簡単キレイにマップチップをリサイズしてみよう
2015.12.25
つい先日、RPGツクールMVが発売となりましたが、RPGツクールMVでは基本のチップサイズ(タイルサイズ)が前作RPGツクールVXAceの32×32pixelから48×48pixelとなり、以前のマップチップ素材などがそのままでは使えなくなってしまいました。RPGツクールMV 素材規格
※RPGツクールMVでは、基本のチップサイズ(タイルサイズ)を変更するプラグインがあるため、エディット時に少し面倒になりますが、流用自体は可能。
WOLF RPGエディター(ウディタ)でも、16×16、32×32、40×40とゲーム画面のサイズごとに3種類の基本チップサイズが存在しています。
違う基本チップサイズの素材を流用するためには、画像編集ソフトで拡大縮小する必要があります。
そこで今回は、基本チップサイズを変更するための拡大縮小作業が一番面倒となるマップチップ画像を、いくつかのフリーソフトを使って、できるだけ簡単キレイに処理する手順をご紹介します。
今回はこちらの基本チップサイズ32×32のマップチップ画像を、基本チップサイズ48×48の画像に変換していきます。
画像をクリックすると原寸で表示できます。

「え?拡大縮小なんて適当な画像編集ソフトで一発じゃん!」と思うかもしれませんが、↓の画像をご覧ください。
Photoshopで単純に基本チップサイズが48×48になるように拡大したものです。
同じような作業を経験したことがある方ならおわかりだと思いますが、連結されたマップチップ画像をそのまま拡大してしまうとチップの境界部分が混ざり合ってしまい、画像単体ではそれほど目立ちませんが、実際マップに並べた時に境界部分が目立ってしまいます。

連結された画像のままでやるとどうしてもこうなってしまうので、1チップごとに拡大縮小できたらキレイにできるはずです。
というわけで作業の流れとしては
・マップチップ画像を1チップごとに分割。
・分割したものを1チップごとに拡大縮小。
・それをまた連結させ1枚の画像にする。
の3ステップ!
手作業でやるには非常に面倒な作業ですが、適した便利ソフトを使えば簡単にできてしまいます。
まずは、マップチップ画像を1チップ(32×32pixel)ごとに分割するソフト。
PL_ImageConstructor : Vector
PL_ImageConstructorを起動し、処理内容の「分割」タブを選択します。
右側のメニューで「固定値」を選択し、分割したいチップサイズを入力します。
あと、「ファイルリスト」にマップチップ画像をドラッグ&ドロップし、下の「開始ボタン」を押します。

このように、さくっと1チップごとの画像に分割してくれました。

次はこの分割した32×32pixelのチップ画像を、48×48pixelに拡大していきます。
PL_ImageConstructorでも拡大縮小は可能な処理なのですが、今回のものには適していない(1チップごとに拡大縮小してもチップの輪郭部分がぼやけてしまう)ので、別のソフトを使って処理します。
Ralpha Image Resizer : Vector
Ralpha Image Resizerを起動し、右の処理項目で「リサイズ」だけがチェックされているようにします。
「リサイズ」の右にあるアイコンをクリックして、リサイズの設定メニューを表示します。
拡大縮小のアルゴリズムを選択できるので、拡大アルゴリズムを「BlackmanSinc」と選択します。
今回は「BlackmanSinc」がいい具合でしたが、絵のタッチなどによっては他のアルゴリズムが適しているかもしれません。
アルゴリズムの詳細は作者様のページに記載してありますので、ご自分で処理する際に参考にしてみてください。

リサイズ処理の設定ができたら、今度は拡大縮小するサイズを設定します。
大きさで「幅」を選択し、幅に「48」pxと入力します。
「ファイルリスト」に1チップごとに分割した画像をフォルダごとドラッグ&ドロップします。
そして「実行ボタン」を押します。

元の画像のサブフォルダに「resize」というフォルダができていますので、ここに48×48pixelに拡大されたチップ画像が入っています。

エクスプローラのサムネイルアイコン上でも少し大きくなっているのが確認できますね。

最後に48×48pixelにしたチップ画像を連結していきます。
分割するときに使った PL_ImageConstructorを使っていきます。
処理内容の「連結」タブを選択します。
右側のメニューで「縦横の接続する数」を入力します。元画像と同じ数にするわけですが、横方向だけ正確であれば縦方向は適当に大きい数を入力すれば大丈夫です。
あとは「ファイルリスト」にチップ画像が入ったフォルダごとドラッグ&ドロップし、下の「開始ボタン」を押します。

完成した画像がこちら。
原寸で見てもらうとわかりますが、チップの境界部分もクッキリわかれ、キレイに処理させています。
ただ、機械的に行った処理ですので、本来は1チップごとというよりも、木なら繋がって構成されているひとまとまりの複数チップ、岩なら岩ひとまとまりで拡大縮小処理するのが一番キレイになります。
気になるものがあったら、まとまったパーツで拡大縮小処理して入れ替えればOKです。
画像をクリックすると原寸で表示できます。

これでマップチップ画像の変換作業も楽チンで、素材を有効活用できますねぇ!
もちろん、この手順は複数の画像パターンが連結したキャラチップやアイコンやエフェクトアニメなんかの画像素材にも適用できます。
他にも適したツールや別の手順があると思いますので、一つの参考としてお役立ていただければうれしいです。
追記:
今回の処理ですが、その後下記のフリーソフトがバージョンされマップチップ素材の拡大縮小・再配置にも対応しておりますので、こちらをご利用いただくのもいいと思います。
ゲーム素材再配置ツール【Relocater】 | 藤宮翔流のひきだし
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