負け込むことのたいせつさ

2007-01-10 mercredi

ああ、忙しい。
5日間更新がなかったのはとっても忙しかったからなのである。
6日は合気道の稽古始めと鏡開き。7日は居合の稽古と甲南合気会の役職者会議、8日は甲南麻雀連盟の「打ち初め」。
その間に6本の卒論を読んで、コメントをして返し、その間に原稿を3コを書いた。
その間も容赦なく電話やメールで「原稿はまだか」「ゲラの校正はまだか」「対談の日程は決まったか」「インタビューは何時に行けばいいですか」という督促や問い合わせがやってくる。
今年は仕事をしないぞと心に誓ったのであるが、そうそう簡単に「やです」とは言えないものである。
というのも、この業界では書き手と編集者の人間関係を中心に仕事が進んでゆくので、仕事をお断りするというのは「その仕事はしません」ではなくて、「あなたとは仕事をしません」という属人的な判断として解釈されるからである。
「あんたとは仕事しないよ」と言われたときの編集者の恨みがましいまなざしを見てしまうと、(そのあとの祟りが怖くて)なかなか非人情に徹しきれるものではないのである。
本日はこれから「女子大学教育の哲学的意義」(仮題)という原稿(8000字)を書き上げてから、先日文部科学省で行った私学行政課長との対談を「一人称の訪問記」に書き換えるというややこしい仕事が残っている(これは9日締め切りだったのであるが、10日締め切りの原稿が3本もあったので「ところてん」的に押し出されたのである)。

さて、「打ち初め」の記録をご紹介しておこう。

勝率
1位 弱雀小僧(おおおお何という異変。地軸が歪んだのではないか?) 0.750(4戦3勝)
2位 ラガーマン(東京の試合からとんぼ返りして終盤のみ参戦)0.500(2戦1勝)
3位 会長   0.429(ま、当然の数字ですが)(7戦3勝)
4位 歌う牧師 0.333(3戦1勝)
4位 老師   0.333(3戦1勝)

ほかのみなさんも順調に勝ち星を挙げて、今期未勝利はドクター(ボロ負け)とかんちきくん(今期よりハンドルネームを「かんきちくん」から「かんちきくん」に改名)とシャドー影浦の3人だけ・・・ということになった。
かんちきくんは後ろで観戦していた江さんから、その「へたれ麻雀」と酷評されていた。
「カンキくんな、役満手をチリコであがりよんね。へったれや」(現代語訳すると「カンキ青年は役満(この場合は四暗刻)の可能性のある配牌を七対子で安上がりしてしまう。まことに根性のないことであるよ」)
青年はすべからく客気を誇るべきではないかな、かんちきくん。

勝ち点
1位 会長   104(わはは)
2位 弱雀小僧 87(信じられない)
3位 老師   73(老師、復活の兆しが)
参考記録・今期半荘最高得点
1位 会長 74
(ちなみに06年度の最高記録は3月11日にかんきちくんがマークした半荘96点であった。そういう時代もあったのね、かんちきくん)。

それにしても、麻雀は「負け方」に人柄のにじむゲームである。ひとりひとりの負け方に味がある。
「爽やかに負ける」(ドクター)
「予定調和的に負ける」(弱雀小僧)
「静かに負ける」(エディター)
「微笑みつつ負ける」(老師、さすが法徳)
「天を呪いつつ負ける」(牧師・・・いいのでしょうか、それで)
「知らないうちに負ける」(ホリノ社長)
「往生際が悪く負ける」(会長)
若手の諸君はまだ「負け方」に「味」が出るまで負け込んでいないように思われる。
今後さらに血のにじむような「負け込み」に励むことが期されるのである。
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