2007年1月30日*1に発売された、Microsoft Windows。Windows XPの後継となる。
開発時のコードネームはLonghorn (ロングホーン)と長く呼ばれてきたが、当初の予定とはスケジュール・機能とも大幅に変更になっている。
【Vista】は英語で「眺望」の意。推奨環境がワイド画面ということやVistaが「未来への展望」「過去への回想」の意味を持つ多義語であることがVista命名の理由か。
Windows Vistaは6つのエディションが存在し、日本ではStarter Editionを除く5つのエディションが発売される。当初はオンラインでのライセンス購入によりインストール後のアップグレードパスが提供されていた。
各エディションの概要は以下の通り。
以下のエディションは、インドやタイなどの新興市場でのみ新しいPCにバンドルされる形で販売される。
Microsoftはほかに「Home Basic Edition」と「Business Edition」の「N」エディションを欧州で提供していく。これらのOSでは「Windows Media Player」が非搭載となる。
Vistaβ版における、特定のベンチマークソフトとの互換性の不十分さなどから、「モッサリ」「描画が遅い」などといった風説が広く流れた。
その後はOSの改善やハードウェアの性能向上によって一般的用途における動作速度には問題が無くなり、特に操作に対する応答性に関してはXPやそれ以前のOSよりもはるかに向上しているにもかかわらず、今でも「動作が遅い」「UAC(User Account Control)がしつこい」というイメージで嫌われがちだが、海外FPSゲームユーザーの中にはDirectX10の必要性からVistaをインストールしているケースも多い。
ただし、快適に動作させるためには、ある程度以上のハードウェアスペックが要求されるのも事実であり、最近流行の兆しを見せているネットブックのように、コスト優先で処理能力、特に物理メモリ容量の搭載量に制限があるマシンなどではXPのほうが快適であることが大半である。
発売時はマシンの要求スペックが高かったこともあり、マイクロソフトはマシンがWindows Vistaに対応しているかどうか確認できるソフトウェアを配布している。
後継OSであるWindows 7がある今、新規にVistaを導入する価値はあまりない。
*1:企業向け版であるWindows Vista Enterpriseは2006年11月30日