～　望楼　～

実に1年と8ヶ月ぶりの『男爵校長』新刊。
この間いろんなことがありました。掲載誌『もえよん』が休刊して『まんがタウンオリジナル』に移ったり。と思った矢先にそのタウオリが休刊して今度は『コミックハイ!』に移ったり。いわば2度の危機をくぐりぬけて今なお多くの支持を受ける実力の輝きってワケですよ。
まあ多少は困ったこともありましたが。掲載紙移転で何が困ったって、『コミックハイ!』を置いてる本屋のまー少ないこと少ないこと。コンビニにも配本してあったタウオリは別格としても、『もえよん』と比べてすら格段に影が薄い。全国的に見ても『IKKI』とかより下回っているのではないかと思わせるほどの。だもんでわたくしの住んでいる片田舎では「ちょっと道すがら本屋に立ち寄ってチェック～」すらできない状態であり。
しかし単行本が出てしまえばこっちのもの。
そして今回ドナドナめっさ可愛ええ。

さらに、女の子以外はおおむね奇人変人の群れであるこのマンガの中でも、とりわけ異彩を放つ謎の人物・月彦も登場。
“返事をする月”と名乗る彼。
月ということで、むかし作者が
ソウルハッカーズのアンソロ本に描いてた『月とドラマ』を思い出しました。読み返してみたら『「月」に呼びかけても　答えぬのと　同じ様に…』というフレーズが出ていて、創作に対する一貫したテーマの存在を感じさせます。