2006.05.15 (Mon)
土をかじる少女
11年にわたって 「土」 を食べてきた女性が、北京で検査を受けているようです。
この女性は内モンゴル自治区に住む19歳の女性で、女性の両親は、娘がなぜ 「土」 に飽くことなく食欲をもち続けるのか解明してみたかったようですね。
取材に訪れたテレビ局のインタビューに応じた女性は、土を食べはじめたきっかけは、7歳の頃、たまたま草の根っこに付いていた土を食べたら美味しかったこと、それ以来土を食べ続けていること、また土のなかでは黄土(yellow mud)がいちばん美味で、女性がたまに摘んでしまうため黄土を屋根に使っている隣人とは諍いが絶えないなどと語っているようです。
こちらの女性、調べてみますと韓国のソウル新聞に詳細が出ていました。
それによると、女性はモンゴル人で、お名前は 「呉其八拉其其格(ウチバラチチコ)」 さん。 ニックネームは宝宝(パオパオ)さんとのことです。 こちらでは土を食べはじめたきっかけをこう語っています。
「***に上がったばかりの頃だったかしら。 変な話だけど、川で水遊びをしていて急に土を食べてみたいという衝動にかられたの。 心の中ではやめようと思ったんだけど、つい手の方が動いちゃったのよね。 食べてみたら意外に美味しくって。 それからは外で遊ぶたびに少しずつ食べる癖がついたかな」。
こうして最初はこっそりと、おやつ代わりに土を食べていたパオパオさんですが、一年を経た頃、親に見つかり病院に連れていかれたそうです。
ところが精密検査の結果、身体的にはきわめて健康。 もしかしたらパオパオさんは土に含まれている微量の元素を、食べることによって補充しているのではないかと推測されたそうです。
とはいえ、女性だけに悪い評判がたってもいけない。 そう思った両親はこの後***に立ち寄り、パオパオさんが土を食べないよう先生とクラスメートで見張っていてくれと頼みました。
パオパオさんは仕方なく、土を食べたいと思ったときは学校のトイレに土を持ち込んで食べていたそう。 こうして徐々に食べる量も増えていったパオパオさんは、今では土を食べることも黙認されて、主食代わりに一日0.5kg-1kgの土を食べ、土を食べなければ眠りに就けないとも語っています。
しかし彼女にしてもどこの土でもいいという訳でもありません。 彼女いわく 「小麦粉を練ったような感じ」 の黄土がいちばん好きで、市内では土壌が汚染されているために、時間が空いたときに郊外の公園などに行って採取してくるのだそうです。
「へへ、私はパンやご飯や麺なんかより土を食べる方が好きだから、きっと前世はミミズだったのかもよ」。