凄くしたらいいんじゃないかということで、そのために無理ができる。そしてそれは決していい方向に向かない。
滑川 たしかにそういう傾向がありますね。つまり、あなたの作品というものは、非常に発展してきていると思うんですよ。『少年王者』『少年ケニヤ』と。しかも『少年ケニヤ』というのは、巻を追ってわたくし共の考えている正義の観念が現われてきている。ところがあなたを模ほうする作家が非常に刺激的になっているんですよ。
山川 そういう場合に、やっぱり実際書評をお書きになる方はいやになると思いますでしょうね。しかし、滑川先生やなんかが新聞やいろいろな機関を通じて、そういう批評を発表してくれますとね、反省することはずいぶんあります。いろいろ理屈はありますがね。
滑川 大いに出してもらいたいですね。
山川 よくいってるんですがね、しかしわたくしなどは両方の面があるんですね。大体ぼくは感謝してそうだと思うんですよ。現によまれている少年雑誌ですね、そういうものを特に対象にして繰返し繰返したたいてもなんでもいいから問題にしてもらうことですね。それがやはりなんといっても日本の児童ものが少しでも向上する道だと思いますね。
滑川 とにかく、あんまりひどいものが多過ぎるので、子供たちの代弁をしなければならんのじゃないかという気にもなっているわけなんですがね。
山川 そうなんでしょうね。ぼくらにいわせれば、やはり一番の問題は雑誌社の編集者の見識の問題だと思うんですよ。
滑川 一つにはね。
山川 ところが、見識とはいいながら、編集者が一つの見識をもっていても、結局売れなければ困るので、売るためにやる。あるいは、やらせられる。そうなると資本家の問題ということになりますかな。
滑川 そうそう、子供の興味の低い方へもって行く。そういう傾向はたしかに編集者に反省してもらわなければならないな。それでいて、あなたの書いているこの『銀星』の本なんか、一発もピストルなんか撃っていない。そういうものが十分子どもの興味をひいているという事実があるんですからね。
山川 これが少年雑誌に西部物がでたはじめてのものでしてね。“これで受けているのか、おれならピストルをバンバン撃てばもっと受ける”----まあそういうことになるんじゃないかと思いますね。
編集部 『少年王者』や『少年ケニヤ』がこんなに受けている理由をどうみられますか。滑川先生。
滑川 子どものこれを読む年令層というのは、中学生以上ですよ。四年生以上になるとやっぱり英雄を信仰するといいますか、英雄的な行動に憧れる時期ですね。そういう時にはこの主人公のワタルとか、女の子、土人のゼガのああいう行動に対して非常に憧れを持ちますからね。そういう衝動がこれで満足されるのではないでしょうかね。そういう心理が一つあると思いますね。
 それから、いろんな前世紀的な怪獣が大いに出てくるでしょう。相当調べて書かれていると思いますがね、そういう、やはり一つの活劇ですよ。そういう興味でしょうね、主に子どもが惹かれているのは。
『少年ケニヤ』の持つストーリーの面白さ、これは山川さんのオリジナルでしょうね。つまり名作物語とか、なにかを翻訳したんじゃなくて、やっぱり創造的なものですね。
 
忙しい山川工場
監督のミスで右心臓
 
滑川 絵については、ぼくは不満があるんだ、小さい絵の方がちょっと粗末な感じがするんですよ。これは大量に印刷するから、印刷の効果という問題もあるんですが、黒人なんかの絵が特に醜悪な感じがする場面があるということなんですよ。やっぱり絵物語というのは、絵と文章と両方が合唱するような効果を狙わなければならんでしょう。
山川 それはまあそういうふうにやりますよ。一歩一歩築いてゆくんですね。
滑川 やっぱりそうですね。
山川 なにしろいそがしくって…。いまやっている仕事は十月号から始まる『明星』のもの、それから産経に毎日連さいの『少年ケニヤ』をいれると、結局七本です。全部話が違うんですから…。
滑川 そこで山川工場といわれる所以が出てくるんですね。
山川 そうなんです。しまいにはこんなに頼まれて、聞かなければならないが、どうしたら書くことができるか。それでぼくは、自分がそれをやるために、非常に画きなぐるよりは、ある程度のことは我慢しても外の人が誠実に画いてくれた方がいい。それでまあぼくは助手を使うことにしたんですがね。ぼく自身は一つ一つ参考書を調べて材料があるわけです。どんな小さな場面でも、その材料を集めて構想を練り、その構想図を鉛筆で画く、主要人物の顔とか体の動きというものは自分で画くんですが、あとは材料があるから、その材料によってこういうふうに仕上げてくれといって渡す。なおそれをぼくが丁寧に画くと、今画いている分の三分の一も書けないでしょうね。ぼくが画くとすると非常に雑な画になるわけです。ところがこの人達が画くと非常に丁寧にやってくれるが、自分の味という点がすっかり犠牲になるわけで、誠に作家としては申訳ない。しかしぼくとしては、今の急場を間に合わせるのにこれより他になかった。けれども不満はあるわけです。ぼく自身が全部かけば、ここはさっと抜いてかかない、ここはうんと、ちみつにかく、というところが、ぎゃくになったりすることもあるわけで、それは実に申訳ないことです。
 ただぼくとしては、バックをいい加減にシャッシャッと画くよりは、その人が非常に誠実に画いてくれれば、その方がいいと思ったんです。これは画家としては非常に辛いことです。なんといわれても仕方がないという一つの度胸ですね。(笑声)
滑川 いや、そこまで本音を吐かれたら、もうなにもいえなくなりますけれどもね、しかしそれをね、もちろんあなたが指導監督されていらっしゃるんでしょうが、例えば三巻かに、悪い黒人の心臓に槍が刺さる場面がある。ところが槍が右の肺の方に突き刺さっている。つまり、心臓は右の方にあることになる。文章を見ると心臓ということになっているんですね。ああいうのは、やっぱり神経をおつかいになった方がいい。それを画く人にもよるんですがね。
山川 それはわたしの方の全然間違いですね。それはぼくの監督のミスで申訳ないです。
滑川 それから山川さん、あなたの文章は非常に洗練されて来ていると思うんですが、あなたを真似する人達の文章というのは、ちょっとえげつないですね。昔の立川文庫調になったりね。やっぱり文章なんで、画の説明じゃないんでしょうからね。文章として独立したもので、絵でものをいい、文章でものをいって、両方でまたもう一つものをいうような構成が必要だと思うんですがね。そういう場合にね、あなたの『ケニヤ』の何巻かにあったと思いますが、「まさに風前の燈」というようないい方ですね、ああいうのや止めてもらいたいと思いますね、わたしは。
山川 なる程ね。研究します。
滑川 それからもう一つ、あなたのものばかりじゃなしに、こういうものは全部総ルビでしょう。ところが、木とか、山とか、石とか、子供の「子」とか、人とか、そういうものはいくらなんでもルビはすべきじゃないと思うんです。これは印刷上の技術もあるんでしょうけどね。
 そういう子供を甘やかすような抵抗なしに文章が読めるというのはいけないと思うんですよ。これはまあ出版の方の問題ですが、出版社側に対して啓蒙して欲しいと思いますね。
 
強い知識人の不信
漫画はオヤツとして…
 
滑川 最近の山川さんのものは、一般に薦めてもいいと思うんですが、一般的にいえば、まだまだこういうものに対する知識人の不信というものは、相当に根強いと思いますよ。
山川 そうですよ。こういうものばかり読んで困りますというんですね。
滑川 だから漫画のおやつ論というのを唱えて相当反響を呼びましたが、やはりおやつ程度ですね。その外にやっぱり偉人とか天才の伝記とか、自然科学的のものとか、人文科学的なものも読んでもらいたいし、いろいろ子どもには読んでもらいたいですよ。特に基礎教育の時代ですからね。そういうもののバランスの問題なんです。いろいろ読んでおれば、非科学的なことは子どもにはすぐ分るんですからね。
編集部 その科学性という点からみたら、この本はどうですか。
滑川 それは科学的じゃないと思いますね。たとえば光が出て来て、豹かなんかが忽ち骨になってしまうところがあるんですよ。ぼくはそういうことはないと思うんです。ただ、非合理的な点があっても、これは読みものとして、こういう話だと思って受取ったらいいんじゃないですか。
山川 前世紀の怪物が今ごろ出て来ることがないんでね。こういうのが、昔いたことがあったんだという、それだけのことですね。このことをもって科学的だといわないですよ。非常に非科学的なものです。これはぼく自身が認めることです。しかし、その時少くともブロントザウルス、ティラノザウルスとか、そういうことを子どもが結構覚えて喜ぶんです。もともとああいうのは小さい子どもにはなかなか覚えられないですが、ああいうのを読んでいて、覚えたことが大人になってひょっと出て来るんですね。それだけでも何か役に立つんじゃないかと思いますね。
滑川 そうそう、そういうものが出ていいと思うんです。ところで、これは本当に山川さんにお願いしたいんですがね……まず、ワニが出て来て、それを逃れて底なしの沼に行くと、河馬が出て来るとか、へびが出て来るとか、次々に出て来るのですが、そういう中でも、文章で淡々となにか子どもに考えさせるような場面ね、そういうものが欲しいと思います。そういうものの連続じゃなしに、二か所でも三か所でも、たとえ一か所でもいいんですがね、それがやっぱり文章の力だと思うんです。絵も、同じような大きさの絵が並んで、同じようなスペースの文章があるんじゃなくて、ある時は絵がなくて一頁全部文章であるような、それでも子どもに興味を感じさせ、ひきつけるようなね。
 
避けたい“悪事の手段”
出来ぬのは作家の敗北
 
山川 ぼくが、これからやることは、仕事は一生懸命にやるけれども、少しの時間でも割いてものを学ぶことです。それだけです。一作ごとに、出す一方です。だからのべつ補給しなければならない。しかしただ補給することじゃなくて、本当に基本的ななにかを補給しなければならぬ。だからぼくは非常に貪欲になろうと思う。その意味でぼくはなんでもあらゆるものを直ぐ摂取して使う。余りいい例じゃありませんが、ストリップがはやると、やっぱり一ぺん行って、見ておく。それも子どものすんでいる社会の一部ですから。どんな悪でも一応見ておく。
滑川 その山川さんのいう悪事を書いてもね、例えば物を盗むとか人を殺すとかということを、その殺す手段を喜々として説明することはいけないと思いますよ。そういうことは非常に子どもに行動的に影響を与えると思いますね。例えば人の家に泥棒に入るといってもその侵入する手段を詳しく書く、そういうのはいけないんじゃないかと思うんですがね。それは避けることですね。避けて興味がつかないというのは、それは作家として敗北だと思うんです。やっぱりそういう場面を使わないとしても効果はあがるはずです。
編集部 広い読者をつかんでしまったということは、大変な強味ですね。
滑川 そうですよ。
山川 ぼくはそういうファンをつかんだということに、非常に責任を感じていますよ。本当にこれから勉強しますよ。ぼくはいつもそう思っています。

「そう」とか「そのような」とか、漠然とした代名詞っぽいものが多くて、ちょっとまとまり悪いですが、もう少し編集すると話の内容は面白いので、何とかなったんじゃないかなと思いました。
 
「悪書追放運動」に関するもくじリンク集を作りました。
→1955年の悪書追放運動に関するもくじリンク