リクルートマーケティングパートナーズの「高校生価値意識調査」によると、高校生の64.0%が政治に関心があり、女子に比べ男子のほうがより関心が高いことが明らかになった。関心のある日本の政治課題でも男女間に特徴がみられた。
「高校生価値意識調査2015」は、リクルートマーケティングパートナーズが運営する、リクルート進学総研が実施。高校生の将来イメージや進路選択に対する価値意識を把握することを目的に、高校1年生~高校3年生(2015年9月時点)で、大学・短期大学・専門学校のいずれかに進学を検討している男女を対象にインターネット調査を行い、1,437人から回答を得た。エリア別に男女構成比をウェイトバック集計し、補正を行っている。
高校生の政治への関心について、選挙権を取得したら「選挙に行くと思う」と回答した人は全体で76.0%。男女別では男子80.0%、女子72.0%と男女で8ポイントの差があった。また、「国や地方の政治に関心があるか」という質問では「関心がある」と回答した人は全体で64.3%。男女別では男子72.6%、女子55.8%と男女で16.8ポイントもの差があり、政治への関心は男子高校生のほうが高いことが明らかになった。
さらに、関心のある日本の政治課題について聞いた質問では、男女とも「集団的自衛権」「憲法改正」「18歳選挙権」「消費税増税」という回答が上位を占めたが、女子では「子ども・子育て支援」「女性活躍推進」という回答が男子よりも20ポイント以上多く、自身の将来に関して考えているようすがうかがえる。
高校生の社会観に関して、自分の将来が「明るい」と考えている高校生は69.6%、「明るくない」と回答した人は30.4%だった。「明るい」と回答した高校生の割合を2009年からみてみると、2009年74.6%、2012年55.3%、2014年63.7%、2015年69.6%と、やや回復傾向にある。理由としては、東京オリンピックやアベノミクス効果による景気回復への期待があげられている。一方、「明るくない」と考える理由は、少子高齢化や就職難などへの不安があるようだ。また、2014年からの景況感については「よくなった」が21.9%、「悪くなった」が17.8%だった。
「家庭・家族」「プライベート」「仕事」の優先順位を聞いた質問では、結婚して子どもが生まれてからは「家庭・家族」を1番大切にしたいと考えている高校生が72.7%。「仕事」の17.3%に比べると、4倍以上の高校生が「家庭・家族」を大切にしたいと考えているようだ。
女子高校生の65.7%は、将来、結婚・出産しても働き続けたいと考えており、働き続ける理由でもっとも多かったのは、「仕事にやりがいを感じられそうだから」が52.0%だった。一方で、男子高校生の47.5%も、将来、配偶者に働き続けてほしいと考えており、「夫婦どちらかの収入だけでは生活することが難しそうだから」という理由が47.9%でもっとも多かった。
《外岡紘代@リセマム》
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