10周年を迎えたデブサミ、この10年の間に私たちデベロッパーの世界は大きく様変わりしました。もはや王道と呼べるキャリアなどありません。自らの道は、自ら決し、進まなければなりません。それは、逆に、私たちがより自由に道を選べるようになったことに他なりません。Specialトラックでは、けもの道を往く先達たちの生き様に触れ、自分自身の戦略を見つめ直す機会、そして、これから行動を起こす我々の背中を押すようなセッションを用意しました。ともに、道を切り開いていきましょう。
開発プロセストラックは、毎年、その年の開発プロセスに関係した旬の言葉や概念、取り組みを切り取ることを意識しています。今年のテーマに設定したのは「変わっていくシステム開発の姿」です。ここ数年で、クラウドの登場がシステム開発の価格も時間感覚も変えました。よりビジネスに寄り添うかたちでのアジャイルの再興もありました。B2Bであれ、B2Cであれ、システムを作り、お客様に提供する枠組み、そのかたちも大きなうねりのように変わってきています。今年はSIというビジネスモデルへの新たな取り組みと、企画、開発、運用をひとつなぎにして価値を提供し続ける方法を軸にしつつ、変わっていくシステム開発の姿の今を捉えたいと思います。
ここ数年盛り上がっていたHTML5ですが、ようやく実用段階で使える技術となってきました。IE6のシェアは徐々に低下しており、各最新ブラウザでサポートされるWebAPIの範囲も増えてきました。JavaScriptを基軸としたプラットフォームも整備されており、サーバサイドではNode.jsのようなソリューションも登場しています。今後スマートフォンの普及率が増えてくるにつれ、Webをベースとした技術を様々なデバイスで活用する機会が増えることになります。しかし、プライバシーの問題や標的型攻撃、ソフトゥエアの脆弱性などが既に社会問題となっており、セキュリティ対策の重要性も増しています。今回のデブサミでは各分野の最先端で活躍されている方々から直々にお話しをいただけることになりました。
2011年は、スマートフォンの国内シェアが携帯端末出荷台数の半数を超え、本格的な普及期に入ってきました。今回10周年を迎えるデブサミですが、10年前はちょうどノートPCがデスクトップPCの出荷台数を上回った時期です。スマートデバイスの登場で、高機能な端末を手軽に持ち歩けるようになった今、コンピューティングの形態は、今後もめまぐるしく変化していくことでしょう。現在、モバイルにおいて最も注目度が高いのは「HTML5」「Android」。今回のデブサミでは、それらの最新技術プレビューから、実践的なノウハウの共有まで、様々なセッションをご用意させていただきました。
この10年間でITは社会の中で大きな意味を持つようになりました。これからの10年では社会基盤としてなくてはならない存在になるでしょう。であれば、「これからのアーキテクチャ」を考えるためには社会の変化に目を向ける必要があります。そこで、ITという分野に閉じず、ITを軸に社会の中で活躍する人々に講演をお願いしました。明日、役立つということはないかもしれませんが、10年後の未来を感じるために、ぜひご参加ください。
2010年から本格化してきたスマートフォンへのシフト、そして2012年はそれに伴いサービスのグローバル化がさらに進んでいく1年になるかと思います。この2012年が、日本の多くのサービスが世界中で使われる大きな節目の年になるような、何かのきっかけになればということで、グリーからはHTML5やNodeといったスマートフォン関連の技術や、サービスのi18nについてのセッションをお届けいたしますので、ぜひご参加ください。
デブサミ10周年スペシャルは、日本を代表するハッカーの人たちにざっくばらんにお話していただくセッションです。スピーカーの皆さんが選んだテーマは「アジャイル開発」「コンピュータ言語」「エンジニアのスキル」「ソーシャルコーディング」。ITの未来をこの場で一緒に考えましょう。
今年のデブサミは10周年です。
そこで10年という時間を考えてみました。10年前はどのような時代だったでしょうか?インターネットが普及期に入り、Webアプリケーションが一斉に出現した時代です。そして今。多くの企業ではクラウドを活用しています。10年前、自社のデータをネットワークの向こう側に置くことは想像出来なかったと思います。そして今、今年の大震災の際、クラウドをはじめとするネットワークの向こう側は安定してサービスを提供し続けました。そして10年後。おそらくクラウドは当たり前のものとなり、ネットワークのこちら側と向こう側の概念が無くなっているかもしれません。
しかし、今のクラウドを支える技術の源流はすでに10年前に存在していました。10年後のシステムがどのようになっているかを想像し、セッションに参加してみてはいかがでしょうか?