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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「女性手帳」に批判的な小田嶋隆氏が、ラジオで当事者の30代女性に正面から「この方針いい」と言われ、微妙な空気の件。(たまむすび)

私は、困っている。
正確にいえば、めんどくさいのである。
文字起こしが、である。
とか文体模写にもならない微妙な書き出しでオープニングを始めたのだが、それはもうやめる。例の「女性手帳」の件に関して、ラジオコラムと、ネット掲載コラムをあわせて聞いた、読んだ感想。
・・・ただ、偶然なんです。というのは自分、午後の「たまむすび」を聞けるのは主に、その時間に車を運転していてカーラジオで聞ける、というシチュエーションのときだけなのでね。

そしてまた、小田嶋隆氏のネット連載コラムも今UPほやほや。
さすが気鋭のコラムニストだけあって、今回も書き方に工夫がされてて読みやすい。

「女性手帳」というパルプ・フィクション
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20130509/247789/

 
 連休明けの5月7日、政府が「女性手帳」なるものの導入を検討しているというニュースが流れてきた。
 共同通信が伝えているところによれば、概要は以下の通りだ。
(後略)

一応、リンク先を全部読んで頂けるとのぞましい。

さて。
次に紹介するのは、上に書いた様にラジオ「たまむすび」で、司会と掛け合いのような形で語られるラジオコラムコーナー「たいしたたま」。
小田嶋氏は水曜の担当だったな。

5月8日(水)たいしたたま
「週刊ニッポンの空気」
コラムニストの小田嶋隆さんがあーだーこーだ言うコーナー。
今週は「長嶋氏・松井氏、国民栄誉賞・授賞式」
「女性手帳・配布の方針」「ボクシングのこ」という3本を取り上げました。
http://www.tbsradio.jp/tama954/2013/05/58-6.html
※音声は一週間で削除されます。

音声はこちらから。
http://www.tbsradio.jp/tama954/sample.html
該当コラム
http://podcast.tbsradio.jp/tama954/files/20130508_oda.mp3
後半のボクシングの話題もおもしろかったので
これを聞いてね・・・といってもそうそう聞いていられないのは自分の経験的にもある話なので、実にめんどーだけど文字起こししてみた。

※女性手帳の話題は6分20秒ごろから。そのテーマを提示され、小田嶋氏が答える。
 
小田嶋  私は女性じゃないんで、あのー、わかんないんですけど、私のtwitterのTLに含まれている女性たちで怒っている人がすごく多くて。
 その人たちのご意見を読むと、おおむね、なんでしょう、意識、情報、教育みたいなものが劣ってたから少子化が進んできたわけじゃないと。
 だから我々(女性)が無知だったから子供が出来なかったわけじゃなくて、いくら意識とか教育を変えてもらってもそんなものは少子化解消に結びつかない。どうすればわれわれが妊娠しようと思うか子供を持とうと思うのかといえば むしろそれはサポートだったり、保育所を整備するとかしないとか、制度だったり、そっちを拡充するのが先じゃないですか、と。 


別の司会  手帳って平たく言うと 女性の方に「早く結婚して子供を生んだほうがいいよ」、と。


小田嶋  意識改革をもとめる、みたいな


赤江  ちょっとご紹介しますと(・・・※中略、ニュース的に内容を読み上げる)これに対していろいろ怒ってるというか。


小田嶋  そうですね。じゃあ我々(女性)が妊娠や出産に関心をもってなかったから、あのー、いままで少子化が進んできたのか?って。
その原因分析のほうが違うんじゃないかと。産みにくい世の中でサポートが無くて、働く女性が出産に…迎えにくい状況があるからじゃないかと


赤江  サポートが必要なんだというご意見は私もなるほどと思うんですけど、いや、この方針・・・私はいいんじゃないかなと、ちょっと女性として思うところもあって。むしろ団塊ジュニアといわれる私達の世代のひとの時に、もうちょっと言ってくれれば・・・(笑)


小田嶋  ああそうか、ご本人(赤江さん)がうっかり・・・


赤江  私もちょっとうっかりで(出産が遅れた、の意味か)。「気がつけば」ってところがあるので、できれば早ければ早いほうがねえ。


小田嶋  でも実際、女性だと、仕事にかまけているうちに どんどん暦の年齢が上がっていきましたということは、あるのかもしれないですね。


赤江  よっぽど少子化がまずいというのは政府としても国を挙げて、というところがあるんでしょうね。


別の司会  これ、男にも配ればいいのにね。



※このあとは「3年育休」の話題になっていく。
できれば音声も念のために聞いてね。
http://podcast.tbsradio.jp/tama954/files/20130508_oda.mp3


このラジオ・・・8日水曜午後の会話が、10日金曜未明にUPされたネットコラムの内容に反映したのかどうか? ・・・ネットなら物理的には可能だろうけど、一応日経ビジネスオンラインのコンテンツだから、ラジオ出演の前に締め切りがあったかもしれない。
 

 ・・・とりあえず、この場合、赤江さんが悪いと思う。共演者の別の仕事を、台無しにしちょる(笑)。というかこれぐらいは自分の意見はおいといて、アドリブで話をあわせていただきたいものだ(笑)。コラムタイトル名は「週刊ニッポンの空気」だというのに…
実をいうとカーラジオで聞いてるこっちがちょっとハラハラし、それで印象が強かったからわざわざポッドキャストで聞きなおして、こうやってコンテンツに仕上げることができたのだ。



このへんの、「かみあわなさ」は何だろうか、というと、けっこう原因は特定できる。
自分も

「女性手帳」・・・”不都合な真実”は周知されるべきか。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130507/p3

で過去のブログ記事を紹介してまとめているけど、自分にとってはこれは毎日新聞の企画「こうのとりおって」やNHK「クローズアップ現代」で問題提起されていた話題の延長として聞こえている。
というか、つい先日までこの話題に関しては「国が、行政が手を打たないのはけしからん」という批判材料にもなっていたはずだったがなあ・・・もちろん「不要である」という声も潜在していたのだが。


つまり・・・何度も書くけど、自然が理不尽にも
「出産は、肉体的、年齢的な限界がある。男性も大いに老化が生殖に関係してくるけど、特に女性は「卵子老化」というものが存在する。妊娠も出産も、一定年齢を超えると非常に不利になる」
ということを定めてしまった。
これは一応、左右や前後のイデオロギーを超えた「科学的な事実」である。


で、この科学的事実は、一般的な事実、常識として普通の女性(男性もだが)に「知られている」か「知られていない」か?
という有無の問題だと・・・正直、「知らない人もいる」という有無の問題なら確実にいるし、割合に関しても・・・「知らない人のほうが多い(多かった)」「知らない人はかなりの割合でいる(いた)」というのが現状じゃないだろうか。
そうでないと、毎日新聞やNHKの「クローズアップ現代」も「ご存知でしたか?」「衝撃」「誤解」という言葉を見出しや宣伝文にはとらなかったろう。
知られていたか、いないかは、メディアのデータベース検索やネット、SNSの単語検索などでも分かるかもしれないが・・・


ラジオコラムでの小田嶋、赤江氏の対話の「かみあわなさ」「微妙感」は・・・、小田嶋氏の語りの前提でその「知識不足がある」という前提に否定的な小田嶋氏に、実際に団塊ジュニア、30代後半の女性という、当事者性が何倍も強い赤江氏が、実感、実体験として「知識不足、ありますよ」と語ったので・・・そりゃ、微妙になるわな(笑)。


実際の話として、女性手帳の話は「たしかに妊娠・出産と年齢に関する知識不足はかなりの割合で存在する(してきた)、だけれども・・・」という論法のほうがいいと思うんだな。前のリンクにも書いたけど「教えることは抑圧になりかねないので、知るも知らないも自己責任に任せ、国は何もするな」というスタンスだってあり得るのだし。

「タイムラインの罠」か?

あとひとつ、このかみ合わなさは、ここにもあったんじゃなかろうか。
 ↓
「私は女性じゃないんで、あのー、わかんないんですけど、私のtwitterのTLに含まれている女性たちで・・・」
つまり、@tako_ashiこと小田嶋氏のTLにいた女性達は赤江氏より”意識が高かった”、ということじゃないかしら。けっこう単純な、そしてはまりやすい罠だ。
赤江、べんきょがたらん。

https://twitter.com/tako_ashi
小田嶋氏はフォローする対象も厳選しているしね。
https://twitter.com/tako_ashi/following

自分はもっとめちゃくちゃ雑多にフォローしているが、それでも例えば・・・TLだけを見ていたら、この前のダイオウイカ映像の登場したNHKの番組の視聴率は70%を超していたはずだ(笑)。

惜しむらくは小田嶋氏、2009年の衆院総選挙(民主政権誕生)の直後

■踊る阿呆の「祭り」のあとに
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20090828/203664/?P=5

というコラムを書き、

・・・ネット右翼が大量発生しているのか、少数のネット右翼が、大量書き込みをしているのか、本当のところはわからない。結局、ネットというのはそういう場所なのだ。

 リアルな世界では、一人の人間の叫びは、一人分の声にしかならない。 が、インターネットの世界では、一人の男が10万回クリックすることで、10万人分の怒号を演出することができる。
 と、10万の怒号がスクロールする画面を見た情報弱者はこう思う。

「おい、大変なことが起こっているぞ」

 と。
 違うのだよ麻生さん。ネトウヨは数が多いのではない。クリックの頻度が高いだけだ。つまりただのパラノイア・・・(後略)

twitterのアカウントつぶやきとニコ動のコメントはまたちょっと違うにしても、統計的な話とはまた別になりやすいという点は共通している。
・「私のtwitterのTLに含まれている女性たち・・」
・「情報弱者はこう思う。『おい、大変なことが起こっているぞ』」
ここにも、共通するものがあったのではないだろうか。
これにも共通しているのかは不明。

「不正な視聴率操作です ダイオウイカの視聴者が 少なすぎる」

(※元ソースとなる「たまむすび」ポッドキャストが聞ける期間は1週間です。ご注意を)