令和5年度 二級建築士の試験日程
受験申込は、原則としてインターネットによる受付のみとなっています。
■インターネットによる受付申込期間
令和 5年 4月3日(月) AM 10:00〜 4月17日(月) PM4:00
①顔写真の電子ファイル
②過去受験者は過去受験番号がわかるもの
(過去受験表、合格通知書等)
③新規受験者が準備するもの
(1)受験資格を証明する書類
区分によって提出書類が異なり、また簡易書留郵便により送付が必要(証明書等の氏名が婚姻等の理由により変更になっている場合は、氏名の変更が確認できる書類(戸籍抄本等)の提出も必要)
※細かく区分されているので、建築技術教育普及センター
ホームページにより確認すること。
こちら、
➡︎初めて受験する人
➡︎過去に受験歴のある人
決済方法は、クレジットカードもしくはコンビニ決済があります。
コンビニ決済の場合は、選択したコンビニによる支払い番号や支払い方法が示されるので、4/18(火)までに受験手数料を納付する必要があります。できない場合は、受付が無効になるので注意が必要です。
※受験手数料等内訳 (受験手数料+事務手続手数料=計)
二級建築士試験又は木造建築士試験受験手数料等
■クレジットカード決済 (18,500円+306円=18,806円)
■コンビニエンスストア決済(18,500円+225円=18,725円)
新規の受験申込の方のみ、受験資格を証明する書類の提出期限:令和5年4月24日(月曜)必着
というのがあるので、注意が必要です。
●学科試験
試験日 : 令和5年7月 2日(日)
合格発表: 令和5年8月21日(月)(予定)
●設計製図の試験(合格者のみ)
試験日 : 令和5年9月10日(日)
合格発表: 令和5年12月7日(木)(予定)
忘れないように、スケジュール帳に書き込んでおきましょう。
二級建築士 学科試験対策 過去問題 解答解説
二級建築士 平成25年度 学科IV(建築施工)解答解説
平成25年度 学科 IV(建築施工)
試験時間の後半 14:10〜17:10(制限時間3時間)
の間に、建築構造と建築施工の問題を解くことになります。
平成25年度の建築施工のの難易度は高く、
合格基準点は 25問中 11問以上の正解です。
全ての正誤の判断ができるようになるまで、
不正解となった問題を繰り返し行いましょう。
(25問 × 選択肢 各5 = 125)
★No.01〜05
No.01 工程計画と管理
No.02 工事現場における材料等の保管
No.03 報告書・届等
No.04 工事現場の安全確保
No.05 仮設工事
★No.06〜10
No.06 地業工事
No.07 木造の基礎工事等
No.08 鉄筋工事
No.09 型枠工事
No.10 コンクリート工事
★No.11〜15
No.11 コンクリート工事
No.12 高力ボルト接合
No.13 鉄骨工事
No.14 補強コンクリートブロック造工事
No.15 木工事
★No.16〜20
No.16 木造軸組工法
No.17 防水および屋根工事
No.18 左官工事、タイル工事及び石工事
No.19 塗装工事
No.20 建具工事及び内装工事
★No.21〜25
No.21 住宅における設備工事
No.22 改修工事等
No.23 施工機械および器具
No.24 工事費の構成
No.25 請負契約
二級建築士 平成25年度 学科IV(建築施工)解答解説①
平成25年度 学科IV(建築施工)ー1/5
[ No.1 ]
工程の計画と管理に関する次の用語のうち、ネットワーク手法に最も関係の少ないものはどれか。
1.フロート
2.アクティビティ(作業)
3.バーチャート
4.ダミー
5.クリティカルパス
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
フロートとは、ネットワーク工程表において、作業が待つ余裕時間のことをいう。
2.◯
アクティビティ(作業)とは、ネットワーク工程表を構成する作業単位のことであり、矢線で表す。
3.×
バーチャートとは、縦軸に作業項目、横軸に時間をとり、各作業の開始から終了までを棒状で表した工程表のことであり、ネットワーク工程表とは異なる。
4.◯
ダミーとは、ネットワーク工程表における、補助的に用いる架空の作業のことであり点線で表す。作業の前後関係のみを示すもので、作業および時間の要素を含まない。
5.◯
クリティカルパスとは、ネットワーク工程表において、作業開始から終了までに至る最長のパス(作業の連なり)のことであり、最も余裕のないパスのことである。重点管理が必要なパスである。
[ No.2 ]
工事現場における材料等の保管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.フラッシュ戸は、立てかけて保管した。
2.アスファルトルーフィングは、屋内の乾燥した場所に立置きにして保管した。
3.合成樹脂調合ペイントが付着した布片は、水が入った容器に浸して保管した。
4.鉄骨は、受材の上に置き、シートで覆って保管した。
5.砂は、周辺地盤より高いところに保管した。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
フラッシュ戸は、平積みとする。
2.◯
ルーフィングは、屋内の乾燥した場所に、ロール形状を崩さないように立積み(砂付ルーフィングはラップ部を上に向け、1段積み)に保管する。また、吸湿すると施工時に泡立ち、耳浮きなど接着不良を起こすため、屋外に保管する場合には、防水シートをかけるなどの雨養生に注意する。
3.◯
設問のとおりである。
4.◯
鉄骨製品の取扱いに当たっては、部材を適切な受台の上に置き、変形・損傷を防ぐ。部材に変形・損傷が生じた場合は建方前に修正させる。(建築工事監理指針7搬入及び建方準備)
5.◯
設問のとおりである。
[ No.3 ]
建築工事に関する報告書・届等とその提出先との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.産業廃棄物管理票交付等状況報告書 ー 建築主事
2.建築工事届 ー 都道府県知事
3.特定建設作業実施届出書 ー 市町村長
4.道路占用許可申請書 ー 道路管理者
5.安全管理者選任報告書 ー 労働基準監督署長
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
産業廃棄物管理票交付者は、当該管理票に関する報告書を作成し、これを都道府県知事に提出しなければならない。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の3第7項)建築主事への提出ではないため誤り。
2.◯
建築工事届は、建築主が建築主事を経由して都道府県知事に提出する。(建築基準法第15条)
3.◯
指定地域内において特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとする者は、特定建設作業実施届出書を市町村町に届け出なければならない。(騒音規制法第14条第1項)
4.◯
道路を占用する場合は、道路管理者の許可を受けなければならない。(道路法第32条)
5.◯
安全管理者選任報告書は、事務所を所轄する労働基準監督署長に提出する。(労働安全衛生規則第4条第2項)
[ No.4 ]
工事現場の安全確保に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.深さが 1.5mの根切り工事であったので、山留めの必要性を検討した。
2.高さが2mの作業場所からの不要な資材の投下については、資材が飛散するおそれがなかったので、投下設備を設けないで行った。
3.スレートで葺かれた屋根の上での作業については、踏み抜きにより労働者に危険を及ぼすおそれがあったので、幅 24cmの歩み板を敷き、防網を張った。
4.架設通路については、墜落の危険のある箇所に、高さ 95cmの手摺及び高さ 50cm の中桟を設けたが、作業上やむを得なかったので、必要な部分を限って臨時にこれ を取り外した。
5.木造建築物の構造部材の組立て作業については、軒の高さが 6.5mであったので、 作業主任者を選任して行った。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
建築工事等において深さ 1.5m以上の根切り工事を行なう場合においては、地盤が崩壊
するおそれがないとき、およびその周辺の状況により危害防止上支障がないときを除き、山留めを設けなければならない。(建築基準法施行令第136条の3第4項)
2.◯
高所から資材を投入する際の法規制には、建築基準法施行令第136条の5「工事現場の境界線からの水平距離が 5m以内で、かつ、地盤面からの高さが3m以上の場所から、くず、ごみその他飛散するおそれのある物を投下する場合においては、(中略)飛散することを防止するための措置を講じなければならない。」、また、労働安全衛生規則第536条「事業者は、3m以上の高所から物体を投下するときは、適当な投下設備を設け、監視人を置く等労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。」がある。
3.×
事業者は、スレート、木毛板等の材料でふかれた屋根の上で作業を行なう場合において、踏み抜きにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、幅が 30cm以上の歩み板を設け、防網を張る等踏み抜きによる労働者の危険を防止するための措置を講じなけばならない。(労働安全衛生規則第524条)
4.◯
墜落の危険のある場所には、高さ 85cm以上の手すり、高さ 35cm以上 50cm以下の中さん等を設けることとされているが、作業上やむ得ない場合は、必要な部分を限って臨時に取りはずすことができる。(労働安全衛生規則第552条)
5.◯
軒の高さ 5m以上の木造建築物の構造部材の組立て、またはこれに伴う屋根下地もしくは外壁下地の取付作業には、作業主任者を選任しなければならない。(労働安全衛生法施行令第6条15号の4)
[ No.5 ]
仮設工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ブラケット一側足場において、建地の間隔を 1.8mとし、建地間の最大積載荷重を150kgとした。
2.はしご道のはしごの上端を、床から 60cm突出させた。
3.工事の進捗に伴い、監理者の承諾を得て、施工中の建築物のうち、施工済の一部を現場事務所として使用した。
4.単管足場の組立てにおいて、建地の脚部に用いたベース金具を、地盤上に直接設置した。
5.高さ9mの登り桟橋において、4.5mの高さに踊り場を設置した。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
ブラケット一側足場の建地の間隔は、1.8m以下とし、建地間の最大積載荷重は、1スパン当たり150kg以下とする。ただし、積載荷重は、足場の幅、間隔、作業床の強度等によって異なる(建築工事監理指針2縄張り、遣方、足場その他)
2.◯
はしごの上端を床から 60cm以上突き出さねければならない。(労働安全衛生規則第556条第1項第5号)
3.◯
設問のとおりである。
4.×
足場の脚部には、足場の滑動または沈下を防止するため、ベース金具を用い、かつ、敷板、敷角等を用い、根がらみを設ける等の措置を講ずること。(労働安全衛生規則第570条第1項第1号)地盤上に直接設置してはならない。誤り。
5.◯
高さ 8m以上の登り桟橋には、7m以内ごとに踊り場を設ける。(労働安全衛生規則第552条第6号)設問は、規則の範囲内であるので正しい。
二級建築士 平成25年度 学科IV(建築施工)解答解説②
平成25年度 学科IV(建築施工)ー2/5
[ No.6 ]
各種地業工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.砂利地業において、特記がなかったので、その厚さは 60mmとし、再生クラッシャランを使用した。
2.基礎の墨出し、配筋、型枠の建込みをするために、表面を平らに仕上げる捨てコンクリート地業を行った。
3.セメントミルク工法による本杭の施工において、「掘削深さ」及び「アースオーガーの駆動用電動機の電流値」から支持地盤を確認した。
4.アースドリル工法による杭の施工において、「掘削深さ」及び「回転バケットの回転数」から支持地盤を確認した。
5.打撃工法による既製コンクリート杭の施工において、杭打ち試験を行い、打込み深さ、最終貫入量の管理基準値を定めた。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
砂利地業に使用する砂利は、再生クラッシャラン、切込砂利または切込砕石とし、粒度は、JIS A5001(道路用砕石)によるC-40程度のものとする。(公共建築工事標準仕様書4砂利、砂及び捨コンクリート地業等)
2.◯
捨コンクリート地業とは、地盤の上に底面を平らにする目的で敷きならしたコンクリートのことであり、墨出しや型枠の建込み基盤などとして利用する。
3.◯
セメントミルク工法による本杭の施工において、全数について、掘削深さおよびアースオーガーの駆動用電動機の電流値等から支持地盤を確認し、その記録を報告書に記載する(公共建築工事標準仕様書4既製コンクリート杭地業)
4.×
アースドリル工法は、掘削速度等の変化により、支持地盤の確認を行い、掘削した土砂と土質調査資料および設計図書との照合を行う。(公共建築工事標準仕様書4アースドリル工法)
5.◯
打撃工法による既製コンクリート杭の施工において、JIS A7201により杭打ち試験を行い、打込み深さ、最終貫入量等の管理基準値を定める。(公共建築工事標準仕様書4既製コンクリート杭地業)
[ No.7 ]
木造2階建住宅の基礎工事等に関する次の記述のうち、最も不適当なものは どれか。
1.天端ならしは、遣方を基準にして陸墨を出し、調合が容積比でセメント1:砂 3のモルタルを水平に塗り付けた。
2.アンカーボルトのコンクリートへの埋込み長さは、250mm以上とした。
3.枠組壁工法におけるアンカーボルトの埋込み位置は、隅角部及び土台の継手位置付近とし、その他の部分は間隔 2.0m以内とした。
4.布基礎の立上りの厚さは 150mmとし、セパレーターを用いて型枠の幅を固定した。
5.床下の防湿措置において、床下地面全面に厚さ 0.15mm以上のポリエチレンフィルムを、重ね幅 100mmとして敷き詰めた。
答え
5
[ 解答解説 ]
1.◯
遣方を基準にして陸墨を出し、布基礎の天端をあらかじめ清掃、水湿し、セメント、砂の調合が容積比にして 1:3のモルタルなどを水平に塗りつける。(住宅金融支援機構木造住宅工事仕様書3基礎工事)
2.◯
アンカーボルトのコンクリートへの埋込み長さは250mm以上とし、アンカーボルトの先端は、土台の上端よりナットの外にねじが3山以上出るように固定する。(住宅金融支援機構木造住宅工事仕様書3基礎工事)
3.◯
枠組壁工法におけるアンカーボルトの埋込み位置は、隅角部付近、土台の継手付近とし、その他の部分は間隔 2.0m以内とする。(住宅金融支援機構木造住宅工事仕様書3土工事・基礎工事)
4.◯
布基礎の立上りの厚さは 150mm以上とする。底盤の厚さは150mm以上、幅は450mm以上とする。(住宅金融支援機構木造住宅工事仕様書3基礎工事)
5.×
床下防湿装置において、防湿フィルムを施工する場合は、床下地面全体に JIS A6939、JIS Z1702もしくはJIS K6781 に適合するもの、またはこれらと同等以上の効力を有する防湿フィルムで厚さ 0.1mm以上のものを敷きつめる。また、防湿フィルムの重ね幅は150mm以上とし、防湿フィルムの全面を乾燥した砂、砂利またはコンクリート押えとする(住宅金融支援機構木造住宅工事仕様書3基礎工事)。よって、誤り。
[ No.8 ]
鉄筋工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.径の異なる鉄筋の重ね継手の長さは、細いほうの鉄筋の径(呼び名の数値)に所定の倍数を乗じて算出した。
2.D19の異形鉄筋の端部に設ける 90°フックにおいて、折曲げ内法直径を 60mmとした。
3.径の同じ鉄筋のガス圧接において、圧接部における鉄筋中心軸の偏心量は、鉄筋径の 1/5以下とした。
4.降雨時のガス圧接において、覆いを設けたうえで、作業を行った。
5.鉄筋の組立て後、直接、鉄筋の上を歩かないように、スラブや梁に歩み板を置き渡した。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
直径の異なる鉄筋相互の重ね継手の長さは、細い方の径(d)による。(JASS5 鉄筋の重ね継手)
2.×
D19の異形鉄筋端部に設ける 90°フックの折曲げ内法直径は、4d以上(4×19 =76mm以上)必要であり、60mmでは足りない。よって、誤り。また、余長は、8d以上必要である。(公共建築工事標準仕様書5加工及び組立・JASS 5鉄筋の加工)
3.◯
圧接部の膨らみにおける圧接面のずれは主筋等の径の 1/4以下とし、かつ、鉄筋中心軸の偏心量は、主筋等の径の1/5以下とすること。(平12建告1463号)また、鉄筋径が異なる場合は
細い方の鉄筋径を基準とする。(公共建築工事標準仕様書5ガス圧接)
4.◯
降雨・降雪または強風のときは、圧接作業を中止する。ただし、風除け、覆い等の設備をした場合には、作業を行うことができる。(公共建築工事標準仕様書5ガス圧接)
5.◯
鉄筋の組立て後、スラブ、梁等には、歩み板を置き渡し、直接鉄筋の上を歩かないようにする。(公共建築工事標準仕様書5加工及び組立)
[ No.9 ]
型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.せき板として用いる合板は、特記がなかったので、合板の日本農林規格(JAS)で規定されている厚さ9mmのコンクリート型枠用のものを用いた。
2.梁の側面のせき板は、建築物の計画供用期間の級が「短期」であり、コンクリートの打込み後 5日間の平均気温が 20°C以上であったので、圧縮強度試験を行わずに取り外した。
3.型枠は、足場等の仮設物とは連結させずに設置した。
4.一度使用した型枠は、目立った傷や汚れ等がなかったので、再使用した。
5.スリーブは、コンクリート打込み時に動かないように、型枠内に堅固に取り付けた。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
せき板の材料として合板を用いる場合は、「合板の日本農林規格」の「コンクリート型枠用合板の規格」による表面加工品または同規格による B-Cとし、特記がなければ、厚さは12mmとする。(公共建築工事標準仕様書6型枠)よって、誤り。
2.◯
計画供用期間の級が短期および標準の場合、せき板存置期間の平均気温が 20℃以上あれば、コンクリートの材齢が4日で普通ポルトランドセメントの梁側せき板を、圧縮強度試験を必要とすることなく取り外すことができる。(JASS5 型枠の存置期間)
3.◯
型枠に、足場や遣方等の仮設物を連結させると、足場等が動いた時に型枠位置がずれたり寸法が狂ったりするおそれがるので、避けなければならない。(建築工事監理指針6型枠)
4.◯
資源の有効活用の面から、型枠は積極的な転用や再使用が望まれる。(建築工事監理指針6型枠)
5.◯
コンクリートに打ち込むボックス、スリーブ、埋込み金物等は、位置を正確に出し、動かないよう型枠内に取り付ける。(公共建築工事標準仕様書6型枠)
[ No.10 ]
コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ひび割れの発生を防止するため、所要の品質が得られる範囲内で、コンクリートの単位水量はできるだけ小さくした。
2.軽量コンクリートに用いる人工軽量骨材は、輸送によってスランプの低下等が生じないように、あらかじめ十分に吸水させたものを使用した。
3.日平均気温の平年値が 25°Cを超える期間のコンクリート工事において、荷卸し時のコンクリートの温度は、35°C以下とした。
4.コンクリートの練混ぜ開始から打込み終了までの時間は、外気温が 30°Cであったので、90分以内とした。
5.構造体コンクリートの材齢 28日圧縮強度推定用供試体の養生は、工事現場における気中養生とした。
答え
5
[ 解答解説 ]
1.◯
コンクリートの単位水量が大きくなると、乾燥収縮、ブリーディング、打込み後の沈降などが大きくなり、構造体コンクリートに乾燥収縮ひび割れを生じさせるなど、鉄筋コンクリート造の品質、特に耐久性上好ましくない性質が多くなる。(JASS5 単位水量)
2.◯
人工軽量骨材は、運搬中にスランプの低下やポンプ圧送時の圧力吸水を少なくするために、あらかじめ十分に吸水させたものを使用する。(JASS5 軽量コンクリート製造)
3.◯
コンクリートの荷卸し時の温度は、暑中コンクリート(日平均気温の平年値が25℃を超える期間のコンクリート)では原則 35℃以下と規定されている。(JASS5 レディーミクストコンクリートの受入れ時の検査)
4.◯
コンクリートの練り混ぜから打込み終了までの時間の限度は、外気温 25℃未満のときは120分、25℃以上のときは 90分とする。( JASS 5コンクリートの運搬)
5.×
構造体コンクリートの材齢28日の圧縮強度推定用供試体の養生は、工事現場における水中養生とする。工事現場における封かん養生(気中養生)は、材齢28日を超え91日以内の際に採用する。(公共建築工事標準仕様書6コンクリートの強度試験の総則)