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オオスズメバチ根絶を宣言「侵略的外来種」5年がかり 小型発信器で巣突き止め 米国オオスズメバチがアメリカで初めて確認されたのは、およそ5年前。攻撃性が高く強い毒性を持つため、「殺人スズメバチ」とも呼ばれています。
ミツバチの巣を襲撃し、わずか90分で全滅させることから、養蜂業や農業に深刻な脅威があるとして警戒されていました。
日本では何百年もオオスズメバチと共存してきましたが、天敵がいないアメリカでは「侵略的外来種」として恐れられるようになりました。
そこで、アメリカでは、官民一体となった根絶作戦を実行しました。
まずは、活動範囲を調査するため、オオスズメバチを生きたまま捕獲。デンタルフロスの糸で発信器を結び付けると、そのまま放って巣の場所を特定します。
続いて、厳重な防護服に身を包んだ駆除部隊が登場。木の中にある巣をライトで照らしながら、強力な掃除機で一気に吸い取ります。
攻撃は、これだけで終わりません。
木に二酸化炭素を注入して、残っているハチを徹底的に駆除。食品用ラップのようなもので木を包み、出口も封鎖。その一部に穴を開け、泡や二酸化炭素を注入します。
再び穴をふさいで逃げ道をふさぎ、一匹残らず捕獲。こうした徹底的な根絶作戦のかいがあり、2021年以降、オオスズメバチの報告は一度もないといいます。
専門家は、このスピード感があったからこそ根絶できたと指摘します。
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