赤ん坊でも使えるiPhoneとギークにも使えないW-ZERO3

当然、どちらも私にとっては気になってしょうがないデバイスなんだけど、対照的な報告が上がってきている。

私は、Advancedでない方のW-ZERO3[es]を使っているので、狐の王国のid:KoshianXさんのいらだちはよくわかる(と言ったら「Windows mobile5のイライラ感で同6のイライラ感を語るな!」と言われそうな気もするが)。

アーリーアダプター層が使ってみてブログに何を書くかというのは、これから新商品を売る時の売上に直結する重要項目だ。これまでは、表面的な○×比較によって売上が左右されたのかもしれない。だから、普通のメーカーの商品開発はそういう○×表に最適化されているのかもしれない。

つまり、「ユーザ体験」とか「おもてなし」のような要素は、カタログや(提灯記事ばかりの)雑誌記事の上では、差別化要因にならなかった。だから、営業から開発チームへのフィードバックがよく通っている模範的な企業においては、なるべく端折って、そこで浮かせたコストを○×表に投入すること、あまり実際の使い勝手につながらない所でも、他社製品との表面的な機能比較で負けないようにすることが正解だったのだ。

その競争のルールをジョブズが根本から変えてしまったのではないだろうか。

私は、むしろシャープは機敏な企業であり、W-ZERO3は全体としていい商品だと思うけど、ワンマン社長が偏執狂的に「おもてなし」に執着している会社とは勝負にはならない。

これだけ情報ネットワークと物流ネットワークが世界中に行き渡っている時代に、部品を外部調達して50%以上の利幅を取れるということは驚異的だと思うが、それも当然かもしれない。

ここにクリップしておいたレポートもすごいインパクト。

しかし、Life is beautifulさんのクリップされている動画は、最低3回は見るべきだと思う。

よく見ると、この子は「ダダ(父ちゃん)」の写真を探して、スクロール方向の切り替えを意識的にやっているようにも見える。つまり、「意味もわからず適当に触っていたら偶然父ちゃんがいた」という感じではなくて、このデバイスをどのように操作したら何が起こるかを1秒で理解してしまっていて、その理解の上で意図的に操作しているような気がする。

やっぱり、ビジネスの枠内にはおさまりきらない何かが起きていると考えた方がいいと思いつつ、まだ見てない人はぜひ↓これも見てください。