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2012/08/31 (金) カテゴリー: XBOX 360
順調なペースで配信されるXBLA版『Pinball Arcade』の追加テーブルパック。
28日に配信が始まったその第3弾は、『Gorgar』と『Monster Bash』、ウィリアムスの新旧を代表する2つの台がパッケージングされたアドオンだ。
まずは70年代と80年代の境にリリースされ、モダンピンボールのさきがけとなった『Gorgar』。
この台のホストである魔人ゴーガーが、音声合成の拙い声で「おれ、ごぉがぁ」「つーかまーえたー」などと喋ることから、世界初の"喋るピンボール台"の称号を得た『Gorgar』のサウンド周りを担当したのはユージン・ジャーヴィス。
後にビデオゲーム開発に転身し、『Defender』や『Robotron: 2084』といったクラシックの名作を作り上げたことで知られる人物だ。
この『Gorgar』や、80年代のウィリアムスを代表するピンボール台となった『Space Shuttle』、そしてビデオゲームに活動の場を移してからの『Defender』に『Stargate』に『Robotron: 2084』と、この人のけたたましく猥雑でスペーシーな音作りは、終始一貫したものがある。
だからこの『Gorgar』は、ピンボールに留まらず、創初期のアーケードビデオゲームにも、サウンド面を始めとして大きな影響を与えたゲームだと言えるかもしれない。
今やると、さすがに古さを感じさせる台だけど、喋る魔人ゴーガーに代表される、物々しくておどろおどろしいトータルイメージは、ちっとも色褪せていない。
綺羅星の如き傑作を次々と発表して、80~90年代のピンボールシーンをリードしたウィリアムスであったが、やはりピンボールというジャンルの衰退には抗いきれず、21世紀を目前にしてピンボール事業からついに完全撤退してしまう。
その末期のウィリアムスが最後の力を振り絞って放った渾身の一作が『Monster Bash』。
盤面を飾るのは、ドラキュラに半魚人、狼男にミイラ男、フランケンシュタイン&その花嫁と、往年のユニバーサルホラー映画を彩った名アクトたち。
しかしこの人たちは、決して過去の栄光を頼りにリバイバルを目論んだわけではない。
ギターにドラムスティックにキーボード、各々が楽器を手にとってバンドを結成し、今度はミュージックシーンにセンセーションを巻き起こそうとカムバックしてきたのだ。
ドラキュラは棺桶の中で夜を待ち、狼男は満月を待ちわび、そしてフランケンシュタインの花嫁はメイクやボイストレーニングに余念がない。
フリッパーを駆使して彼らのお膳立てを整えて回ると、やがて始まるのは彼らが一同に会してのライブ。
「ハロー、トランシルバニア! レッツローーーーック!!」
その瞬間、フィールドはマルチボールという名の、しっちゃかめっちゃかなモッシュピットに早変わりするのだ。「♪ もーんすたーばーっしゅ」
大盤振る舞い気味なゲームバランスで、ユーモアたっぷりに進行するゲームを彩るのは、ホラーテイスト溢れるサーフサウンドに、The Misfitsを思わせるホラーロックに、ディスコサウンドに、"歓喜の歌"と、バラエティ豊かな音楽の数々。
まさに乱痴気騒ぎという言葉が相応しい、最高に騒々しくアッパーな、文句なしの傑作台。
このウィリアムスの集大成とも言うべきピンボールは、現在高田馬場のミカドで、アドオン第1弾に収録された『Medieval Madness』と並んで、実機が元気に稼働中だ。
<日本未配信 / ダウンロードには海外タグが必要です>
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