名誉や誇りの名の下に抑圧され続ける慰安婦という存在
2012/5/28 「慰安婦碑撤去」署名運動…今度はホワイトハウスに働きかけ | Joongang Ilbo | 中央日報
日本人がホワイトハウスのウェブサイトで、ニュージャージー州パリセーズパーク公立図書館に設置された日本軍慰安婦碑の撤去などを要求する署名運動を行っていることが明らかになった。
10日に始まったこの署名運動は、慰安婦碑など日本人を対象にした「国際的いやがらせ(International Harassment)」に対し、オバマ政権が支持を中断すべきだというメッセージを骨子としている。
このオンライン請願は、日本人と推定される「Yasuko R」が開設した。「Yasuko R」は署名運動を始めた趣旨として、 「慰安婦に関する虚偽の主張で長期にわたり日本人は不名誉を感じてきた。最近、こうした主張は操作されたものだということが明らかになった」という論理を出した。
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2012/5/5 ソウルに「慰安婦」博物館が開館 慰安婦像に続き「反日」の象徴2つ目 - MSN産経ニュース
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建設を主導したのは挺対協と、日本に組織された「日本建設委員会」。当初は韓国政府の金銭支援を受け、日本統治からの独立を記念する「西大門独立公園」内の一角に建てられる予定だった。だが、独立運動の記念団体などが「独立運動家に対する名誉毀損(きそん)だ」などとしてソウル市に敷地提供を取り消すよう要請。ソウル市が建築許可を取り消し、韓国政府も予算支援を撤回するなど紆余(うよ)曲折があった。
この両者は従軍慰安婦の存在を、国や民族の「名誉」や「誇り」を傷つける「恥」と捉えており、メンタリティは同類といえるだろう。
慰安婦にされた女性たちというのは、戦後もこうやって「不名誉」「恥」「汚れた女」と罵られ抑圧され続けてきた人たちであり、こうした社会構造のなかでは我が身を恥としてしか受け止められず苦しみ続け、隠して生きてきた人たちであり、人間としての尊厳を回復できないどころか、その機会すら奪われてきた人たちである。
慰安婦に対するこうした根強く残る差別構造こそ問題にされるべきだろう。
しかし今の日本ではこうした問題を取り上げるマスメディアもなく、慰安婦を支援する団体も非常に微力であり内的バランスが存在しない。
大手を振っているのは「国の名誉を守るため」といったレトリックにより敵をつくり出し、ナショナリズム「だけ」で動いちゃいない世の中の現実や差別を覆い隠すために国と自己を一体化させた思考や行動ばかりである。
最近ではさらにエスカレートし慰安婦を中傷し差別する者が称賛されるという有様で、こんなものは日本以外の国では通用しないし「日本の名誉のため」にも明らかにならない正反対の実践だ。
90年代に入り世界中で元慰安婦の女性たちがカムアウトしたが、日本人慰安婦は一人もカムアウト出来なかった。なぜなのか。やはりこうした差別が容認された日本社会に最大の原因があるのだろう。