ロス・ロボス、ラテン・ロック・バンド
イーストL.A.の誇り、ロス・ロボスは、20年以上にわたって自分たちの民族的なルーツから離れずに、新しい音楽の形を追求してきた。テハーノとメキシカン・フォークのバンドとしてスタートした彼らは、すぐにルーツ・ロックやR&Bをサウンドに取り入れていく。84年の大ヒット・アルバム『ハウ・ウィル・ザ・ウルフ・サヴァイヴ?』は、ルーツ/パンク・ファンにもロック・ファン全般にも高く評価された。そして3年後、『ラ・バンバ』のサウンドトラックがロス・ロボス初のマルチ・プラチナ・セールスを記録し、知名度を飛躍的にアップさせる。90年代に入ると、その音楽性をより深化させ、興味深く意義ある作品展開をめざすようになった。そして、アルバム『コロッサル・ヘッド』(96年)で、彼らは1つの到達点を迎える。ルーツ音楽とアヴァンギャルドかつ現代的な制作技術を組み合わせたサウンドは、ヒップホップやオルタナティヴ・ロックと、確実に同じ空気を吸っていることが感じられるだろう。またデヴィット・ヒタルゴとルイ・ペレスによる別ユニット、ラテン・プレイボーイズでの活動も必聴だ。